実はNSPのアルバムってファースト以外は持ってなかった。先日の天野さんの訃報をきっかけに3枚まとめてAmazonで買った。
中学生の頃はもちろんLPなんて買えなくて、クラスメイトの太田君が買った奴をラジカセに録音させてもらってた。録音するためにラジカセをわざわざ自転車に積んで太田君の家に行っていた記憶があるから、当時太田君の家にカセットデッキというものはなかったんだと思う。録音は当然1本のケーブルでモノラルだった。
今、これを書いていて「太田君」という名前を久し振りに思い出せた。会社で同じ部の人の名前も覚えられないのに、古い記憶は頑固に残ってる。で、少し驚いたのは彼の名前が「光」だったということ。太田光。だからなんだって感じですが。
まあそんなことで、今週はNSPをよく聞いてました。ぶっちゃけステレオで聴くのは初めてってことかい。ベースとか案外面白いラインとか引いててひょっとすると平賀さんはジャック・ブルースとか好きだったんじゃないかとか思う。
さて、NSPの歌詞は当時から史上最強に軟弱と言われていたが、30年経った今でも史上最強の軟弱さには変わりない。
雪どけ水はつめたくて
つかっているのはつらいけど
きみがひざまでつかってるので
ボクもがまんしてるんだ
という曲をたまたま妻が聴いて「何いってんだこいつら」と呆れていたが、この曲を14歳で聞いたのでなければ、まあそれがまっとうな反応だろうと思う。ちなみにこの続きは
でもボクはとてもひざまでは
はいるきもちになれなくて
きみのあとを追うのは
なかなかできない
と続く。
メッセージも文学も悩みも何もないこの姿勢が当時は先進的でよかったのかなあと無理やりまとめてみる。