ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

赤陰毛は放火をしなければ放校にならないのか?

2007-04-19 | 映画
怨霊の森」(The Woods)


*赤陰毛(fire Crotch)は火付け(set on fire)をしなければ放校にならない(no fire)のか?*


懐かしくさえあるUA(ユナイテッド・アーチスト)のロゴから始まるこの映画、UAロゴといえば思い出す「キャリー」とかに一脈通ずるものがあったという気がする。

1965年という微妙なころを舞台に描いたのはなぜなのだろうか。携帯電話なんてまるでないころ、という程度のことなのだろうか?

医者(ブルース・キャンベル)夫婦の娘へザー(アグネス・ブルックナー)は、あるとき母親と激突し、庭の木立に放火、家への延焼は取り留めたものの、親との関係には一層深い溝を作っていた。そのへザーが、人里離れたとある森の中にある全寮制の隠れた名門女子校に入れられる。

不可思議な検査(超能力検査の「ゼナー・カード」ばりの記号が印刷されたペーパーテスト)に合格し、奨学生に採用されるが、学園の優等生(?)に赤毛を馬鹿にされ、「陰毛まで赤いのか」といびられる。

自棄になり、森を抜けて逃げ出そうとするが森の中で奇妙な「幻視」と「幻聴」に追われ、結局学園に戻ってしまう。

皆から浮いて馴染めないへザーにも、間もなく仲の良い友達が出来る。美しい歌声の持ち主マーシーだ。

ある晩、学園創立にまつわる伝説を聞く。開校間もない頃、森の奥深くから三人の姉妹が現れた。彼女達は孤児である、いや、ひとの親からさえ生まれたのではないと伝えられる。その彼女らが見せた能力の片鱗から、当時の女学生達が彼女らを魔女と断じ、石以て再び森に追いやった。その際に、彼女らは「森」に祈ったという。「女学生の命を獲れ! そして復讐を為さしめよ」と。

……結局、一見心理ホラーにも見えつつ、本当に木々が、その根や枝が襲ってくるのである!

で、いじめっ子の優等生は真相に気付きかけていて、いびると見せて「秘薬」入りの「ミルク」を棄てさせていた……なんていう筋書きの枝葉を描きつつ……。