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遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国経済急減速予測。温首相は、改革開放を強調

2012-02-07 23:56:23 | 中国 全般
 中国経済が世界第二位のGDP国に発展したのは、小平氏が元祖の改革開放経済を胡錦濤・温家宝政権が推進したことによるもですね。しかしながらその急速な発展の歪として資本主義先進国と同様、あるいはそれ以上の格差社会を産んでいます。
 その状況を保守派が攻撃材料に使っているのだそうですが、世界中の国々が同じような構造で与野党が対峙していて中国も例外ではないのですね。
 政権の座から今秋で去る温首相が、ここへきてなを、改革開放経済が依然としてすべての問題解決の鍵だと主張しているのは、単に保守派の批判を抑え込むだけなのでしょうか。
 中国の将来の為に小平の思想を今後も継承して欲しいとの願いなのか、政権の座を退いた後も実績を盾に安全に暮らせる環境を構築する防衛策なのかとかんぐるのは、考えすぎでしょうか。
 

中国首相改革開放を堅持 「南巡講話」言及 格差解消へ民生重視 (2/7 産経)

 【北京=大木聖馬】新華社通信によると、中国の温家宝首相は4日、広東省の企業を視察した際、1992年の小平氏の「南巡講話」に言及し、改革開放路線を堅持する姿勢を鮮明にした。貧富の格差など多くの民生問題が広がり、国民の間で不満が高まる中、急速な経済発展を促した改革開放の重要性を改めて強調し、批判を封じる狙い
だ。
 温首相は視察先の企業で、「世界的な金融危機がいまだに蔓延し、国内経済も体制上の問題を抱えている。特に不均衡、不調和などの問題を真剣に解決しなければならない」と危機感を示した上で、氏の講話は「今でも大きな指導的な意義がある」と称賛し、「
すべての問題の解決の鍵は、依然として改革開放だ
」と主張した。
 中国は改革開放で世界第2位の経済力をつけた反面、格差拡大や物価高騰など負の側面も広がり、
保守派が勢力を伸ばす状況
にもなっている。今秋の共産党大会で政権交代を控える中、温首相は、「先に豊かになった地域がその他の地域を引っ張り、最終的に共に豊かになる」とした南巡講話に立ち返って改革路線の正当性を強調し、保守派などからの批判を抑え込む思惑とみられる。
 また、温首相は4日、同省の農村も視察。同省烏炊(うかん)村で最近、不正を続けた村幹部を住民らが3か月の闘争の末に更迭に追い込んだことを念頭に、「農民の選挙権を必ず保障しなければならない」と指摘し、「買収や親族への操作など不当な手段で選挙を破壊、妨害することには反対だ」と述べ、村民の運動を事実上、容認した。


 南巡講話の「先に豊かになった地域がその他の地域を引っ張り、最終的に共に豊かになる」というのは、えてして護送船団的な発想に陥る日本社会よりも資本主義的というかアメリカ的とも言えます。
 発展途上は勿論、経済発展を継続させるには、所得の再配分(地域間&地域内)という水車を使って格差を薄め回し続けてていくことが重要です。
 その水車の回転が滞ったり、止まったりすることで大きな格差が生じ、封建主義や独裁政権が崩壊したり、実質経済に裏付けされる資本主義ではない金融至上主義が産まれたりして社会混乱や革命を産み出します。
 温首相が、身の安全を図るために言っているのか、中国が保守回帰の傾向を示す現状から、国を憂えて言っているのか、歴史上で証明される日が来れば明らかになることでしょうから、忘れずに覚えていたいと思います。

 一方、IMFが、今年のGDP成長率を 8%代としている中国を、欧州債務危機が深刻化し最悪の事態を迎えた場合、4%台に悪化する恐れがあると警告を発しましたね。
 
中国成長率、欧州危機悪化なら4%台に減速 IMF  :日本経済新聞

 温首相は、このことも解っていて、「すべての問題の解決の鍵は、依然として改革開放だ」と主張しているのでしょうか。
 習近平政権に変わって、どう変わるのか。中国経済が日本や世界に与える影響が大きいだけに、気がかりですね。

 余談です。今日は北方領土の日でした。報道が少なかったですが、明日の朝刊に期待します。
 




 この花の名前は、ムラサキルーシャン

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ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
誰がメドベージェフを不法入国させたのか-国賊たちの北方領土外交




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