
今秋の党大会での人事に向け、習近平と長老達とが事前協議をする、北戴河会議の開会が迫っています。非公表会議なので、発表はされませんが、7月末から2~3週間行われるのが恒例。
自らを「核心」と言わせ、権力を集中させる習近平と、対抗する胡錦濤・共青団派、江沢民・上海閥との政局争いが続いていることは、衆知のことですし、遊爺も注目し、何度も触れさせていただいてきました。
ポスト習近平候補の孫政才が失脚 習近平の狙いとは - 遊爺雑記帳
産経が、最新情報を報じています。
注目点は、記事でも指摘されていますが、言いかえると、チャイナセブン(共産党中央政治局常務委員)の椅子に誰が座れるのか、李克強首相がその座を追われるのか、追われたら誰が就くのかですね。
チャイナセブンの椅子の数の変更については、最近ふれられなくなっていますね。
定年退職の遵守については、王岐山が退職するのかしないのかが注目ですね。王岐山が居残れば、鄧小平が毛沢東の独裁政治の混乱再来を防ぐ為に構築した集団指導体制を壊し、習近平自らの定年も逃れる前例が造られ、独裁政治化への道を拓くことになります。
7人中 5人が定年を迎えますが、その5人の椅子に誰が座るのか。王岐山が残るのかの次に注目されるのが、習近平の後任候補の就任。有力候補のひとりだった、孫政才前重慶市党委書記が失脚させられましたから、現在、候補は胡春華氏だけとなっています。
5人の椅子の候補として予測されていたのは、汪洋、李源潮、胡春華、孫政才が共青団派として常務委員入りし、残り一人が、習近平派閥の栗戦書でしたが、 孫政才に代わって習近平派から趙楽際(中央組織部長)、王滬寧(党中央政策研究室主任)が挙げられ、習近平としては王滬寧を推したい意向なのだとか。
習近平の後継候補には、「之江新軍」と呼ばれる、浙江省時代に習近平に仕えた子飼いの部下たちからの政治局入りがあげられていました。孫政才の後任となった陳敏爾、「之江新軍」からもう一人、蔡奇。
この記事の新しい情報では、後継候補として誰も常務委員に選ばず、「総書記の任期は2期10年」という慣例を破って22年以降の3期目を目指すとの見方もあるとのこと。つまり、チャイナセブンの7人の枠を減じるという以前にあった話の復活?
李克強首相がその座を追われ、全国人民代表大会常務委員長に横滑りさせられることになりそうですね。
首相の座には、残る王岐山説説や汪洋副首相もありましたが、この記事では共青団派だが習派にも近い汪洋副首相を挙げています。王氏については、来春創設予定の国家監察委員会のトップに就任させる意向との噂は絶えないと。
習政権 2期目人事 王岐山が首相か - 遊爺雑記帳
胡錦濤・共青団派、江沢民・上海閥と習近平の3者の政局争い。経済成長の失速は李克強にお仕着せるとしても、南シナ海の「九段線」のちゅさい裁判所による否定。オバマ大統領との面談で「航行の自由作戦」を踏み切らせた等の外交失政は明らかで、トランプ大統領とは、北朝鮮の暴走を巡って綱引きのせめぎあいが続いています。人権問題でも米国はもとより、世界から批難の声がたかまっている。
胡錦濤・共青団派、江沢民・上海閥からの攻めどころが残る中での北戴河会議の開会。行方が注目されます。
# 冒頭の画像は、汪洋副首相

この花の名前は、ステピア
↓よろしかったら、お願いします。







自らを「核心」と言わせ、権力を集中させる習近平と、対抗する胡錦濤・共青団派、江沢民・上海閥との政局争いが続いていることは、衆知のことですし、遊爺も注目し、何度も触れさせていただいてきました。
ポスト習近平候補の孫政才が失脚 習近平の狙いとは - 遊爺雑記帳
産経が、最新情報を報じています。
中国・北戴河会議開会へ 習氏、党長老と人事攻防 (7/31 産経 【今週の焦点】)
【北京=藤本欣也】中国の習近平国家主席(中国共産党総書記)率いる最高指導部メンバーと長老らが避暑地に集まり、重要人事などの調整を行う恒例の非公式会議「北戴河(ほくたいが)会議」が近く始まる。孫政才前重慶市党委員会書記を解任、失脚に追い込んだ習氏の強硬路線に長老が反発しているとみられ、5年に1度の党大会を秋に控え、波乱含みの展開になりそうだ。
