電車男

いまさら「電車男」という単語は説明不要かと思うが・・・
一応説明すると。2chで独身男が集まってうだうだモテない話を繰り広げる「毒男板」で、今年の春に2ヶ月に渡ってリアルタイムで繰り広げられた「電車男」の恋物語。
アニメ・エロゲヲタの、女性と付き合った経験なしの毒男が、電車の中で酔っ払いにからまれた女性を助けたことから物語が始まる。数日後、女性から助けられたお礼に「エルメス」のカップが届く。そのお礼が言いたいが、どうしていいかわからず狼狽する「電車男」を板のモテない男達がない知恵を絞って励まし、相談する。

そんな小さなできごとから「電車男」は2chの仲間から勇気と知恵をもらい、徐々に「エルメス」との関係が進展する。同時に、ぐずぐす言うだけだったアキバヲタが、人間としても自信を持つことで大きく成長して行く。
そして二人と大勢の物語は最後のクライマックスに向かう・・・・・・。（この説明、自分で書きました）

2chからまとめサイトに異動したスレッドは、口コミで大人気となりモテない若者達に勇気と感動を与えた。
聞きつけた複数の出版社から書籍化の要望があった中で新潮社が権利を得て、10月に出版。昨日、担当に聞いたら発売10日で7刷まで行ってるそうだ。

はっきり言っておもしろい。今朝7時半から後半を読み始めて、とりあえず読み終わってから会社に行こうと思ったくらいおもしろい。遅刻すますた。
途中何度もクスクス笑ったし、なんと少しドキドキまでした。

本の全ての文章は、上のまとめサイトに全部あるので、そこで「Mission 1」から「Mission 6」まで全部読めば本はいらないんだけど。自分も8月に電車男のことを知って、ネットで読み始めたけどやっぱ文字量のせいでどんどんスクロールしてしまって、じっくり読めないでやめてしまった。やっぱ紙に印刷してあるといいです。

2chを知らない人は用語やAAだらけでこの世界には入れないだろうし、ネット上で「何かシアワセなことがおきることがある」という経験のない人にも、理解されないかもしれない。
それでも、電車男の朴訥なキャラクター、それから電車男を通してのみ語られる「エルメス」の可憐さは心に染みてくるものがある。様々な角度からの批判や中傷も多数目にしているが、それでもこれを読んでいた2時間が私にとってかなりよい時間だったことは変わらないだろう。

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