くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2021-08-16 06:14:45 | Weblog
はてさて。

蔓延防止で外出もままならないから、

代表して墓参りに行ってきた。。

混んでるようならUターンして時間変えようと思ったけど、

意外にすいてて駐車場もすいすい。

ササッと供物は控えて花と線香だけ供えてきたけど、

複数の親族で来てる人達も何組かいたね・・・。

最近、ネズミみたいな生活してるように思うなぁ。

なんとなくこそこそ隠れるような感じで、

人がいるかいないかいつも周囲を気にして、

悪いことしてるわけじゃないんだけどさ、

人が多い所は避けて、生活してるよね。

今月いっぱいが一つのゴールみたいだけど、

どう? 9月から状況良くなるなんて、

ぜんぜんそんな見通し持てないわXXX
 
アラブの方の国が武装勢力に乗っ取られるとか、

もうウィルスだけでも面倒なのに、

不安の種は後を尽きないね・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大魔人(67)

2021-08-15 19:04:01 | 「大魔人」
「そりゃ、気のせいさ」と、真人は、ごまかすように言った。「自分とそっくりな人間は、世界中に3人はいるって、言うじゃないかよ――」
「他人のそら似ですか? その割には、ずいぶんとそちらの事情に詳しいようですがね」と、アマガエルは言った。
「どうしてここがわかった」と、真人が言った。「誰かが耳打ちしたのか」
「秘密は、守るたちなんです」と、アマガエルは言った。「近しい存在であればあるほど、人には口外しないもんでしょ」
「――あのポンコツめ」と、真人がくやしそうに言った。「念を押しといたのに、裏切りやがった」
「おやおや。人の愛車を、ずいぶんひどく言うじゃないですか」と、アマガエルは言った。
「悪いね。すっかりお邪魔させてもらってたよ」と、真人は、悪びれもなく言った。
 石蔵の中に、広い工作台がいくつか並べられ、なにに使うものなのか、大小いくつもの機械が、乱雑に置かれていた。
「これは、おまえが作った“為空間”か」と、アマガエルは言った。
「――ははん。その方が理解しやすいなら、それでいいさ」と、真人は、右腕をためつすがめつさせながら言った。「あわてて忍びこんだ場所だからな。部屋の装飾には、ほとんど手をつけられなかったんだ」
 “気をつけろよ。それはまだ、不安定だからな――”と、多田が、声をひそめて言った
「あの時、間違いなくおまえはいなかった」と、アマガエルは、工作台の前に立って言った。「ケイコちゃんを、どこにやった」
「――」と、真人と多田が、わずかにぽかん、とした表情を浮かべた。
「俺を追ってきたわけじゃないのか?」と、真人は言った。「勘違いしてたかな。てっきりあんたは、教団とは別に、俺のことを追いかけていると思ってたんだけどな」
「間違っちゃいないさ――」と、アマガエルは言った。「おまえを追いかければ、ケイコちゃんの居場所がわかる、と思ってたんだ」
「あれは特別だ」と、真人が言った。「この俺だって、頭を押さえつけられて、自由に動けなかったんだからな」
「だったらなおさら、彼女には、戻って来てもらわなきゃならないですね」と、アマガエルは言った。
「ちぇっ、なんだよ。車のトランクになんか、隠れなくてよかったんじゃねぇか」と、真人はため息をついた。「なぁ、探偵から聞かなかったのか。あの子は、誰も踏み入れられない無限のエリアに、迷いこんだんだって」――おっと。あのへっぽこな探偵じゃ、そこまで理解できちゃいないか。と、真人は言った。
 アマガエルは、公園にジャガーが戻ってきた時、トランクまでは調べていなかったことを、思い出していた。
「――ここと同じ空間を、あそこに作ってたのか」と、アマガエルは、遙か彼方に見えるトランクの出入り口を、指さして言った。
「ここまで広い空間は、あの短い時間じゃ、作れやしないぜ」と、真人は工作台を回って、アマガエルの前に立つと、言った。「千切れた右腕と、なくした左目の傷を治療しなきゃならなかったからな。この小さな体を利用して、じっと縮こまっていたんだよ」
「都合のいい言い訳だな」と、アマガエルは言った。「悪魔である正体がバレて、逃げただけじゃないか」

