遊爺雑記帳

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米 インド太平洋関与強化表明 「中国は主権侵害停止を」

2019-06-03 23:58:58 | 南シナ海不法占拠
 米国のシャナハン国防長官代行は 1日、シンガポールで開催中の「アジア安全保障会議」で演説し、「中国は他国の主権を侵害し、不信を生むような行動はやめるべきだ」と要求したのだそうです。
 インド太平洋で中国が不当に台頭することを抑えるため、米国が地域への関与を強化する姿勢も鮮明にし、対中包囲網の形成を念頭に、日本などと多国間協力を進める考えを打ち出したのだと。
 米「中国は主権侵害停止を」、地域への関与強化 : 国際 : 読売新聞オンライン
 
 

米「対中包囲網」急ぐ インド太平洋関与強化 軍拡・海洋進出に危機感 (6/2 読売朝刊)

 シャナハン米国防長官代行は1日、「アジア安全保障会議」で演説し、「自由で開かれたインド太平洋」を守る決意を表明した。この地域で秩序の変革に挑む中国を抑え込むため、周辺国との連携を目指す。中国は、対中包囲網の色合いが濃い米戦略に反発しており、地域の覇権を巡る米中攻防は激しさを増している。 (シンガポール 海谷道隆、中川孝之)

■安保ネットワーク
 「米国がインド太平洋地域への関与を強化することを再保証するために、私は「この場に立っている」
 シャナハン氏は1日の演説で、各国の国防関係者らを前にこう宣言した。
インド太平洋地域には、日本など米国の同盟国が5か国あることなどに触れ、「我々は、信頼に基づく、包括的で柔軟な安全保障のネットワークを構築し、自由で開かれたインド太平洋を支える」と言明した。
 米国は、日豪印との共同演習やベトナムなど東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国との安保協力拡充などを通じ、着実に中国への圧力を強めている。
対中包囲網の形成は事実上始動しており、国防総省が今回公表した「インド太平洋戦略」により、こうした動きが加速しそうだ。シャナハン氏は、過去2年間で米国主導の多国間演習への参加が17%増えたと成果を誇った。

■「特効薬ない」
 
トランプ政権が主要国との安保協力を急ぐのは、中国の急速な軍拡への強い危機感があるためだ
 米軍再建を掲げるトランプ政権下で、米海軍は早ければ2030年代半ばまでに艦艇数を355隻まで増やす計画だ。しかし、一部専門家の推計では、中国海軍は30年には450隻超の艦艇を擁する可能性があり、艦艇数を単純比較ずれば米国を圧倒する。
 しかも、
中国による南シナ海の軍事拠点化は、既に完了されてしまい、これを元に戻す特効藁は見当たらない」(国防総省高官)のが実情だ。米軍関係者はさらなる拡大を防ぐために、関係国と連携して長期戦覚悟で圧力をかけ続けるしかない」と指摘する。

■切り崩し 
 シャナハン氏の演説の後、中国軍の邵元明(シャオユエンミン)・統合参謀部副参謀長は会場内の別室に記者団を集めて反論を展開した。台湾問題では「米国の一連のマイナスの言動は『一つの中国』の原則に違反し、中国の領土主権を脅かしている」と主張した。南シナ海での軍事拠点化を米軍に対する「必要な防御措置」と断じ、主権国家の権利だと訴えた。
 中国は強引な海洋進出を止める兆しを見せていない。中国海事局の5月31日の発表によると、今回の会議が終了する2日から3日間、中国軍による軍事訓練実施を理由に南シナ海の一部海域に航行禁止区域が設定された。
 さらに、米国による対中包囲網にくさびを打つ動きもある。魏鳳和(ウェイフォンフォー)国務委員兼国防相は5月下旬にベトナムを訪れ、両国軍の交流強化や南シナ海の安定維持を確認した。数日後にはシンガポール国防相と会談し、2008年に結んだ防衛協力に関する協定を年末までに改定し、合同軍事演習の規模拡大などで合意した

