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3月12日、福島県伊達市 全国曹洞宗青年会支援本部にて計画された「除染活動」に参加の予定でした。
しかしながら、前日夕刻からの雨と雪のため中止となり現地住民の方にお話をいただきました。
「避難勧奨地域」に指定された地区に住む方のお話です。
そこで聴いたのは、支援をする側には見えにくい苦しみでした。
わずかな数値で生まれる保障の違い、
放射線などに対する認識の差・・・
保障を受けられる家庭と、受けられない家庭、
自宅の畑で収穫された野菜を口にしない家族、
収穫したお米を販売するものの、自宅で食べるお米は離れた地域のお米を購入したり・・・
それが、良いとか悪いとかではなく、色々な軋轢とジレンマを生み出しています。
離婚や一家離散というような状況も起こっています。
「家族」、「地域」の絆が破壊されている現実がありました・・・
午後からは行茶活動を行いました。
二本松市の仮設住宅にお邪魔してお茶をいただきお話をしました。
原発事故の為に避難されている方々でした。
80を超えるお婆ちゃんが、「ふるさと浪江」という歌を歌ってくれました。
原発事故の後に作られた歌だそうです。
「かえりたいなあ わがふるさとへ」と唄うお婆ちゃんの眼から静かに涙が流れます。
会話のなかでは「帰りたい」という言葉を発することはありませんでした・・・
深い深い悲しみを感じました。
穏やかな日が来ることを祈るばかりです。