「あの子を、どこにやった――」と、アマガエルは、ぐっと身を乗り出して言った。

「悪魔だと? 知ったような口をきくじゃねぇか」と、真人は、小さな胸を突き出すように言った。「寺の坊主らしいセリフだがな。十字教のやつらが言う悪魔ってのは、俺の創作なんだよ。おまえが原子の姿でどこぞをさまよっている大昔に、俺が書いた教団の聖典に、自分で登場させたキャラクターなんだ」――ちぇっ、めんどうだな。と、真人は大きくため息をついた。
「いいか、よく聞けよ」と、真人は左目にはめた義眼をつまみ出すと、後ろにいる多田に放り投げた。「もう、おまえの出る幕はないんだよ。けゐこは俺を庇って、無限の牢獄に捕まっちまった。あそこから助け出せるのは、俺か、じゃなければ天使か、神くらいだ。すぐに助けに行きたいところだが、十字教の連中に命を狙われてたんじゃ、おちおち助けに行く準備もままならない」
 と、真人がちらりと振り返って、多田を認めると言った。
「なにしてるんだ。打ち合わせたとおり、さっさと行けよ」
「――どこに行く気です」と、アマガエルが多田に向かって言った。「私からは、逃げられやしませんよ」

「どうしたらいい」と、真人から受け取った義眼を手に、多田が困ったように言った。

「まったく――」と、真人は、頭をグシャグシャとかきながら言った。「時間稼ぎしてる意味がねぇだろ」と、真人が手でくいくいと、多田を追い払うような仕草を見せた。
「わかった」と、多田は言うと、手にした義眼をぎゅっと強く握った。「無茶はするなよ。必ず迎えに行くからな」

 ボムッ…… 。

 と、風船が破裂するような音と共に、多田の姿がかき消えた。

「――おまえは、逃がさない」と、アマガエルは、真人を見ながら言った。

「おいおい」と、真人が困ったように言った。「まだわかっちゃいないようだな。けゐこを助けたければ、オレが行って救い出すしかないんだ。おまえの能力で、俺を南極の氷の中に閉じこめでもしたら、あの子を助け出せるヤツは、もう誰もいなくなるんだぞ」
 アマガエルは、口を真一文字に結ぶと、考えるようにして言った。
「悪魔は人の心を巧みに利用するなんてことは、信仰を多少なりとも持っているなら、知らない人間なんて、いやしませんよ。あなたの話が本当だとして、悪魔を目の前に、みすみす逃がしてしまえば、また誰かが悲しむに決まってるじゃないですか。だからまず、二度と悪さができない場所にあなたを飛ばして、あの子の行方は、……そうですね。十字教にでも、聞きに行くことにしますよ」



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大魔人(66)

2021-08-14 20:11:02 | 「大魔人」
 アマガエルは、トランクの取っ手に指をかけると、静かに引き開けた。

 ――カチッ。

 と、トランクのロックが、軽い音を立てて外れた。
 ゆっくりと、大きく扉を開けると、トランクの中には、目を疑うほど、意外な物があった。
 それは、緩い弧を描いて伸びる、螺旋階段だった。階段は、トランクの底に向かって、深く延びていた。
 アマガエルは眉をひそめると、トランクの中にそっと足を伸ばし、階段のステップに下り立った。
 奇妙な感覚だった。階段のステップに足を着くまでは、トランクの幅が体すれすれで狭苦しく、自由に身動きすることなどできなかったが、階段に下り立つと、広々として、狭さは微塵も感じられなかった。見上げると、開けられたトランクの扉が、小さな天窓のように、遠くに見えた。
 これは“為空間”なのか――と、アマガエルは、教団の連中の仕業かもしれない、と警戒して神経をとがらせた。
 スッと、階段のステップにしゃがんで耳を澄ませたが、風の音が過ぎていくだけで、はっきりとした物音は聞こえなかった。
 アマガエルは、そろそろと立ち上がると、足音を忍ばせて、螺旋階段を下りていった。
 どこに繋がっているのか。見た目以上に長い階段を下りていくと、石積みの壁が現れた。小さな窓から漏れ差す光が、ひんやりとした空間を薄らと照らしていた。壁に囲まれた空間を息をひそめながら進んで行くと、徐々に、見覚えのある場所であることがわかってきた。
 アマガエルがいる場所は、寺の石蔵に違いなかった。うずたかく積まれた木箱や、いつの時代の物かわからない道具類が、所狭しと置かれていた。ひんやりとした空気と、静かな空間。そして、鼻をくすぐるわずかなほこり臭さは、自分のよく知っている石蔵だった。
 階段を下りて蔵の中に踏み出すと、見た目は同じ石蔵なのだが、広さがぜんぜん違っていた。今、目の前に広がっている蔵は、奥行きこそ積み上げられた物で見通せなかったが、見上げるほど高い天井からすると、学校の体育館くらいの広さは、十分にありそうだった。

