殿さまと私・・・

「殿っ、御覚悟めされいっ!」

「なっ何をする さんだゆう、無礼者！」

　ぴょんっ

「殿、跳ねてはなりませぬ。
　この藩の汚れを一掃するには、殿がいらっしゃっては不都合。
　かくなる上は座敷牢にて、しばらく御静養いただきまする」
　
「むうぅ、やめんか！さんだゆう～はなせぇ・・・」

パタン



そんな妄想をしつつ、池のトノサマガエルにしばらく
ケースに移動いただき、藩政いや、池の掃除

ぴんと背すじを伸ばし泰然として外を眺める姿、
囚われの身とはいえ、さすが殿さまの風格

水も美しくなったところで無事にお帰りいただき・・・



「殿、お帰りあそばされ恐悦至極に存じまする。
　こたびの所業、すべてこの さんだゆうが・・・」
「もうよい、もうよいのじゃ・・・
　藩の水も随分と澄んだようであるの、さんだゆう」
「殿ぉぉぉぉ」

初夏の日差しを浴びながら一人遊びが止まらぬようで・・・

沙羅双樹の花の色・・・

お寺の沙羅双樹が咲きました

お釈迦様の入滅の時に咲き、散っていった花
もっと白い花を想像していたのですが、
少し桃色がさした白い花が咲いてます

少し調べてみるとインドでの沙羅双樹とは
種類が違うそうで・・・

しかしながら、美しく咲いて散っていく
無常の姿をしっかりと伝えてくれてます

貧すりゃ鈍しても、心の持ちよう・・・

いろいろと溜めていた寺務仕事を処理
忙しい、忙しいと言いながらコーヒーを・・・

不精して瓶から直接、カップに入れると
驚くほど大量のインスタントコーヒーが！

入りすぎたコーヒーをを戻すわけにもいかず
「えーい、エスプレッソじゃぁ～」と電気ポットのお湯をそそぐと
スポポポポ～と抜けた音、なんとお湯切れ・・・

もおぉぉぉ！と憤怒しそうになったところで、

ふと桂米朝の落語のフレーズが・・・
「弱り目に祟り目、泣き面にハチ、貧すりゃ鈍する
　藁打ちゃ手ぇ打つ、便所行ったら誰か先入っとる・・・」

今の私はまさに落語、ちょいと面白いんじゃない！？
落語好きとしてはむしろ得した気分に・・・

何事も気の持ちよう、少し自分を離れてみれば
楽になることもあるのですね～
などど呟きながらコヒーカップに口をつけると、
あまりの苦さに悶絶・・・

新緑の龍澤寺・・・

所用で奥伊予城川町の龍澤寺さまへ

まさに深山幽谷、新緑に包まれた大古刹です

石畳の参道、聴こえるのは渓のせせらぎと鳥の声・・・

山門をくぐると巨大な法堂が現れます
古の禅道場で初夏の風に包まれて、少し心洗われたような・・・

初夏の新緑

お寺への帰り道、大洲の狩野川湖畔

新緑が鮮やかに風は清々しく・・・
いつもはトンネルで突っ切るところを旧道へ
新緑の中、湖のほとりを走れば、ホトトギスの声・・・

五月、車の窓を開けて走りたくなる季節です