柳美里の今日のできごと

福島県南相馬市小高区で、
「フルハウス」「Rain Theatre」を営む
小説家・柳美里の動揺する確信の日々

手術が終了しました。

2023年03月30日 12時30分00秒 | 日記
手術開始時間は、3月28日の11時半でした。
全身麻酔なので、手術中の意識はありません。
16時頃に名前を呼ばれて目覚め、ICUに運ばれました。
意識が戻り、
鼻にはチューブ、
傷口の中には血を持続的に吸引するチューブが差し込まれ、
顔にはかなりがっちりした顎固定バンド、
口には酸素マスク、
脚には着厚ストッキング、
腕には点滴、
尿道口には導尿カテーテルーー、
 
いやぁ、想像を絶していました。
一切、動けない。
痛い。
口がきけないから痛みを訴えられない。
ときどき、看護師さんが、小さな黄色いスポンジがついた棒で、舌先を湿らせ、痰を吸引してくださるのですが、自分では痰を吐くことも、唾を吐くこともできません。
水も飲めません。
口の中はカラカラです。
麻酔から目覚める時に吐いてしまったので、うがいをしたくてたまらなかったけれど、うがいもできないのです。
 
全く眠れません。
 
時計を睨み、一分経った、また一分と耐えているうちにパニックの発作が出そうになりました。つまり全ての管を引き抜いて部屋から飛び出しそうになる衝動を抑えられそうになくなったのです。
 
病院側に最初に説明しておけばよかった、と後悔しました。
 
わたしは閉所恐怖症、パニック障害、ADHDなのです。
 
3月29日の昼の12時37分までなんとか耐えました。
もう限界だと思って、看護師さんの目を盗んでスマホに手を伸ばし(顔に横に倒すことは禁じられている)この病院を紹介してくださった、矯正歯科医師にメールをしました。
 
「すみません、わたしはパニック障害があって、口を開けたまま動けない、という状況が続くと、確実に発作が出そうです。拘束具は絶対に嫌です。主治医に精神安定剤を処方していただけるように頼んでいただけないでしょうか。口がきけないので、看護師さんにそれを説明することができません。よろしくお願いします」
 
15時ぐらいに執刀医と他2名の医師がICUを訪ねてくださいました。
「想像していたより辛かったですか?」
わたしは、頷きました。
「精神安定剤は、いま、いろんなお薬を点滴で入れている関係で処方できないんですよ」
3人の医師たちは話し合いました。
そして、鼻の管と尿道カテーテルを抜いてもらえることになりました。
 
起き上がれる!
おしっこはポータブルトイレでできる!
シリンジで口に水をいれてぶくぶくをして膿盆に吐き出せる!
シリンジやストローで少しずつ水を飲むことに挑戦できる!
 
わたしは、俄然、元気を取り戻しました。
(チューブが減ったわたしの写真)


そして、さらに医師と話し合い、
3月30日(今日)の午前中に顎固定バンドと、傷口の血を持続吸引する2本のチューブを抜いてもらいました。
 
小躍りしたい気持ちです。
さっそく、自動販売機に行き、水を2本買って、いまストローで少しずつ飲んでいます。
午後には、ICUから元の個室に戻れるってさ!
 


あと2日ぐらいしたら、医師からシャワー許可が出るはずなので、(点滴針が腕が曲がらないとこに刺さってるから髪を洗うのは難しいな)看護師さんに点滴刺入部の防水処理をしてもらい、体を洗える!
 
来週頭には点滴が抜けるはずなので、仕事を再開できる。
 
退院はいつかなぁ?
 
(顔は腫れてますよ。唇も腫れているし、頬っぺたにはなんかの傷があるし、口の中は傷だらけです。もごもごとしかしゃべれない。しゃべっても、意味は取ってもらえないと思う)
 


いま、困っているのは、片手でバレッタで髪をとめられない、髪ゴムで結べないこと。シャワー浴びる時や、顔を洗う時に髪が落ちてくると困るんですよね、想像が及ばなかった、むぅ……
 
でも、管を取ってもらいパニック発作が出ないでよかった!
 
みなさま、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
 
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