「コイツは、どうだろうな?」

 と、人の声がわずかに聞こえて、アマガエルは、思わずサッ――と、物陰にしゃがみこんだ。

「――どうだろう。材料も器材も、思うとおり集められなかったからな」

 と、少し野太い声が、もう一つ聞こえてきた。
 どうやら、少なくとも二人の人間が、蔵の中にいるらしかった。
 アマガエルは背をかがめたまま、積み上げられた箱の間を縫って、声のする方に進んで行った。
 蔵の奥に進んでいくと、急に視界が開け、なにも置かれていない空間が現れた。
 見ると、がっしりとした工作台のようなテーブルの上に、まぶしいスタンドが置かれていた。ごちゃごちゃと、物が積み上げられたテーブルの奥、光の向こうに、二人の人影が動いていた。
「これが完成したら、どうするんだ」と、男の一人が言った。物陰に、ちらりと見え隠れするその顔は、川に転落したはずの多田だった。
「“石”を取り返すまでは、この代用品で乗り切らなきゃならないな」と、子供のような声で、男が言った。「島に戻るまでには、泥棒から取り返してみせるさ」

「当てはあるのか?」と、多田が言った。

「ああ」と、言って顔を見せたのは、真人だった。
「ここ何日かで、協力してくれるやつを探しておいた」
「私以外に、本当にそんな人間がいたのか? 信用できるんだろうな――」と、多田は、不安そうに言った。
「心配するな」と、真人は笑いながら言った。「俺自身の分身だ。――分霊って言った方が、的を射ているかな。潜在的な記憶の断片を共有していて、本体である俺が復活するのを、手助けする使命を帯びているんだ」
「はじめて聞いたぞ」と、多田は、驚いたように言った。「あの島には、いなかったじゃないか」
「そりゃそうだ」と、真人が言った。「どこにいるかなんて、俺もわからないんだよ。鏡に向かって自分に話しかけることで、魂の繋がりを持った、そいつらの目を覚まさせる事はできるがね。だからといって、都合よくこちらの意志に従うとは、限らないんだ」
「おいおい――」と、多田が言った。「魂の繋がりがあるのに、そんなにあやふやなのか」
「別に、おかしくなんかないさ」と、真人が、フンと鼻を鳴らして言った。「親だって兄弟だって、それぞれ意志があって、思うとおりになんか、ならないだろうさ」
「――まぁ、そのとおりだな」と、多田は、くすりと笑った。

 と、アマガエルが、ひょっこりと姿を現した。

 真人は、アマガエルを横目で見ながら、話を続けた。
「――今回は、たまたま近くにいたんでね。後から向かいをよこすことで、話をつけておいたよ。アジトを変えるなら、この辺が潮時だからな」
「勝手に、人の家に上がりこんでもらっちゃ、困りますね」と、アマガエルが言った。「だからって、挨拶もなしで出て行くのも、許されませんよ」
 アマガエルと向き合って笑みを浮かべる真人の後ろで、多田が、驚いたように目を丸くしていた。
「気のせいじゃなければ、この世にいない人まで、迷いこんでるみたいですけどね」と、アマガエルは、多田を見ながら言った。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よもよも

