フィヨルドの変人 ~Odd person in fjord~

ぇいらっしゃ~い!!!

ウクレレを買ってみたいかな? という人へ リターンズ

2014年08月05日 20時21分57秒 | 下手っぴギター&ウクレレ
ウクレレの選び方はあちこちで解説があるんだけども、問題となるのが「分かってる人」が「分かってない人」に話をしちゃうこと。音の正確さ、ネックの曲がり、自分のやりたい音楽の方向性、音質等々で選べと書いてあることが多い。
もちろんこれらは大事なことではあるんだけれども、ウクレレを始める際にこれらのことがちゃんと分かっているかと言うとかなり微妙。自分がウクレレ買って何をやりたいかという明確なビジョンを持てた人もそんなにいないんじゃないかな。
ただ、アドバイスするくらいにウクレレ歴を重ねると、その頃の自分の気持ちというのは忘れちゃうから、いざアドバイスする段になると理想ばかりを押し付ける形になりがち。もちろんそういうので選べればそれに越したことはないが、理想が分かる人はそもそもウクレレ買うのに他人にアドバイスを求めないという本末転倒があったりしますな。
ぬたりとすると最初の一本なんか「好きなの買えばいい」としか思わない。見た目で選んでも全然問題ないと思うよ。だって好きなの買えれば愛着もわくでしょ。その方が絶対に練習に身も入るってもの。最初はウクレレ触ってる(弾いてる、とは微妙に違う)だけでも嬉しいもんなんだから。それに弾けるようになったら得てしてもう一本、もう一本と欲しくなるからね。色々考えるのはそうなってからで十分だ。
まあ、不安だったら店員に予算伝えて選んでもらうのが一番良いよ。分からないならこれが一番無難。もちろん店員に当たりハズレはあるけれども、ぬたりの印象だと、ウクレレ好きの楽器店員ってみんなの想像より案外多いよ。
なお、音を合わせるための道具では、一番高いけどもチューナーを買っちゃうのがお勧め。ピッチパイプは音質が違いすぎて案外分かりづらいよ。
というわけで、ここからはブランドごとにネタにしてみたい。思いつくまま書くから有名なブランドから意味不明なブランドまで色々混ざると思うけどもね。

Famous
直訳すると「有名」となるけども、その名に恥じない、古参にして国内最大級を誇る国産ブランド。ちなみに主力工場は未開の地群馬県にある。
特色とすると、値段の安さと最高の品質の安定感。ドの音を出そうとするときちんとドの音が出るし、外れの個体というものにまずお目にかかることがない。そして値段も品質考えれば安い。日本人がウクレレ始めるならFamous買っとけばまず間違いない。
実際多くのウクレレプレーヤーの1本目に選ばれていて、多くの人にとって「母親」みたいな存在。よちよち歩きのプレーヤーをある程度歩けるように育て、そして彼らがより良いウクレレに旅立っていくのを見送る、そんな存在。
欠点は、ウクレレとして兎に角面白味がない。これしか知らないうちは十分満足できるんだけど、他のウクレレを知るとどうしても物足りなくなっちゃうんだよね。
ぬたりはFS-3を所持。ぬたりが手にした最初のウクレレ、どころか最初に自分で買った楽器だな。

Luna
FAMOUSの姉妹ブランド。生産工場は違うけど販売会社は同じ。
昔の復刻ブランドなだけにちょっと見た目が洒落ていて「あ、これかわいい」と思う人も多いと思う。FAMOUSよりは若干高めだけれども、FAMOUSと同じで品質は抜群の安定感。見た目が気に入ったなら最初の一本にはオススメ。長所欠点はFAMOUSに準じます。

KA'ALA
日本全国に展開する島村楽器のオリジナルブランド。
ギターにも「HISTORY」というオリジナルブランドを抱えてますけど、あれと同じ感じ。
島村のオリジナルブランドに共通して言えることなんだけれども、品質に対しての安心感と入手のしやすさが最大の長所。北は北海道から南は鹿児島まで全国の島村楽器で気楽に買える。東京ならともかく、地方の楽器屋ではウクレレの選択肢は相当に限られる。故にこの品質のウクレレがこの値段で気楽に買える。これは最大の長所。見た目もFamousあたりと比べるとなかなかに高級感あります。
欠点は値段に比して所有欲を満たさないということ。
島村のオリジナルブランドは、必要以上に低く見られる傾向がある。作っているのはFUJIGENという、それなりに知られたメーカーさんなんだけれどもね。ま、この辺りは気分の問題だし、手放さずにいれば全く問題はないんだけどね。

