ゆきさんのブログ

元お祭りオヤジの周辺・・・

巨大な象のお尻

2006年11月01日 09時29分22秒 | マイ・ブーム
日本青年会議所(以下JC)の全国大会が郡山市で10月上旬に開催された。
全国大会が福島県で開催されるのは初めてのことである。県内に20近くある
JCの単体であるLOMの期待は相当なものがあったと思う。しかし、まさに
大荒れの開催となってしまった。JCの卒業生には多くの政治家が居る。決し
て政治家養成学校ではないのだけれど、社会運動を標榜する団体の最終路線と
しては、やはり政治家になる人が多いのも事実である。現麻生外務大臣はJC
の会頭を勤めた。国会議員、県会議員や知事、市長などの首長も多い。

一つ目は、
今回の福島県は9月の台風シーズンのようにJCにとっても大変な状態に陥っ
てしまった。我等が頂点に位置していて、福島県の旗頭であった知事が逮捕と
いうところまで行ってしまった。知事までは行かないことを信じていたのが残
念で仕方がない。司法の判断を前にいろいろ評論するべきではないが、いかに
政治には金が掛かるかの証明みたいな結末になってしまった。知事の任期が長
すぎたのだろうか。利権者というものは必ずああいうことになるのだろうか。

佐藤知事になる前の参議院議員であるころから、私たちは約束していたことが
ある。選挙運動は手弁当でやろう。知事の選挙にあっては、飲み食いは自分で
ちょうたつしようと。そして、知事になった暁には、私たちは知事に自由に動
いてもらって、なんら私たちの個人のために何かを要求することを止めようと。
そして、そのようにして来た。何故なら、それが福島県民の望むことに知事が
自由に挑戦してもらえることになると、信じたからである。

私たちは未だにクリーンな知事であることを信じている。

二つ目は、
全国大会に訪れたJC会員の不祥事である。バカなことをやってくれたと思う。
新聞報道のように、大会に来ていたJC会員が宿泊のホテルで酔狂が過ぎて大
やけどを負い、とうとう死んでしまったことだ。また、その犯人をとりまく人
達も証拠隠滅をはかったとして二人が逮捕されることになった。

JCの全国大会は自分達LOMの社会運動を互いに評価し合う年に一度の祭典
でもある。そういう会議に来て不祥事を起こしてしまうような人間がいかにし
て地域にあって社会運動を展開できるというものなのか疑ってしまう。わざわ
ざバカを証明しに福島県にやって来たようなものである。
そういう会員ばかりではないのであるが、会員の質の低下と受け取られても仕
方がない。

JC運動の原点は、太平洋戦争の敗戦で焦土と化した日本の国の復興にあった。
JCのルーツは米国であるが、敵国であった米国と手をたずさえて日本の国を
再建しようと立ち上がった勇気ある若者の運動なのだ。そして、戦後の高度成
長期には目標どおりに再建の先鋒として力を発揮していった。
だが、日本が目的を達した後は、いつかの日航機事故のように、舵取りをでき
ないようなダッチロール状態になって、コントロール不能となってしまったの
かもしれない。

今、JCに望まれることは原点に返って、目標としていたものな何であったの
かを考え直すことにあると思う。JCの綱領には「明るい豊かな社会を築くこ
と」とある。社会は大きな象のようなものだと言った先輩が居た。なかなか動
いてもらえないからだ。だが、一度動き出すとなかなら止められないし、方向
を変えるのも容易ではなくなる。

国際社会にあっても、山積する国内問題にあっても、非常に道程を見極めにく
く混迷する日本の置かれた立場において、真のJC運動は地域にあってコツコ
ツと小さな運動を展開してゆくことが重要なのだ。

JCは金を掛けて運動をするな!
JCは自らが汗をかいて、その姿を地域の人達に見せよ!
誰かにそれをやってもらうのではなく、自分がまず先にたって走れ!

「地方から光を!若者が動くとき社会が変わる!」は佐藤知事の言葉だ。
私たちは今でもこの言葉を信じている。