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「キヨお婆ちゃん、その後どう、上手く行っている」
公子が身仕度をしていると、里子が帰ってきて言った。
「あら、お帰りなさい。遅かったんですね。・・・キヨさんには・・・。今まで、机に頬杖をして、里子さんに連れて行って貰った時の事を思い出していたんです」
「焦っちゃ駄目。ゆっくりと気長にやるしかないわよ」
「はい。そうは思うんですけれど・・・」
「性格よね。私の若い頃に似ている」
と、里子は笑った。だが、その笑いが妙に引っ掛かるものだった。
「さあ、仕事の事は忘れて・・・。子供がお腹を空かしてピイピイと泣いてるわ」
里子は急いで着替えを済まして帰って行った。
公子が多くの老人達に接して驚いたことは、死を迎える心の準備を済ませていることだった。公子は死の準備をさせたのは一体誰なのか、と大きな声で叫びたい心境になるのだった。
「お迎えが来るまで、生きとにゃいけませんかの」
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皆様御元気で・・・ご自愛を・・・ありがとうございました・・・。
恵 香乙著 「奏でる時に」
あいつは加奈子を抱いた。この日から加奈子は自分で作った水槽の中で孤独な魚と化した。
山口小夜著 「ワンダフル ワールド」文庫本化決定します・・・。
1982年、まだ美しかった横浜―風変わりなおんぼろ塾で、あたしたちは出会った。ロケット花火で不良どもに戦いを挑み、路地裏を全力疾走で駆け抜ける!それぞれが悩みや秘密を抱えながらも、あの頃、世界は輝いていた。大人へと押しあげられてしまったすべての人へ捧げる、あなたも知っている“あの頃”の物語。
山口小夜著「青木学院物語」「ワンダフル ワールド」の文庫本・・・。
作者のブログです・・・出版したあとも精力的に書き進めています・・・一度覗いてみてはと・・・。
恵 香乙さん
山口小夜子さん
環境問題・環境保護を考えよう~このサイトについて~
別の角度から環境問題を・・・。
らくちんランプ
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