CLUB103 (103系電車好きの独り言)

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阪神のTOB成立

2006年06月20日 09時58分16秒 | 雑談
なんだかんだあったけど、阪急による阪神のTOBが成立した。
阪神1株に対して阪急1.4株だから阪神株を持ち続けるよりTOBに応募した方が高値になると判断した投資家が多かったせいもあり、45%以上で成立だったのに63%も集まったとか。
村上ファンドはグリーンメーラーだと御手洗さんが言ったのかな?
掘江さんにも思った事だけど「株主のため」と言いながら結局自分のためじゃんとは思ったね。
掘江さんの場合は、昨年の日本放送株の時に資金を調達するためリーマンに800億分の転換社債型新株予約権付社債という方法で調達しました。
これは、800億分の株券をあげるから現金ちょうだいねと言ってるようなもんで、時期が来たらリーマンは800億分を株券に変換して市場で売れば良いのです。
さらに掘江さんはリーマンに自分の持ってる株券を貸しています。
ライブドアは信用買いは出来ますが信用売りは出来ません。
つまり空売りはできない銘柄なんですが、掘江さんからリーマンは株を借りていますので、それを市場で売却して返したら実質「空売りと同じ事が出来る」のです。
で、空売りとは今後この銘柄の株価が落ちると思った時に仕掛けるのですが、株価が下がる主たる要因は「株が売られる事」です。

リーマンは800億分の新株をもてます。
それを市場で売却して800億を回収する事になるのですが、売ると言うことは当然株価は下がります。
そう、前もって株価が下がることが明白なので、リーマンは掘江さんから借りた株を空売りに使う事が可能だったわけです。

そのとばっちりは「株主」に来るわけです。
つまりリーマンの800億、ニッポン放送株の買い占めに使われた800億は結局は株主が負担したと言っても過言ではないわけです。
ライブドアを崇拝する人たちは、それでも「ニッポン放送株買い占めによるメリットは大きい」と判断し、それも新しい資金調達の方法などと言っていました。
確かにニッポン放送とフジテレビを傘下に収める事が出来たら安い買い物ですから、それくらい株主として負担するのも悪くはないという考えだったのだと思います。
しかし、結局、株主の負担は報われるどころか、証券取引法違反というしっぺ返しを受ける事になります。
幹部の逮捕後の証言で「新株を発行するのはお札を刷ってるのと同じ感覚」というのがありましたが、まさにそういう感じで株と言うのを考えていたんでしょうね。
それを「株主のため」と言い切った昨年末のライブドアの株主総会はすごく違和感がありました。

村上ファンドの村上さんもそうです。
企業価値を上げるというのは確かに目指さなければならないところでしょうが、結局企業価値を上げると言いながら自分は株価の高値売り抜けしか頭にない。
つまりは自分以外の株主の事は考えていないと言うことです。
村上さんの中には「株主=自分」だったわけです。
12%持って筆頭株主になったとしても88%の株は他人が持っています。でも、村上さんの中には12%の株主である自分が儲かれば良いと思っていたようです。
やり方がずるいとか言われるゆえんはそこにあると思っています。

例えば阪神に対しての取締役選任についての議案もそうですよね。
議案というか株主提案かな?
本当に阪神電鉄の事を考えるなら、有識者を揃えるはずだと思いますが、結局頭数を揃えただけですから、あの人選を見る限りは「阪神電鉄の企業価値向上を目指していない」と取れるわけです。
裏返せば、村上ファンドが経営権を握るぞぉ、嫌だったら言う事を聞けぇ
みたいな一種の脅しですね。
まさしくグリーンメーラーを暴露した人選だったと言わざるを得ません。
その点、村上さんが余計に反感を買ったのはあの人選だったと思っています。

結局証券取引法違反で逮捕されましたが、東京証券取引所での会見で「プロ」という言葉を使いましたが、私はあの人をプロだとは思っていません。
バブル時に地上げ屋というのもいましたが、地上げ屋に対して「プロ」という言い方をするかどうか?ですね。

村上さんとか掘江さんとかを高評価する方は多いですけどね。
硬直した考え方を見直す面では良かったとは思ってます。

そういえば村上さんは「儲けて何が悪い」と言ってましたが、他人の弱みにつけ込んで金品を巻き上げる手法は強盗と一緒だって事がわかってないんでしょう。