遊爺雑記帳

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失われつつある国連の存在意義

2023-09-23 01:23:56 | Weblog
 ニューヨーク市は今週、国連総会のために世界各国から集まった要人や政府関係者であふれかえっている。
 国連総会では数限りない言葉が語られたが、何か成し遂げられるものはあるだろうか。ならず者国家と勢力圏の多極化に特徴付けられた世界秩序が顕在化しつつある中で、国連は今後、何らかの貢献を果たし得るのかと、WSJ社説。
 
【社説】失われつつある国連の存在意義 - WSJ 2023年 9月 20日

 ニューヨーク市は今週、国連総会のために世界各国から集まった要人や政府関係者であふれかえっている。ジョー・バイデン米大統領も19日に国連総会に顔を出し、年に1度の一般討論演説を行った。誰もがあえてしたくない質問は、「なぜなのか」というものだ。

 
国連総会では数限りない言葉が語られたが、何か成し遂げられるものはあるだろうか。ならず者国家と勢力圏の多極化に特徴付けられた世界秩序が顕在化しつつある中で、国連は今後、何らかの貢献を果たし得るのか

 
ロシアとフランスの大統領、中国の国家主席と英国の首相は、姿さえ見せなかった。イランのエブラヒム・ライシ大統領は出席し、米国の背信行為について講演した。イランは国連への敬意を示すため、ライシ氏の訪米前夜に、国連で最も経験がある核査察官を追放した。国連は北朝鮮に関しても無力だ。同国は安全保障理事会の決議と制裁を無視して、核開発を進めている

 ウクライナのウォロディミル・
ゼレンスキー大統領は19日、ロシアの侵攻への反撃を支援すべき道徳的理由を説明するため、ニューヨークへ異例の訪問をした。しかし、国連はウクライナの紛争に関しては、役立たずにも劣る存在になっている安保理ではロシアが中国の支持を受けて拒否権を発動しているため、ロシアの侵略行為に対するいかなる真剣な対応をも阻まれている国連が貢献したことの一つは、ウクライナからの穀物輸出を可能にする合意の交渉を後押ししたことだった。だが、ウラジーミル・プーチン大統領は最近、その合意を破棄した。

 ゼレンスキー氏は、米首都ワシントンに向かう途中に立ち寄る形でニューヨークの国連本部を訪問した。
国際秩序を強化するための真の取り組みが行われる場所はワシントンだ。その状況は20世紀半ば以降ずっと続いている。米国とその同盟・友好諸国による(経済・軍事的な)ハードパワーが、ロシアとの戦争でウクライナが勝利できるかどうかを決定付けるだろう。

 
中国、ロシア、イランやその他のならず者国家が権力を振るう中で、国連で実践されてきた多国間主義は、ますます的外れなものとなっているバイデン政権内のリベラルな国際主義者は、各国の意見の相違を国家の集団による会合で平和裏に解決するという考えをあきらめきれずにいるしかし、今日の国際秩序の真実は、ウクライナ・ドネツク州バフムトのがれきの下に横たわっている

 ロシアとフランスの大統領、中国の国家主席と英国の首相は、姿さえ見せなかった。
 イランは国連への敬意を示すため、ライシ氏の訪米前夜に、国連で最も経験がある核査察官を追放した。国連は北朝鮮に関しても無力だ。同国は安全保障理事会の決議と制裁を無視して、核開発を進めていると、WSJ社説。

 ゼレンスキー大統領は19日、ロシアの侵攻への反撃を支援すべき道徳的理由を説明するため、ニューヨークへ異例の訪問をした。
 しかし、国連はウクライナの紛争に関しては、役立たずにも劣る存在になっている。
 安保理ではロシアが中国の支持を受けて拒否権を発動しているため、ロシアの侵略行為に対するいかなる真剣な対応をも阻まれている。国連が貢献したことの一つは、ウクライナからの穀物輸出を可能にする合意の交渉を後押ししたことだった。だが、ウラジーミル・プーチン大統領は最近、その合意を破棄した。

