人生は、山頭火の「分け入っても分け入っても青い山」のようである。究めようとしても果てしがないのである。
偶にショッピングセンターのファーストフードコートで夕食を家族とすることがある。ハンバーガーやラーメンを店舗で買って真ん中のテーブルがいっぱいある場所で食べるわけだ。80年代に一人旅をしたロンドンでそんな場所を初体験した。「これは日本でも広まるなぁ」と思っていたら、今や郊外都心を問わずいっぱいある。
僕らの世代は「マクドナルド」に影響されているから、ファーストフードの店ではセルフサービズでトレイを片付ける癖がついている。80年代のイギリスで、マックに入った時、後片付けをする外国人は日本人だけだったと思うほど現地の人はテーブルの後片付けはしなかった。実はそんなものなのである。よく、日本人は礼儀正しいとされるが、まぁ、習性に過ぎない。
平日夜9時を過ぎたフードコートはガラガラである。今日は息子と2人で、ハンバーガーを食した。このバーガーという食べ物も、なんだかなぁ、、、。一人前飲み物付きで(なぜにコカコーラが多いのか)実は千円をわずかに超えてしまう。実は安くない。立ち食いそばの方が早くて安いし低カロリーだ。が、今や存在が、、、ない。ま、それは兎も角。そんな広いコートに僕ぐらいの年齢なのか、仕事帰りのお父さんが一人で座って、テーブルに缶チューハイ。なんとも言えぬ表情でちびちびやっている。
「こういうおっさんには俺なりたくなかったんだよな、、、。」と思いつつ、通勤帰りの駅の売店で缶ビールとつまみを買って、夕刊フジを読む自分になっている事に気がつく(^_^)
『後ろ姿のしぐれてゆくか』 僕は痩せていないんで様にはならないが、こんな中年男にならないといけない気がした。ギトギトしたチキンをほおばっているようではイケない。誰からも頼りにされない、やさぐれた中年男を目指ささねばならぬ。とふと思った。
