ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

本日入手分DVD。

2007-04-20 | Weblog
「バットマン・リターンズ」
これは劇場で見た覚えがあります。

「アイ,ロボット」
アイザック・アシモフの「われはロボット」の映画化作品。ウイル・スミス主演。

「仄暗い水の底から」
ジェニファー・コネリーの「ダーク・ウォーター」と見比べましょうか。

「代官山ワンダーランドHORROR」
石井てるよし監督。うー、見ちゃいました。

それに、昨日「エコエコ」の新作が届きました。


赤陰毛は放火をしなければ放校にならないのか?

2007-04-19 | 映画
怨霊の森」(The Woods)


*赤陰毛(fire Crotch)は火付け(set on fire)をしなければ放校にならない(no fire)のか?*


懐かしくさえあるUA(ユナイテッド・アーチスト)のロゴから始まるこの映画、UAロゴといえば思い出す「キャリー」とかに一脈通ずるものがあったという気がする。

1965年という微妙なころを舞台に描いたのはなぜなのだろうか。携帯電話なんてまるでないころ、という程度のことなのだろうか?

医者(ブルース・キャンベル)夫婦の娘へザー(アグネス・ブルックナー)は、あるとき母親と激突し、庭の木立に放火、家への延焼は取り留めたものの、親との関係には一層深い溝を作っていた。そのへザーが、人里離れたとある森の中にある全寮制の隠れた名門女子校に入れられる。

不可思議な検査(超能力検査の「ゼナー・カード」ばりの記号が印刷されたペーパーテスト)に合格し、奨学生に採用されるが、学園の優等生(?)に赤毛を馬鹿にされ、「陰毛まで赤いのか」といびられる。

自棄になり、森を抜けて逃げ出そうとするが森の中で奇妙な「幻視」と「幻聴」に追われ、結局学園に戻ってしまう。

皆から浮いて馴染めないへザーにも、間もなく仲の良い友達が出来る。美しい歌声の持ち主マーシーだ。

ある晩、学園創立にまつわる伝説を聞く。開校間もない頃、森の奥深くから三人の姉妹が現れた。彼女達は孤児である、いや、ひとの親からさえ生まれたのではないと伝えられる。その彼女らが見せた能力の片鱗から、当時の女学生達が彼女らを魔女と断じ、石以て再び森に追いやった。その際に、彼女らは「森」に祈ったという。「女学生の命を獲れ! そして復讐を為さしめよ」と。

……結局、一見心理ホラーにも見えつつ、本当に木々が、その根や枝が襲ってくるのである!

で、いじめっ子の優等生は真相に気付きかけていて、いびると見せて「秘薬」入りの「ミルク」を棄てさせていた……なんていう筋書きの枝葉を描きつつ……。

愛と正義の 美少女 生歌舞音曲(ライブ)!

2007-04-16 | ドラマ
最近「テニスの王子様ミュージカル」にはまり、すっかりレイヤーな中二の娘が、

「もしかしたら『テニミュ』の○○くんが出ているかもしれないから」という理由で、「美少女戦士セーラームーン」ミュージカルを借りてきた……はずだった。

しかし、これは!

実写テレビ・シリーズの主要キャストによる「美少女戦士セーラームーン キラリ☆スーパーライブ 」という、ライブの模様を収めたDVDだったではないか。

おお、これは! 純粋にアイドル・ショーじゃないか!

愛野美奈子=ヴィーナス(小松彩夏)も、火野レイ=マーズ(北川景子)も……可愛いじゃないか、と、娘と盛り上がりつつ、見てしまった。

うーん。

地場 衛・タキシード仮面役で仮面ライダーイブキこと渋江譲二さんも出ていることだし、本編も借りてこようかな~、

という気分になったのであった。

平成「仮面ライダー」も見ていなかった「クウガ」まで見てしまい、「カブト」をちょっと遅れでレンタルしている現状で、ほとんど追いついてしまっているしな。

本気で検討するかな、「セーラームーン」レンタル。

脆弱なのは、心か肉体か、はたまた器物か、人間関係か?

