”WITH NO LOVING IN OUR SOUL.AND NO MANEY IN OUR COATS”ローリングストーンズだ。
良介のお気に入りの一曲である。彼は、60'S
が好きで、ローリングストーンズ・ビートルズ・WHO・KINKSといったグループが好みであった。
とても暑い日であった。
通用門を出て、信号を左折した頃から雲が空を覆いだした。いつも渡る橋を越え、河川敷の堤防沿いの道に出た辺りから降り出した。驟雨だ。ザーッと夕立が僕を襲っている。いつも良介は窓越しに見るこの河川敷の光景が大好きだった。雑草が一面を覆い、緑で鮮やかだし、河川敷にはゴルフ場があって、隣接した小道を犬をつれて散歩する人、ジョギングしている人、こんな光景を垣間見ながら車を走らせるのが心地よいのだ。今は、ワイパーが忙しく左右に動き、打ち付ける雨を拭っている。ワイパーの音が彼の意識の中で谺して、「やっぱり気負って仕事するのはよそう。何事もばかばかしくなるばかりだ。」
そう思いながらアクセルを踏み込んだ。