Pupukea
FUJIGEN製つながりでこちらも。あまり地方の楽器屋に並べられることもないけど、国産ウクレレでそこそこの値段で、となると選択肢に上がってくる。わざわざ探してまで購入する価値があるかと言われれば首をひねるが、フェイマスやルナよりかはベースモデルは少し高級感あるから、見かけて気に入ったなら購入に問題はない。品質的に買って損をすることはまずない。
ただし、これに限らず国産の初級機は、将来必ずもっと高いハワイ製のウクレレが欲しくなるという「物欲」を相当に刺激するから御覚悟を。いや、良い楽器なんですよ日本のウクレレ。品質良いし。でも欲しいって気持ちは理屈じゃないので。

T's ウクレレ
もともとはギター職人さんだったんだけど、上記Famousとのコラボでウクレレを作って以来、自分のブランドでウクレレも売るようになった。国産の規模がそこそこのブランドはいずれもそれなりのお値段がするけれども、ここは10万円くらいで買えるので、相対的にリーズナブル。1本目にこれを買う、というのはそれなりの決断にはなるけども、実物見て気に入って、かつ手元にお金があるなら買って損はない。品質はバッチリ。

kamaka
ウクレレの形を決定づけたとまで言われるハワイの超有名ブランド。
最初に安いの買って、もっと良いのが欲しいと思ったときに2本目として手にする人も多いんじゃないかというくらい、兎に角ウクレレとすれば永遠のスタンダード。ウクレレらしいきちんとした音がする。昔に比べてつまらなくなった、と言う人もいるが、逆に品質は安定してきているって事で、楽器屋にあるkamakaを試奏せずに買っても失敗しない、ってくらいに思っても良いくらい。有名なウクレレのコレクターでカマカ持ってない人間はまずいない。ぬたりは所有したことないけど(おい)
欠点は、ハワイの乾燥気候に合わせて作られているので、日本の多湿な気候の中では駄目になりやすい、ってとこ。まあ、これはハワイ製のウクレレ共通の欠点だけどね。
あとは全体的にデザインがつまらないかな。胴体が丸い(ギターのようにくびれがない)「パイナップル型」ウクレレを初めて作ったのはkamakaだけどね。日本ではあんまり見ないとは言え、どちらが良いの? という質問は割と多いがそれこそ「見た目好きな方をご随意に」。音は若干パイナップルの方が大きいと言われるけれども気にするほどの差はないよ。
あとは近年値上がりをしているのがちょっとネック。かつては日本でも7万くらいで手に入ったけども、今は10万弱します。永遠のスタンダードだし1本持ってて損はしないが、10万あるなら他にも・・・と思っちゃうのは正直なところ。

KoAloha
近年のハワイウクレレ界では一番の成長ブランド。安定した品質とちょっと洒落たデザイン。そしてKamakaよりも若干安価、ということでハワイで評判になり、今現在は日本でも入手がしやすい。
欠点はkamakaと一緒で日本の気候ではちと気を遣うかな。Kamakaと並んで、ハワイ製にしては試奏せずに買っても比較的ハズレを引く可能性が少ないのはありがたいが、やはりこちらも最近値上がりが著しい。困ったもんだ。

Martin
ギター界では永遠のスタンダード、Martinはウクレレも作ってます。が、今日日本で新品で売ってるものの多くはメキシコ製。もちろん高いウクレレ(アメリカ製な)もあるにはあるが、こんなん買う人は他人のアドバイスなんか気にしないでしょうから今回は語らない。
メキシコ製Martinと聞くと、ギター知ってる方は「うーん、悪くはないんだけどもねえ・・・」という渋い顔をすると思うけども、ウクレレにおいても立ち位置はそんなところ。お値段もそこそこ。
立ち位置として非常に微妙なウクレレであるので、積極的に勧める材料にも乏しいけども、見方によっては昔のデザインのまんまのマーティンが安価で手に入るんだから、ありがたい存在とは言えるな。シンプルでなかなかにスタイリッシュなウクレレだし。
それから遊びとして買うという手もある。設計図面は昔のマーティンウクレレとあまり変わってはいないわけだから素性は非常に良いものを持っている。腕のいいリペアマン探して、金に糸目をかけずに(つってもウクレレでは2、3万がトコ)調整すれば、とんでもなく鳴るウクレレに化けることがあります。ま、この辺は道楽の域な。