2007-04-15 | 映画
機械じかけの小児病棟」(FRAGILE:A GHOST STORY)

ジャウマ・バラゲロ監督作品を見るのは「ダークネス」「ネイムレス」に続いて三本目。

前の二作がなんとも宇宙的恐怖(コスミック・ホラー)的な要素を具えた作品であったし、「開かずの階にいる、機械を付けた少女」とかいう不気味な要素をちらちらと聞いていたのでひとひねりあるかと思ったら、原題の副題にあるとおり、ストレートに「幽霊譚(ゴーストストーリー)」だった。

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舞台はイギリスのワイト島の、人里離れた地域に建つマーシー・フォールズ小児病院。老朽化に伴う閉鎖のため、翌日には患者全員も完全に転院できるはずだったのに、折悪しく大規模な列車事故があり、受け入れ先の病院のベッドが塞がったために、八人の小児患者を残して閉鎖が数日先送りになってしまった。

夜間勤務として緊急に雇われた看護士のエイミーは、着任早々に患者のひとり、難病を患う少女マギーと心を通わせる。深夜、大きな叫び声のような物音を聞いたエイミーに、マギーは言う。シャーロットの仕業だと。

子どもたちによれば、閉鎖された上階にシャーロットという機械を付けた女の霊がいるのだという。

前任者スーザンの突然の退職も、患者のひとりサイモン少年の骨折も「シャーロット」の仕業なのか? エイミーは意外な真相に近付いていく……。

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「機械を付けた少女の幽霊」という、不気味なイメージを提示しながら、実はその霊の正体が……という、実にストレートな怪談である。

そう、怪談だ。Jホラーは概ね「怪談映画」とモダン・ホラーの融合体のような映画だが、アメリカ映画とは違って、スペインの監督ジャウマ・バラゲロのこの作品は「怪談映画」の味わいがある。舞台がイギリスなのも、やはり、「怪談映画」っぽさを醸しているような気がする。

*そう。イギリスなんだな。エレベーターが「0・1・2」だからな。子どもらの病室は1階といいつつ、実は2階。シャーロットのいるという2階は、3階。0階(グランド・フロア)が地上階だからね、イギリスでは。*

美術的(アーティスティック)諧謔(SM)趣味的(マニアック)恐怖映画(ホラー)

2007-04-14 | 映画
インプリント~ぼっけえ、きょうてえ~


岩井志麻子原作の「ぼっけえ、きょうてえ」。それが、間違いなく日本の遊郭を舞台にしながらも、全編が英語セリフの映画として出来あがっている。それなのに、見始めてすぐに違和感を感じなくなったから凄いと思う。

赤を基調に、日本趣味・東洋趣味を剥き出しにしながらも不思議な色合いを描き出すことに成功している。美術の美しさはマスターズ・オブ・ホラーの中でも出色の出来ではないか。

ストーリーは原作短編集から表題作「ぼっけえ、きょうてえ」を中心にしつつ、舞台背景を共通に持つ「依って件の如し」をなんとなくブレンドして、更には「あまぞわい」の不気味さ、「密告函」の、なんというか、不潔さをも盛り込んでいると、そんな風に感じた。

これは、うっかりするとネタバレになるだろうが、ラスト・シーンは印象深い。オリジナル・キャラクターである放浪のアメリカ人記者クリストファー(ビリー・ドラゴ)の、遊女小桃(美知枝)に執着するその理由については、「妹に似ている」というセリフによって途中で確かに示していたのだが、映画の進行に従って顔の歪んだ女郎(工藤夕貴)の告白が進み、遂にその出自と罪が明らかになって、クリストファーによる夢現(ゆめうつつ)の女郎殺しか小桃殺し描かれて、彼の、妹への懸想が尋常な域になかったのだろうということが想像されるにまでなったところで、示されたあの結末に至って、なるほどと了解したのだが……この見方は穿ちすぎだろうか? すなわちクリストファーは妹と近親相姦のうえ、妹は妊娠して死に到った、その思いを消せないまま、妹の面影を遊女小桃に見出し懸想した。その彼は「ぼっけえ(プリティ)、きょうてえ(スケアーリー)」な因果の地獄へ堕ちるよりないのである。

無垢なるものは女郎の言うとおり、非業の死を以って極楽往生するかも知れない。罪深い者の手を以っては、呪われた存在は解放されないのかも知れない。

だから、女郎は、彼には殺されない……ということなのかもしれない。

三池崇史監督。この「恐怖演出の巨匠(マスターズ・オブ・ホラー)」の競争(コンペティション)に選出されたのは「オーディション」という作品が海外でつとに評判がいいためであるからのようだが、うん、女どもが布団部屋で小桃を苛むシーンは、それはそれは痛そうだった。誰も信じてくれそうにないが、痛そうなのやグロテスクなのは、わたし、実は見ていて気分悪いと感じる方なんだ。でも、この作品ではSM調の絵画みたいで怪しい美しさだと感じたんだから、そこはさすがなんだろうな。

伊福部昭の藝術!