河北省秦皇島市の海に面した避暑地、北戴河。建国の父、毛沢東が毎年夏、同地の海で泳ぐ習慣に合わせ、党、政府、軍の幹部が集まるようになったのが北戴河会議の由来とされる。
現最高指導部メンバーの政治局常務委員7人のほか胡錦濤前国家主席、江沢民元国家主席の政権当時の指導者・幹部らも参加する。
胡錦濤政権時代の2007年の北戴河会議では、江沢民氏が胡氏の後継者として当時、上海市党委書記だった習氏を推薦。最有力候補の李克強氏(現首相)を抑えて、習氏が後継者に選ばれることになった。開会と閉会は一般に公表されないが、通常、7月末から2~3週間行われる。
■後継候補に腹心?/定年の盟友続投は/党主席復活なるか
北戴河会議の最大のテーマは、秋の中国共産党大会で正式に決まる最高指導部(政治局常務委員)人事の調整だ。具体的には、党の慣例に従い、(1)習近平国家主席(64)の後継候補が常務委員に選ばれるのか(2)68歳以上を引退とする常務委員の定年が順守されるのか-が焦点となる。
党内には大別して、習派、胡錦濤前国家主席が影響力をもつ共産主義青年団(共青団)派、江沢民元国家主席グループがある。
前回2012年の党大会で、習氏の後継候補として共青団派の胡春華広東省党委書記(54)と、孫政才前重慶市党委書記(53)が政治局員に選ばれた。しかし習氏は盟友の王岐山党中央規律検査委書記(69)と組んで孫氏を失脚させ、現在、候補は胡春華氏だけとなっている。
果たして習氏は、共青団派が推す胡春華氏の常務委員選出を容認するのか。
習氏は自らの後継者として、浙江省勤務時代の腹心で、孫氏の後任となった陳敏爾重慶市党委書記(56)を望んでいるとも報じられる。あるいは今回、後継候補として誰も常務委員に選ばず、「総書記の任期は2期10年」という慣例を破って22年以降の3期目を目指すとの見方もある。
その際にカギとなるのが定年の扱いだ。68歳以上が引退する慣例に従えば、現常務委員7人のうち、習氏と李克強首相(62)を除く5人が退任する。
しかし習氏は、5人のうち王氏を留任させて来春、創設予定の国家監察委員会のトップに就任させる意向との噂は絶えない。狙いは、自身も5年後の党大会で引退に追い込まれる定年の慣例を葬り去ることにある。1980年代に廃止された党主席を復活させる組織改革も検討している。
一方の共青団派と江グループは王氏の留任、党主席制復活に反対の構えだ。
このほか、習氏は経済政策などで対立する李首相を全国人民代表大会(国会)常務委員長に横滑りさせ、後任に、共青団派だが習派にも近い汪洋副首相(62)の起用を考えているとの観測もある。(北京 藤本欣也)
【北京=藤本欣也】中国の習近平国家主席(中国共産党総書記)率いる最高指導部メンバーと長老らが避暑地に集まり、重要人事などの調整を行う恒例の非公式会議「北戴河(ほくたいが)会議」が近く始まる。孫政才前重慶市党委員会書記を解任、失脚に追い込んだ習氏の強硬路線に長老が反発しているとみられ、5年に1度の党大会を秋に控え、波乱含みの展開になりそうだ。
河北省秦皇島市の海に面した避暑地、北戴河。建国の父、毛沢東が毎年夏、同地の海で泳ぐ習慣に合わせ、党、政府、軍の幹部が集まるようになったのが北戴河会議の由来とされる。
現最高指導部メンバーの政治局常務委員7人のほか胡錦濤前国家主席、江沢民元国家主席の政権当時の指導者・幹部らも参加する。
胡錦濤政権時代の2007年の北戴河会議では、江沢民氏が胡氏の後継者として当時、上海市党委書記だった習氏を推薦。最有力候補の李克強氏(現首相)を抑えて、習氏が後継者に選ばれることになった。開会と閉会は一般に公表されないが、通常、7月末から2~3週間行われる。
■後継候補に腹心?/定年の盟友続投は/党主席復活なるか
北戴河会議の最大のテーマは、秋の中国共産党大会で正式に決まる最高指導部(政治局常務委員)人事の調整だ。具体的には、党の慣例に従い、(1)習近平国家主席(64)の後継候補が常務委員に選ばれるのか(2)68歳以上を引退とする常務委員の定年が順守されるのか-が焦点となる。
党内には大別して、習派、胡錦濤前国家主席が影響力をもつ共産主義青年団(共青団)派、江沢民元国家主席グループがある。