Applause
「Ovation」というギターメーカーは一風変わったエレアコメーカーとして名を知られてますが、そのブランドのカジュアル(廉価)ブランドがApplause。ウクレレも作ってます。Martinが安いのはメキシコ製なら、こちらは韓国製。
正直生音は聴けたもんじゃない(コロコロ、というよりボコボコって音)。案外抱えにくいバックの形状もしてるし、正直なかなかに勧める材料がない。
ただ、ピックアップが多くのモデルに標準でついているのはありがたい。ウクレレはピックアップついてないと音が小さくてとても人前では演奏できないけども、安価なウクレレにはなかなか搭載されない。だからこれは大きな強み。それから「エポーレット」と言われる独特のサウンドホールが気に入ったなら、正直ライバルはいないよね。

Hanalei
ALAMOANA
MAHARO
LEOLANI
多少十把一絡げですけど、中国製の安価なウクレレブランドたち。Hanaleiは島村のオリジナルブランド(KAALAの廉価版)。MAHAROあたりは下手すると5000円以下の値がついている。
品質に若干の難があり、ほとんど勧める人もいないウクレレではあるんだけども、安いというのは一応の魅力にはなりうる。1万円出せばお釣りがくるのも多いわけだから、割り切れば使い物にならなくもない。
流石に3000円あたりのは論外としても、6、7千円あたりのモデルからは、一応ウクレレとしての形は整えてくるから、このあたりなら仮に買った後に挫折しても金銭的ダメージは少ない。弾けるようになればどうせ2本目が欲しくなるんだから、という割り切りで買うのもありと言えばあり。ただしその場合でも1万円くらいは出してください。買うときには店員にがっつりメンテをさせておく、って手もあるな。次来るときに買うから、その時までにやっておいてね、とでも言いながらね。
あとはツテがあれば、1万くらいかけて腕のいい職人さんに徹底してリペアしてもらう、というのもアリ。稀にだけれども、購入金額+リペア代クラスのウクレレを凌駕するポテンシャルを発揮することもないこともない気がすることを期待したい(おい)。ただ、それをするにしてもやっぱり1万円前後くらいのポテンシャルは最低ないと、元がダメだからどうにもならんけど。ま、この辺は分かってる人のお遊びの世界。

Urabe
Chai
Shimo
はい、名前だけ覚えておいてね。これらは国産ハイエンド機のブランド。いずれのウクレレも「弾けば分かる」の世界で、ぬたりはURABEに初めて触った時には、その手ごたえと響きにそれなりの夢見心地に誘われましたな。
ただし、その分お値段も夢見心地。20万30万なんてプライスタグが平気で付いてる。町の楽器屋でお目にかかることもないだろうけども、半端な気持ちで触らない方が良いよ。欲しくなるから。


こんな感じ。もちろんブランドはこれ以外にも多くあり、御茶ノ水の楽器街をぶらつけば相当に多くのウクレレブランドを目にすることができる。数千円から30万円くらいのものまで様々。
が、ともかく、ぬたりとすると「楽器って難しい」と変に構えちゃってる人にこそウクレレを手に取って欲しいと思うのよ。ホントあっという間に弾けるようになるんだから(もちろん「ある程度までは」ね)。そこで弾かなくなっても構わない。
その頃には「楽器は難しい。選ばれた人しかやれない」なんて考えはきれいさっぱりなくなっているからね。

音楽ってのは、楽しいものなんですよ。その感覚だけは、趣味として楽器やる人間は忘れちゃいけないと思うのね。
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2 コメント

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ルシアー (Sin)
2014-08-05 21:55:36
ある程度分かってる人には、地元ルシアーを探してみるという遊びも勧められるのですが、最初の一本ってのでは難しいですね。
価格的にはT'sさんとタカハシウクレレさんぐらいが手が届く範囲でしょうか
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>Sinさん (ぬたり)
2014-08-06 20:27:32
地元っつーとうちはなおのことフェイマスですな。工場直接行って売ってくれるかどうかは分かんないけど。

値段的には迷ったらフェイマス、ってことなんですが、どーせ後で5本も6本も欲しくなって買うんだから、最初の一本なんでホントなんでもいいんですけどもね(おい)
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