2021-08-14 05:50:21 | Weblog
はてさて。

ここんところ、

命の危険を感じるようなことばかりだね。。

ウィルスに、暑さ寒さに、今度は大雨でしょ。

いや、今度も大雨だね。

ちょい前も、線状降水帯が暴れて大雨になったばかりでしょ。。

北海道もこの前の台風崩れの低気圧が過ぎていったときは

線状降水帯の小さいのが出てきて、わずかな時間だったけど、

道路が冠水するくらい一気に雨が降り出して、

そっちは大丈夫かって、ほかの事業所から連絡あったりして

騒ぎになったけど、

やっかいだよねXXX

毎年ならまだしも、こんなに毎回災害に見舞われたら、

景気も悪い中、国も町も大丈夫なのかって、

考えると不安になる・・・。

でも、自然には勝てないからね。くやしいよね。。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大魔人(65)【11章 正体】

2021-08-13 19:10:28 | 「大魔人」
         11 正体
 父親である住職と共に、朝のお勤めを終えたアマガエルは、久しぶりに寺の蔵に籠もって、頭の整理をしようか、迷っていた。
 2日前。宝石店の支店長だった男が、ヨハンに追い詰められ、橋の上から転落した。アマガエルも見ていた目の前で、自ら川に身を投げた男は、アマガエルの緊急通報を受けた警察と消防によって、数時間後に痛ましい姿で発見された。
 遺体が発見されるまで、アマガエルは、現場から離れなかった。
 どうにかして、助けてあげられなかったのか。後悔にも似た思いに、駆られていた。
 しかし、その時の光景を何度思い返しても、同じように、躊躇するばかりだった。
 支店長だった男の様子が、どこかおかしかった。周りにいた男達も、やはり違和感を感じていたのか、追い詰めこそすれ、逃げる男をどうしたものか、判断しかねている様子だった。
 はじめて目にした審問官は、逃げる男に“ストーン”はどこか、と在処をたずねていた。
 意外だった。
 審問官は、悪魔を追っているとばかり、思っていた。その後ろをつけていけば、真人の行方にたどりつける。そして、真人の行方がわかれば、恵果の居場所も、自ずとわかるに違いない。と、アマガエルは考えていた。
 しかしその判断が、結果的に、男の命を救うチャンスを逃すことに、繋がってしまった。
 正直、悔しかった。
 依頼を受け、悪魔送りと呼ばれる秘密裏な儀式に関わることになったが、誰かを救うどころか、行く先々で、後戻りのできない出来事に巻きこまれてばかりだった。
 “ストーン”とはなんなのか。悪魔送りに関係ないとすれば、どうして審問官が在処を探しているのか。魔人と言われた真人との関連は、どういったものなのか……。
 関われば関わるほど、わからない疑問が、次々と積み上がっていった。
 しかし、ただひとつ。アマガエル自身が求めるものは、恵果の行方だった。
 彼女の居場所を突き止めなければ、キクノさんの依頼を果たしたことにはならなかった。また以前のような明るさを取り戻してもらわなければ、そもそも依頼を受けた意味がなかった。

「――?」

 寺の事務所の窓から、アマガエルがぼんやりと遠くを見ていると、外の通りを過ぎていった誰かが鳴らした、口笛のような音が聞こえてきた。
 はっ、としたアマガエルは、玄関を出ると、ジャガーを駐めてある車庫に向かった。
 駐車場の一角にある車庫に向かって、アマガエルは、敷き均した砂利を、ザクザクと踏みしめながら歩いていった。歩きながら、時折後ろを振り返り、寺の外に延びる道路と、砂利の敷かれた駐車場とを、見比べるように目を凝らした。
 車庫から車を出したようなタイヤの跡は、あたりまえに残されていた。ただ、それがいつつけられた物なのか、地面に薄らと残されたタイヤの跡を見ただけでは、はっきりとはわからなかった。
 ここのところ、自分の軽自動車には何度か乗る機会があった。しかし、父親のジャガーを借りて、どこかに出かけたことはなかった。住職である父親も、月命日の法要や会合には、もっぱら母親の軽自動車を使うことが多かった。最近、両親がドライブに出かけた、という話しも、聞いたことがなかった。もちろん、だからといって、住職がジャガーに乗っていない、と言い切れるものでもなかった。

