「せつない」
意:悲しさや恋しさで、胸がしめつけられるようである。
なんて辞書を引いてしまった。
今日は朝から、安藤裕子を聴きながら
机に向かっている。
針を動かしながら
「宝くじが当たったら、
【せつないお店】を開きたい。」などと空想する。
せつない雑貨、せつない本が並び
せつない音楽が静かにかかっていて、
せつない香りがフワリとする。
古いビルの一室で、
お店に入った途端
悲しさや恋しさで胸がいっぱいになるのだ。
せつなさの買い取りもしている。
お店の一角には、お茶を飲める場所も作ろう。
夏の暑いときには
サービスでサイダーを出そう。
おやつは、動物ヨーチだ。
動物ヨーチ。
不味かった。
動物の形と淡い綺麗な色。
お婆ちゃんが、私や弟が喜ぶと思って
スーパーに買いに行ってくれたことを思い
胸がいっぱいになってきた。
「納戸にサイダーあるからね。」
いつも箱で用意してあった。
大人になって
段々遊びに行く回数が減っていった。
もっと沢山会いに行けば良かった。
さいごに淋しい思いを
させてしまった事をずっと後悔している。
こんなせつない想い出も
買い取ります。
お店の名前は、なににしようかな。
* 机の上には、いろんな国のいろんな時代の
春の色のいろいろ。