柳美里の今日のできごと

福島県南相馬市小高区で、
「フルハウス」「Rain Theatre」を営む
小説家・柳美里の動揺する確信の日々

ある雨の日に、ある晴れた日に、を……

2019年10月27日 13時54分26秒 | 日記
25日は、朝から大雨でした。

わたしたちは、La MaMa ODAKAと名付けた自宅裏の古い倉庫で、
青春五月党 新作公演「ある晴れた日に」の稽古をしていました。

La MaMa ODAKAは、雨が強いと雨漏りがします。
ここも漏れてる、ここもだ、とタッパーを置いたり、雑巾で拭いたりしながらの稽古ーー。

屋根を叩く激しい雨の音で、台詞がところどころ聴こえなくなりました。

主演の長谷川洋子さんが、

「わたしの声は雨の音に似てるんです」

と言った声と言葉が、今でも鼓膜のあたりに水溜りみたいに残っています。

洋子さんはいわき市出身、いわき総合高校の卒業生です。
長谷川家は台風19号で氾濫した夏井川のすぐ近くなので、家族や親戚や友人や町が心配だったと思います。

南相馬市は、河川の氾濫と土砂災害の危険性が高まったとして、午後8時25分、市内全域の2万6272世帯5万3727人に避難指示を出しました。
避難指示は、直ちに全員避難せよ、という呼び掛けです。

わたしたちは、「ある晴れた日に」の稽古を続けていました。

なんとか大雨を潜り抜けて、「ある晴れた日に」は、あと3日で初日を迎えます。

観に来てください。

http://gogatsutou.info/index.html


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