 ガシャン――……。

 と、持ち上げようとしたシャッターには、しっかりと錠がかけられていて、開けられなかった。
 やはり、誰かが車に乗っているということは、ないかもしれなかった。
 それでも――と、アマガエルは、持ってきたキーでシャッターの錠を開けると、ガラガラガラ……と、車庫を開けた。
 あまり、開け閉めされていないせいか、シャッターの持ち上がる滑り具合が、ずしり、と重く感じられた。
 車庫に収められたジャガーの車体が、くりり、と大きな目をした顔を現した。
 きらり、とシルバーに輝くジャガーのエンブレムが、すっくと黒いボデーの先に立ち、静かな咆哮を上げていた。

「――」

 と、目の錯覚に違いないが、アマガエルは思わず、息を飲んで動きを止めた。
 時間とはいえないわずかな時間、ジャガーの左右のライトが、まばたきをしたように、ちらついて見えた。
 アマガエルは、手にしたキーをズボンのポケットに仕舞いつつ、青空に流れる雲のシルエットが写ったボデーを、指先で軽く撫でるようにしながら、車の様子を確かめていった。
 金属の持つ冷たさが、指先から伝わってきた。しかし、気のせいか、ゆっくりと進んで行くにつれ、温度だけではなく、ドキドキと、車が身震いするような感触も、指先から伝わってくるようだった。
 ため息にも似た深い呼吸をしながら、アマガエルは車庫の前に戻ると、ジャガーの正面に立ち、あきらめたように、シャッターに手を伸ばした。
 と、カチリッ――。見間違いでなければ、今度こそ確かに、車のライトが短く点滅した。なにかを、伝えたがっている? そんな、意志を持ったメッセージに思えた。
 シャッターに伸ばした手を下ろし、もう一度車庫の中に入って、なにか見落としがないか、車の周囲を見直していった。
 と、わずかだが、薄らと埃のついたトランクの取っ手が、その部分だけ、きれいに拭き取られたようになっていた。誰かがトランクを開け閉めすれば、取っ手の埃は、きれいにぬぐい取られるだろう。だが、ここしばらくは、誰もジャガーを車庫から出していないはずだった。だとすれば、トランクの取っ手がきれいになっているというのは、ありえないことだった。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よもよも

2021-08-13 06:18:28 | Weblog
はてさて。

ようやく気温が落ち着いて、

ひさびさぐっすり眠れた気がする。。

いままで寝汗ぐっしょりで朝方目が覚めたり、

寒くって夜中に窓閉めるのに飛び起きたり、

そんなのばっかだった・・・。

18日連続真夏日とか、記録的とか、

皆既月食とか日食とか、なんたら流星群とか、

地球規模の自然現象で一生に何回か、

くらいのイベントならひと目見たい、とか思うけど、

100何十年ぶりの気象現象とか言われても、

迷惑なだけXXX

またぞろ来週暖気が戻ってくるとかってやってたけど

嫌気がさして、嫌悪感しか覚えないわ。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大魔人(64)

2021-08-12 19:19:10 | 「大魔人」
「これか……。たいしたことはないさ」と、真人は言った。「だけど、利き手じゃない左腕だけじゃ不便で、得意の工作も進みやしないんだ」
「――」と、多田はうなずいた。
「手伝ってくれよ」と、真人は言った。「気心の知れたおまえがいてくれれば、仕事もしやすい」
「さっきの口笛も、もしかして、あんただったのか」と、多田が、思い出したように言った。「見ていたこっちまで体の自由が効かなくなったのに、口笛の音を聞いたとたん、自由が戻ったんだ――」
「まぁ、話せば長いが、あいつには借りがあるからな」と、真人は、遠くを見るように言った。「――あのヒゲがもごもご言ってたのは、飼い犬を躾ける言葉さ。知らない人間が耳にすれば、音の持つ迫力に訳もわからず体が硬直するが、犬を躾ける言葉だってわかる音を被せてやれば、意味がわからなくても、体はすぐに反応するのさ」
「それを、あの外国人は――」
「知っちゃいないだろうな」と、真人は言った。「人が硬直する現象だけをありがたがって、意味を理解して使ってるわけじゃないのさ。だいたいあの言葉は、もう数千年も前に消えちまった言語だからな。俺以外、聞いた事があるやつなんて、いるわけがない。調子に乗って使ってると、そのうち、取り返しのつかない目にあうはずだぜ」
「――今度は、なにをする気なんだ?」と、多田は不安そうに言った。
「それは工房に戻ってからだ」と、真人は言うと、左手を差し出した。「さぁ、俺の石を返してくれ」
 と、多田は急に顔を伏せて、首を振った。
「はぁ?」と、真人が大きな声を出した。「今、おまえが使ってただろ」
「――すまん」と、多田は頭を下げると、持っていた指輪をおそるおそる前に出した。
「――」と、真人は無言のまま、多田が差し出した指輪を見た。

