あんのん雑記

愛媛県西予市野村町の慈雲山安穏寺、
住職の雑記です

大般若祈祷会でした

2012年02月21日 | お寺の行持
2月19日は安穏寺「大般若祈祷会」でした。

以前は、旧歴の1月15日に行っていましたが、現在では日曜日に合わせてお勤めしています。



大般若経は600巻あり写真は赤いほうが五七八巻目で黄色の方が六〇〇巻目です。

当然、このほかに五九八巻あるわけです・・・


この「大般若経」六〇〇巻を空中でパラパラとめくり国土安穏や身体健全、家内安全を祈願します。


太鼓を叩いてお経を唱え、大般若経が空中を舞うなかなかダイナミックな法要です。

私は初めて見た時「かっこいいい~」としばし見とれました。




さて、当山の大般若経は江戸期のもので二〇〇年ほどたっており古いものです。

法要ごとに糊が劣化して外れたり、破れが出たりします。


ある年の大般若祈祷の準備のとき、最後の数ページの張り合わせが外れたお経本がありました。

「あらあら補修せねば」と見てみると、外れた張り合わせの間に、名前が書いてありました。

「阿下村 ○太郎」といった感じです。

師匠に聞けば、お経本をお寺に寄付していただいた方の名前とのこと。

よく見ると経本一つ一つ、最後のページを張り合わせた中に名前が記され、祈願が記されたものもあります。

とても胸が熱くなりました。


名前が記されているのは、お檀家さんのご先祖様です。

きっと、子孫繁栄や家内安全の思いを込め寄贈いただいたお経本です。

そのお経本でその方の子孫の健康や長寿を祈祷するのです・・・

繋がってるんだな~

お寺にはたくさんの人の想いが込められているんだな~

と実感しました。



好き嫌いを言ってはいけませんが、

「大般若祈祷会」はとても大好きな法要です・・・



涅槃会でした

2012年02月19日 | お寺の行持

愛媛県内子町 高昌寺さまの涅槃仏です。

近くを通ることがありましたのでお参りしてまいりました。

大きなお釈迦さまです。身長が10メートルを超すのではないかと思います。

石造涅槃仏としては日本一だとか・・・



2月15日はお釈迦さまのご命日涅槃会でした。

安穏寺では、涅槃図を掛けお供えをして「仏遺教経」をお唱えします。

多くのお坊さんを招き、盛大にお勤めするお寺もあると思いますが、安穏寺では

師匠と私の二人でお勤めします・・・



お檀家さんがちらほらと、お参りに来られました。

ある方がお餅をついてお供えされ、お裾分けをいただきました。

とてもおいしかったです。


静かにしっかりとお釈迦さまへの信仰が生きております


枯木龍吟!?(こぼくりゅうぎん)

2012年02月15日 | お師匠の事
先日のことです。

これまでのお天気と変わって快晴です。

駐車場脇に見慣れぬものを発見。

何本か枯れ木が置いてありました。

「ん?こんなのあったかしら・・・」と思ったものの特に気に留めず過ごしておりました。


すると、しばらくして、本堂の裏から「ちゅぃぃぃぃぃぃん」とチェーンソーの音が。

師匠が植木の支えを作ってるのでしょう。

大正10年生まれ、90歳を超えても元気に作務をやっております。




そろそろ、休憩をと思い本堂裏に回ると、唖然・・・

枯木の林ができておりました。




「わしの作品、なかなか良いだろう。」とご満悦。

なんでも葬祭場で枯木を使った飾りを見てインスパイアされたとか・・・


すべて師匠が作りました。90歳恐るべし・・・

暖かくなったらここで珈琲を飲むのだそうです。




枯木も墓場の賑わい・・・

いやいや、「枯木龍吟」ってとこでしょうか










精進料理教室

2012年02月12日 | 仕事
もうひとつの職場、曹洞宗四国教化センターの企画で、

松山市のフジグランカルチャーサークル松山教室で精進料理教室を開きました。




おいしい精進料理を体験するのはもちろんのこと、

若手僧侶と一緒に作って、ふれあいながら仏教やお寺を身近に感じてもらおうという企画です。



今回の「おこんだて」

 ・精進手毬ずし(蓮根、椎茸、沢庵、蕪、木耳)

 ・精進あげ(生麩、車麩、豆腐)

 ・精進八幡巻き
 
 ・人参のきんぴら

 ・菜の花と湯葉のおすまし



修行僧の食器、「応量器」に盛り付けてみました・・・




注目ポイントは「お出汁」

いつもは昆布、椎茸、炒り大豆でとっているのですが、今回は「干し人参です」



ピーラーでスライスして一週間ほど干したものを水だししてますが驚くほどに人参の甘さがでます。

これと昆布、大豆のお出汁と合わせて吸い地にしました。

やさしい人参の甘さがきいて絶品でした。


出汁をとった人参は、きんぴらにして頂きました。


手毬ずしは 酢飯に木の芽を刻み風味をきかせ、

精進あげは 衣に「あられ」「パン粉」「みじん粉」と変化をつけ、お味噌をベースに濃いめのつけだれで、

八幡まきはごぼうをお揚げで巻きました。


完成したら、いよいよの試食です。


 
食事の前に「五観の偈」をお唱えしていただきます。


いただきながら、仏教や修行の事などいろいろなお話をしたり、聴いたり・・・

楽しい時間を過ごしました。

ご参加頂いた皆様、スタッフのお坊さまがたありがとうございました。




寒い本堂

2012年02月10日 | 仕事
午前中、お寺参りのお勤めでした。

ストーブを1時間前からいれたものの、吐く息が白く上ります。

頭はツルツルなわけでヒリヒリする感じです。

お参りの方もさぞ寒かっただろうと思います。

午後より明日、行なう精進料理教室の資料作成です。

美味しくできますように…