2007-04-13 | Weblog
注文しておいた「伊福部昭の藝術4 SF交響ファンタジー」が届いた。随分前にひとに借りて、その折何度も聞き返していたアルバムだったが、久しぶり、やっぱり素晴らしいアルバムだ。


近作「鉄人28号/白昼の残月」のサウンド・トラックが、なんと故人伊福部の、非SF系の曲をチョイスしたものであるようだが、伊福部サウンドには「昭和」の悲壮と、不思議なほどのワクワク感が表裏一体となって、ある。


「大魔神」の廉価ラインアルバム(ANIMEX1200シリーズ)も見かけたが本日購入は見送った。


最近シリコン・プレイヤーを持ち歩くだけで聞いていなかったが、「SF交響ファンタジー」を持ち歩いて聞こうかな、と思っている。

「怪獣大戦争」「怪獣総進撃」「宇宙大戦争」のマーチ、「海底軍艦」のテーマなど、もう、耳にするだけでわくわくだもの。

「ほんとにあったラ怖い話」あるいは「怪談嘘耳袋」といったところか?

2007-04-12 | 映画
コワイ女

「コワイ」「女」という主題(テーマ)を満たす三本の短編によるオムニバス映画。

雨宮慶太監督の「カタカタ」は、「劇場版怪談新耳袋」中の同監督の「約束」の女幽霊に凶暴さを足したような女怪カタカタが襲ってくるノンストップホラーである。ここでノンストップといっているのは、雨宮監督自身にも「ゼイラム」「ゼイラム2」という、いわばパスティーシュともいえる作品がある、「ターミネーター」の味わいのことを言っている。カタカタカタ……というその存在感と直結する不気味な前奏を伴ってどこまでもどこまでも追ってくる女怪は本当に怖いぞ!

鈴木卓爾監督の「鋼-はがね-」。そのシンプルで、それだからこそ鮮烈なデザインは自分の目で確かめた方がよい。主人公の関口幹夫の心情を察することの出来る、上下のアンバランスさが凄い! 異常な事態に取り込まれてしまって逃れられなくなる恐怖は、あるいは「悪魔のいけにえ(テキサス・チェーンソー)」的でさえあるかもしれない。監督は「怪談新耳袋」を演出した経験のある人物ではないが、短編オムニバスはかなり手がけた人であるようだ。

豊島圭介監督の「うけつぐもの」。豊島監督は「怪談新耳袋」では割合に叙情的な作品を撮っているという印象があるが、この作品もまさに日本的な因縁の世界を描き出したものと言えよう。田舎家、蔵の中、失踪した子ども、狂い初めた老女……といったモチーフに、「呪怨」の清水崇監督の監修と、最も正統な「怖い女」を描き出している。

とにもかくにも、見て損なし! と奨めておきたい。

「握った拳の中にだって闇が出来る」ように、誰にだって隙間はある。

2007-04-11 | 映画
隙魔

この本編とは別に撮影にまつわる怪奇実話DVDがリリースされたらしいと聞いて、この作品を借りた。

ダメダメなだらしない作品かと思ったら、それなりには見られるではないか!

役者の演技は正直なところ感心出来ない。

また、モチーフになる「団地の噂話」もいかにもありがちな気がする。

撮影時に頻発した怪現象に対し、題名を当初の予定と変更して公開されたという本編、しかし、「隙魔(すきま)」というタイトルの含蓄はなかなかだ。

そうそう。ダメだといわれればやりたくなるのは人情というもの、振り向くな、見るなの禁忌を、破らずに済んだという話の方が実際には少ないに違いない。

そうだ。それこそ誰の心にも「隙間」はあるものであり、そういう「隙間」にこそ「魔」は忍び寄り、入り込み、時には取って代わるに違いない。

そういうことを感じた、小品である。

喩えると、期待せずに見れば「小吉」、といったところだろうか。