「石は? どこにやった」

 と、言った真人の目の前にある指輪には、宝石が乗っていなかった。
「おいおい……」と、真人は、あきれたように言った。「石に発信機はつけなかったがよ。まさか、はずしちまうとは思わなかったぜ」
「万が一のことを考えてだよ」と、多田が言った。「投影機と石を分けておけば、武器として使うときに、なくす心配はないだろ」
「冗談だろ」と、真人があきれたように言った。「さっき、別人に自分の姿を投影したのは見ていたがよ。はなっから土台だけの指輪じゃ、なくすもなにもないだろうが」
「いや、それは――」と、多田は、ホームズとかいう名の泥棒から、盗難予告があり、なんとか守ろうとしたが、本物の替わりに填めていたイミテーションの宝石を、まんまと盗まれてしまったことを話した。
「――じゃあ、そのなんとかいう泥棒は、偽物を盗んでいったんだな」と、真人は念を押すように言った。
「そうだ」と、多田は言った。「本物の石は、別の指輪に填めて、ほかの男に渡してある」
「男? どんなやつだ」と、真人は言った。
「取るに足らない探偵だよ」と、多田は言った。「だが、そんなつまらない男だからこそ、あの石を持っているだなんて、誰も思いやしないはずだ」
「――」と、真人は気難しい表情を浮かべたが、すぐに顔を上げて言った。「さぁ、行くぞ」
 真人が言うと、どこからか車のエンジンが聞こえ、古い型のジャガーが、タイヤを鳴らしながらやって来た。
「――この、車は」と、多田は言った。
「友達の車だ」と、真人は言った。「――じゃない、友達になった車だ。さぁ、乗ってくれ。工房に向かうぞ」

 ブロロロロンロロン……

 二人を乗せた車は、明るくなった空を背に、どこかへ走り去っていった。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よもよも

2021-08-12 06:19:07 | Weblog
はてさて。

寒い。。

約90年ぶりに寒くなったとかって、

予報で言ってたねXXX

あれもこれも温暖化のせいなのかい??

予報も、もう異常だ、とかなんて言わなくなったような気がする。

昔の異常は現在の日常だって事なんかね??

それにしても、イギリスのお医者さんが、

ワクチンなんていくら接種しても、デルタ型は感染するから、

感染広げる歯止めにならない、みたいな事言ってたらしいけど

もう目の前真っ暗じゃないのさ。

どうなんだろうね、この先??

うう、それにしても寒いわ。ストーブ点けるかな・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大魔人(63)

2021-08-11 19:36:46 | 「大魔人」
「――」

 と、ヨハンの姿が、煙のようにかき消えた。
「うっ――」
 と、まばたきを繰り返すアマガエルが、崩れるように膝を突いた。
 口笛にも似た音が聞こえた直後、どういう訳か、急に体の自由を取り戻したアマガエルは、振り向いたヨハンに触れ、どこかへ飛ばしてしまった。