前回2012年の党大会で、習氏の後継候補として共青団派の胡春華広東省党委書記(54)と、孫政才前重慶市党委書記(53)が政治局員に選ばれた。しかし習氏は盟友の王岐山党中央規律検査委書記(69)と組んで孫氏を失脚させ、現在、候補は胡春華氏だけとなっている。
果たして習氏は、共青団派が推す胡春華氏の常務委員選出を容認するのか。
習氏は自らの後継者として、浙江省勤務時代の腹心で、孫氏の後任となった陳敏爾重慶市党委書記(56)を望んでいるとも報じられる。あるいは今回、後継候補として誰も常務委員に選ばず、「総書記の任期は2期10年」という慣例を破って22年以降の3期目を目指すとの見方もある。
その際にカギとなるのが定年の扱いだ。68歳以上が引退する慣例に従えば、現常務委員7人のうち、習氏と李克強首相(62)を除く5人が退任する。
しかし習氏は、5人のうち王氏を留任させて来春、創設予定の国家監察委員会のトップに就任させる意向との噂は絶えない。狙いは、自身も5年後の党大会で引退に追い込まれる定年の慣例を葬り去ることにある。1980年代に廃止された党主席を復活させる組織改革も検討している。
一方の共青団派と江グループは王氏の留任、党主席制復活に反対の構えだ。
このほか、習氏は経済政策などで対立する李首相を全国人民代表大会(国会)常務委員長に横滑りさせ、後任に、共青団派だが習派にも近い汪洋副首相(62)の起用を考えているとの観測もある。(北京 藤本欣也)
注目点は、記事でも指摘されていますが、言いかえると、チャイナセブン(共産党中央政治局常務委員)の椅子に誰が座れるのか、李克強首相がその座を追われるのか、追われたら誰が就くのかですね。
チャイナセブンの椅子の数の変更については、最近ふれられなくなっていますね。
定年退職の遵守については、王岐山が退職するのかしないのかが注目ですね。王岐山が居残れば、鄧小平が毛沢東の独裁政治の混乱再来を防ぐ為に構築した集団指導体制を壊し、習近平自らの定年も逃れる前例が造られ、独裁政治化への道を拓くことになります。
7人中 5人が定年を迎えますが、その5人の椅子に誰が座るのか。王岐山が残るのかの次に注目されるのが、習近平の後任候補の就任。有力候補のひとりだった、孫政才前重慶市党委書記が失脚させられましたから、現在、候補は胡春華氏だけとなっています。
5人の椅子の候補として予測されていたのは、汪洋、李源潮、胡春華、孫政才が共青団派として常務委員入りし、残り一人が、習近平派閥の栗戦書でしたが、 孫政才に代わって習近平派から趙楽際(中央組織部長)、王滬寧(党中央政策研究室主任)が挙げられ、習近平としては王滬寧を推したい意向なのだとか。
習近平の後継候補には、「之江新軍」と呼ばれる、浙江省時代に習近平に仕えた子飼いの部下たちからの政治局入りがあげられていました。孫政才の後任となった陳敏爾、「之江新軍」からもう一人、蔡奇。
この記事の新しい情報では、後継候補として誰も常務委員に選ばず、「総書記の任期は2期10年」という慣例を破って22年以降の3期目を目指すとの見方もあるとのこと。つまり、チャイナセブンの7人の枠を減じるという以前にあった話の復活?
李克強首相がその座を追われ、全国人民代表大会常務委員長に横滑りさせられることになりそうですね。
首相の座には、残る王岐山説説や汪洋副首相もありましたが、この記事では共青団派だが習派にも近い汪洋副首相を挙げています。王氏については、来春創設予定の国家監察委員会のトップに就任させる意向との噂は絶えないと。
習政権 2期目人事 王岐山が首相か - 遊爺雑記帳
胡錦濤・共青団派、江沢民・上海閥と習近平の3者の政局争い。経済成長の失速は李克強にお仕着せるとしても、南シナ海の「九段線」のちゅさい裁判所による否定。オバマ大統領との面談で「航行の自由作戦」を踏み切らせた等の外交失政は明らかで、トランプ大統領とは、北朝鮮の暴走を巡って綱引きのせめぎあいが続いています。人権問題でも米国はもとより、世界から批難の声がたかまっている。
胡錦濤・共青団派、江沢民・上海閥からの攻めどころが残る中での北戴河会議の開会。行方が注目されます。
# 冒頭の画像は、汪洋副首相

この花の名前は、ステピア
↓よろしかったら、お願いします。



