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毎日、散歩をしています。
御本陣山を1時間ほど歩ければ幸せなのですが、締切に追われているときは、夜の森公園を20分ほど歩きます。
今日は、夜の森公園でした。
散歩を終えて公園を出ようとすると、いつもベンチに座っているおじいさんが出口近くに立っていて、わたしに向かって右手を差し出しました。
「来年の干支」
おじいさんのてのひらには、木彫りの小さな鳥がありました。
わたしは、受け取りました。
「来年は、酉年ですね……これ、ご自分で作られたんですか?」と訊ねると、おじいさんは黙って鞄からビニール袋を引っ張り出し、袋の中から木彫りの猿と猫を取り出しました。
「ねこ、何匹さ居る?」
「あぁ、4匹飼ってます。このねこ、うちのと同じ長毛ですね。すごいですねぇ、器用ですねぇ」と感嘆すると、おじいさんは革の長財布の中から木彫り作品の写真の束を取り出しました。
わたしは1枚1枚ていねいに見て、木彫りの鳥と猿と猫を返そうとしました。
おじいさんは、はにかんで微笑み、両手で杖を握りしめました。
(わたしは、口数が少なく、はにかみやで、こころ優しい、この地方のひとと、その人柄を育んだ風土と文化に心底惚れています)
「あ、これ、いただいてよろしいんですか?ありがとうございます」
「ラジオ、聴いてっから」
と、おじいさんは小さな声で呟くと、杖をつきつき去っていきました。
お名前と、住んでいる町名はうかがいました。
今度是非、「南相馬ひばりエフエム」「ふたりとひとり」にご出演ください。
御本陣山を1時間ほど歩ければ幸せなのですが、締切に追われているときは、夜の森公園を20分ほど歩きます。
今日は、夜の森公園でした。
散歩を終えて公園を出ようとすると、いつもベンチに座っているおじいさんが出口近くに立っていて、わたしに向かって右手を差し出しました。
「来年の干支」
おじいさんのてのひらには、木彫りの小さな鳥がありました。
わたしは、受け取りました。
「来年は、酉年ですね……これ、ご自分で作られたんですか?」と訊ねると、おじいさんは黙って鞄からビニール袋を引っ張り出し、袋の中から木彫りの猿と猫を取り出しました。
「ねこ、何匹さ居る?」
「あぁ、4匹飼ってます。このねこ、うちのと同じ長毛ですね。すごいですねぇ、器用ですねぇ」と感嘆すると、おじいさんは革の長財布の中から木彫り作品の写真の束を取り出しました。
わたしは1枚1枚ていねいに見て、木彫りの鳥と猿と猫を返そうとしました。
おじいさんは、はにかんで微笑み、両手で杖を握りしめました。
(わたしは、口数が少なく、はにかみやで、こころ優しい、この地方のひとと、その人柄を育んだ風土と文化に心底惚れています)
「あ、これ、いただいてよろしいんですか?ありがとうございます」
「ラジオ、聴いてっから」
と、おじいさんは小さな声で呟くと、杖をつきつき去っていきました。
お名前と、住んでいる町名はうかがいました。
今度是非、「南相馬ひばりエフエム」「ふたりとひとり」にご出演ください。