「――貴様、神に仕える者を侮辱しやがって」

 と、怒りに震えるヨハンの声が、離れた場所から聞こえてきた。
 膝を突いたまま、手で目を覆っているアマガエルが顔を上げると、ヨハンはコンクリートのビルの壁から、上半身だけを突き出して、なんとか抜け出そうともがいていた。
 アマガエルはめまいがするのか、頭を抑えながら立ち上がり、ヨハンの元に急いで走り出した。
 両手が自由に動くヨハンは、先ほどまでとは違い、空中になにかを素早く描くと、体が挟まっている壁に手を当てた。
 ヨハンが手を当てると、石のように堅いはずのコンクリートが、ぼこぼこと、湯が沸くように溶け出していった。
 息を切らせてやって来たアマガエルが、うんと伸ばした腕で、ヨハンに触れようとした。

「くっ――」

 と、アマガエルはヨハンに触れる直前で、一歩も進めなくなってしまった。
 体の自由が奪われたわけではなかった。アマガエルに向けたヨハンの手から、火の粉のような光が無数に吹き出し、反発する磁力のような目に見えない力で、アマガエルを押し返そうとしていた。
「聖人のみが与えられるはずの力を、貴様のような無名の男が使うなど」と、もう片方の手でコンクリートの壁を壊しながら、ヨハンは言った。「決して許されざることだ」
「人から感謝される事はあっても、罪人呼ばわりされる覚えはありませんよ」と、アマガエルは、見えない圧力に抵抗しながら言った。「悪魔だかなんだか知りませんが、あんた達の勝手な考えで、幼い子供達を追い詰める方が、よっぽど悪魔的でしょうが」
「ふん」と、もう少しで、壁から抜け出しそうなヨハンは、言った。「悪魔ではなくても、悪魔と疑われるような人間は、魔界に送り返されるべき存在なのです」

「――うるせぇぞ」

 と、アマガエルは、声を枯らしながら言った。「人と違う苦しさがおまえにわかるか。人と違うと感じる苦しみが、おまえにわかるのか」
 と、アマガエルの腕が、火の粉のような光が溢れる中に、すっと吸いこまれていった。

「――」

 と、目を見開いた残像をわずかに残し、ヨハンの体が、どこへともなく姿を消した。
 ほっと、肩で息をするアマガエルは、

「大丈夫か!」

 と、叫びながら、急いで橋の下に走って行った。
 多田の顔をした男は、川に流されたのか、どこにも姿は見えなかった。アマガエルは、自分も川の中に入って探そうとしたが、広い川の中を一人で探し回っても、見つけられるはずがなかった。
 くやしそうに唇を噛んだアマガエルは、膝まで川に浸かりながら携帯電話を取りだし、消防に連絡を入れた。

「――人が落ちたんだ。早く来てくれ」

 アマガエルは、自分がいる場所を早口で告げると、駆け足で橋に戻り、男が流されていないか、橋の上から川を覗きこんだ。

 ――――  

 わずかな建物の隙間から、アマガエルの様子をうかがう影があった。

「うまく切り抜けたじゃないか」

 と、後ろから子供の声がして、キャップを目深に被った男は、驚いて振り返った。

「誰? だ……」

 振り返ったのは、多田だった。
 と、大人物のスウェットを着た子供は、あごまで隠れているフードをまくり上げると、言った。
「俺だよ。――約束したろ。まさか、忘れていたわけじゃないだろうな」
 キャップを持ち上げた多田は、まじまじと子供の顔をうかがい、信じられないように言った。
「あんた、あの島の人? なのか」
「ああ」と、左目に眼帯をした真人は、うなずきながら言った。
「――どうしたんだ、その腕」と、眉をひそめた多田が、真人の失った右腕を指差して言った。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よもよも

2021-08-11 06:19:53 | Weblog
はてさて。

先週までの暑さが懐かしく思えるくらい、

すんごく寒いXXX

正直、今すぐストーブ電源入れたいくらいだわ。。

寒暖差が乱高下するってさ、

果物なら甘みが増しておいしくなるんだろうけど、

人間なら、風邪引いて寝こむくらいが関の山じゃない??

スーパーに買い物行くと、

仏花が多く売られてたり、お盆の時期なんだなって雰囲気あるんだけど、

肌感覚はもう真冬だわ・・・。

あーあ、温泉でぬくぬくしたい。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする