あんのん雑記

愛媛県西予市野村町の慈雲山安穏寺、
住職の雑記です

玉子を食べるか?食べないか?

2021年03月07日 | お師匠の事
ラジオを聴いていると、鶏卵業者と政治家さん話題が…
その流れで昔は玉子は高級品だったという話へ
聴きながら、先代住職の話が思い出されました

昭和の初めのころの話。旧制中学校へ受験に行った時の事
県外の学校ですので、ある宿に泊まりました
朝食になんと!高級品の玉子が出ているではありませんか⁉
「TKG たまご かけ ごはん」とはやる気持ちを押さえて考えた
「この度の進学には随分とお寺にも無理をさせている…。少しでも節約するのだ」と

結果、宿のお会計は安くならなかったそうで…
「あの玉子は惜しいことしたわい~」と悔しそうに語っておりました

やっぱり若いぞ・・・

2014年03月27日 | お師匠の事
90歳をこえるお師匠、消費増税前の駆け込み購入
というわけでは無いのでしょうが、突然ポータブルDVDプレーヤーを購入。

ウキウキとDVDの鑑賞をしているのですが、そのそばに「ツ○ヤ」のバッグが・・・
訊いてみれば、映画が見たくて自分で借りてきたとの事。

まだまだバイタリティーは衰えません・・・

パイナップルの缶詰のこと

2013年08月17日 | お師匠の事
師匠がごくごくたまに、
航空隊時代の話を思い出したようにすることがあります

徳島の航空隊基地での爆撃訓練でのこと、
海上に造られた軍艦を模したコンクリートの目標に
模擬爆弾を投下します

目標にあたると土煙が上るので命中が解るそうですが
難しい訓練で、なかなか土煙が見られなかったとのことです

もし命中すると、褒美としてパイナップルの缶詰が支給されたそうで、
それがとても嬉しかったのだと話します・・・

訓練時代のエピソードや学生時代のエピソードを
いきいきとした表情で語るのを見ていると、
戦争のあった時代が師匠たちの青春であったのだと痛感します

どうしても悲惨な部分がクローズアップされますが、
その陰には泣き笑いの青春時代のエピソードがあります

そういったエピソードを聴くと、
戦争が教科書の話ではなく、
この日本で自分と同じような若者が戦った戦争であり
まぎれもなく今と繋がっている世界なんだなと感じます

二度目の誕生日

2012年08月16日 | お師匠の事
8月15日、終戦の日です。

師匠曰く二度目の誕生日であります。



学徒出陣で海軍航空隊へと入隊した師匠は、

特別攻撃部隊の練成に加わります。


そして遂に、8月10日に「特別攻撃」の命令を受けました。


搭乗機は「櫻花」。

1200キロの爆薬とともに敵艦へと突進する「特攻兵器」です。


覚悟を決め、出撃の時を待ちましたが、

飛び立つことなく、8月15日の終戦を迎え、

再び、命を得ることができました。


この命は、犠牲になった多くの方々からいただいた命であります。

そして、母へと継がれ、私へと継がれました。


チビ達と共に、境内にある「戦没者供養塔」にお線香を供え、

感謝とご冥福を祈りました。

師匠の誕生日、91歳まだまだ元気!

2012年07月12日 | お師匠の事


大正10年7月10日、

野村町阿下 安穏寺の長男として誕生。

大正、昭和、平成と激動の時代を生きて、

ついに91歳になりました。


誕生日当日、ささやかながら、ひ孫たちに囲まれお祝いをしました。

皆で、さらなる健康と長寿を祈ります。


さて、このところ詩作に凝っているらしく、

作った詩を披露してくれました。



   風の声

 あんた、何ぼになったかね

 「91歳になったよ」

 卒寿を越したかね、へぇー

 そろそろ、あんた いかんかね

 と、風が猫なで声で

 「ところがな、

  まだまだ、することがあるんよ

  いかれんよ

  いくようになったら 知らせますよ」

 と言ったら

 風が静かに すー と去って行った

     平成24年7月10日 朝   良雄