日本中中国周辺国と連携

 日中関係は政治レベルで友好ムードが広がっているが、日本政府は安全保障面では「東・南シナ海で力を背景とした現状変更を許容しない意思を示すことが重要だ」(防衛省幹部)として、抑止力の維持・強化に努めている。
 岩屋防衛相は1日、シンガポールで豪州のレイノルズ国防相と会談し、「自由で開かれたインド太平洋の維持、強化のため、日豪の協力が一層重要だ」と述べた。シャナハン米国防長官代行とレイノルズ氏と3者での会談も行った。
 
日本政府は昨年12月に決定した新たな「防衛計画の大綱」(防衛大綱)で、中国の海洋進出を念頭に、「多角的・多層的な安全保障協力を戦略的に推進する」と明記した。日米同盟を中心に、「自由で開かれたインド太平洋構想」に共鳴する協力国を増やしていきたい考えだ。
 海上自衛隊の護衛艦「いずも」は5月19~22日、インド洋での日仏米豪4か国による初の共同訓練に参加した。今月中旬以降、ベトナム、ブルネイ、フィリピンといった中国と南シナ海で領有権問題を抱える国に相次いで寄港し、それぞれの海軍と訓練を実施。一連の訓練で、多国間協力の進展を示す。海自と米国、インド両海軍も昨年6月、米領グアム島の周辺海域で共同訓練を実施している。
 
日本にとって中国の海洋進出で最大の懸案は、沖縄県・尖閣諸島をはじめとする南西諸島だ。中国の公船は、尖閣諸島の領海への侵入を繰り返している。接続水域への進入は1日で51日連続となり、2012年9月の尖閣国有化以降最長を記録した。
 中国が活動を活発化させることを見据え、政府は東シナ海などでの防空能力を高めるため、護衛艦「かが」「いずも」に米国製の最新鋭ステルス戦闘機「F35B」が着艦できるよう、空母化改修を行う。米軍機の着艦も視野に入れている。
   (政治部 谷川広二郎)

 「米国がインド太平洋地域への関与を強化することを再保証するために、私は「この場に立っている」
 シャナハン氏は1日の演説で、各国の国防関係者らを前にこう宣言したのだそうです。
 オバマ政権が 1期目で、クリントン国務長官(当時)時代にアジア回帰を打ち出していたのを想いだしますが、結局は南シナ海での中国の人口島埋め立て建設と軍事基地化を許してしまいました。
 安倍首相が提起し、トランプ大統領も推進する「自由で開かれたアジア太平洋戦略」への米国の取り組みが、本腰を入れたものであることの証といえますね。

 しかし、2期目でパンダハガーが主流となったオバマ政権下では、太平洋軍が求めていた抑止の「航行の自由作戦」を終盤に打ち出したものの、時すでに遅く、中国の軍事基地化はほぼ完成してしまったことは、諸兄がご承知の通りです。

 シャナハン国防長官代行の演説に、中国は反発しています。
 魏鳳和(ウェイフォンフォー)国務委員兼国防相はASEAN諸国への締め付けを強化しており、アジア安全保障会議では、中国が軍事拠点化を進める南シナ海問題で、東南アジア諸国連合(ASEAN)側が批判を抑制する場面が目立ったのだとか。
 アジア安保会議 「南シナ海」対中批判抑制…ASEAN各国 「規範」交渉に配慮  : 読売新聞オンライン

 東シナ海のEEZ境界のガス田侵略、尖閣諸島近海への侵略のエスカレートを受けている日本。抑止力強化を進めていますが、実現が急がれますね。
 日米同盟を中心に、「自由で開かれたインド太平洋構想」に共鳴する協力国を増やす。CPTPP(TPP11)の参加国を増やす等の推進での対中包囲網構築も抑止効果は大きい。  安倍政権の外交に期待ですね。



 # 冒頭の画像は、シャナハン国防長官代行




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