昨日の青山七恵さんの自作朗読会(作品は『踊る星座』)に、八重洲ブックセンターの内田俊明さんが参加してくださった。
内田さんとわたしは、1968年生まれ。
内田さんもわたしも、30年間、本の世界で生きてきた。
そして、新刊出版時の書店訪問では、いつも八重洲ブックセンターが最後で、中2階にあるティファニーでビールを飲みながら内田さんとお話しすることを楽しみにしている。
土曜イベントの前は、ゲストのアテンドで忙しいため、わたしは店には出られない。
イベント開始前にちらっと様子を見ようと、店に繋がる引き戸を開けたら、棚を見ている内田さんと遭遇し、「わっ!」と叫び声をあげてしまった。
緊張ーー。
内田さんは、書店員ひと筋の、プロ中のプロである。
敢えて、内田さん、どうですか?とは訊かなかった。
(ほんとうは、メインの平台中央部に本を美しく陳列するための什器について教えていただきたかったのだがーー。)
夜、副店長の雪歩から、内田さんがツイートしてくださった、ということを知らされ、メールで転送してもらった。(ツイッターのアプリを消去したので、自分のスマホやiPadでは見ることができないのである)
〈柳美里さんが南相馬市小高に開店された書店「フルハウス」にお邪魔しました。柳さんと有名作家の方々が選んだ本が、美しく並べられた空間です。すべてのスリップが、本を開きやすいように、一番最後の1ページに挟みこまれています。 〉
雪歩が拘っていたスリップの位置に気付いてくださった!
これは、うれしい。
いま、わたしたちは、常磐線に乗っている。
フルハウスが休みの日曜日と月曜日は、選書をするために仙台や東京の大書店や図書館に出掛けることにしている。
今日は、東京の3書店を回る予定である。
完璧、完成、ということはないと思う。
どこをどうすればもっと良くなるか、毎日副店長と話し合っている。
もっと美しい空間になる、と思う。
美は、細部に宿る。