 国際秩序を強化するための真の取り組みが行われる場所はワシントンだ。その状況は20世紀半ば以降ずっと続いている。米国とその同盟・友好諸国による(経済・軍事的な)ハードパワーが、ロシアとの戦争でウクライナが勝利できるかどうかを決定付けると、WSJ社説。

 中国、ロシア、イランやその他のならず者国家が権力を振るう中で、国連で実践されてきた多国間主義は、ますます的外れなものとなっている。バイデン政権内のリベラルな国際主義者は、国家の集団による会合で平和裏に解決するという考えをあきらめきれずにいる。しかし、今日の国際秩序の真実は、ウクライナ・ドネツク州バフムトのがれきの下に横たわっている。

 米国が世界の警察を自負していた過去は、G8が世界を仕切っていたが、ならず者国家のロシアが除外され、G7に。
 そして、20カ国・地域が集うG20が誕生。さらに2000年代以降に著しい経済発展を遂げた5か国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)のBRICS誕生と拡大。
 ASEANプラス3(日中韓)、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)、QUAD(日米豪印協力)、オーストラリア (AU)、イギリス (UK)、それにアメリカ合衆国 (US)という3国間の軍事同盟の「オーカス」(AUKUS)等々、巨大化し機能不全に陥った国連ではなく、有志国同士での連合体の発足・連携が進んでいる。

 国連で実践されてきた多国間主義は、ますます的外れなものとなっている。バイデン政権内のリベラルな国際主義者は、各国の意見の相違を国家の集団による会合で平和裏に解決するという考えをあきらめきれずにいる。
 しかし、今日の国際秩序の真実は、ウクライナ・ドネツク州バフムトのがれきの下に横たわっていると、WSJ。

 国連改革も唱えられている。機能不全に陥る原因は、総会決議より優先される常任理事国の決議と、そこに存在する「拒否権」。
 常任理事国の 1国が「拒否権」を発動すれば、何事も決まらない。
 ましてや、今回の様に、常任理事国のロシアが裁かれる側に立つと、国連が機能不全となる。

 第二次世界大戦後発足した、主力戦勝国(中国は国共内戦で政権が共産党に交代)の常任理事国に特権が持たされた国連。
 グローバルサウスの台頭に象徴される、多くの新興国家台頭(例=世界一の人口国家となったインド)は、新たな連合体または、国連改革を必要としています。

 プーチンが始めたウクライナ侵攻。
 WSJ社説が指摘している通り、ウクライナの国土では、常任理事国の侵攻で、多くの一般市民の犠牲者が増え続けています。
 今日の国際秩序の真実は、ウクライナ・ドネツク州バフムトのがれきの下に横たわっているとの指摘は、明日は日本の姿になる可能性があるのです。

 覚悟と備えが求められています。
 
 国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)がプーチン大統領に戦争犯罪容疑で逮捕状を出してから17日で半年となりました。
 プーチン大統領は、依然としてウクライナへの侵攻の指揮を執り続けています。

 どうすればプーチンが進めている侵略戦争は止められるのでしょう。
 
 国共内戦で台湾の併合を達成できてないと、その併合に武力行使を厭わない姿勢を示す習近平に、武力行使を抑止するには、どんな策がよいのでしょう。
 ロシアの西で国境を接し戦争に巻き込まれているのがウクライナ。東側の国境で北方 4島を終戦時のドサクサで不法占拠されたままの日本。
 台湾侵攻は、沖縄・尖閣諸島=日本侵攻を含むとされ、中国による尖閣諸島の領海侵入をうけ続けている日本。

 ロシア、中国から現実に侵攻を進行形で受け続けているのが日本。世界でも脅威に晒されている稀有な国です。

 

 # 冒頭の画像は、国連で演説したゼレンスキー大統領



  コスモス


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