シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

北朝鮮、NLL侵犯背後に権力闘争?…西海での挑発が突破口か

2012年09月25日 10時10分10秒 | Weblog
韓国大手紙・ 中央日報12年9月24日記事抜粋
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)体制内部での権力対立の兆しが韓国当局に捉えられた。韓国政府当局者は9月23日、「労働党と軍部の各派閥が闘争を激しく行っている情況が現われている。金正恩政権が表面上は安定化の道に入り込んだように見えるが、内部は非常に複雑な状況だ」と話した。
こうした動きは7月に李英鎬(イ・ヨンホ)軍総参謀長の電撃粛清後さらに露骨な様相を帯びているという。金正恩第1書記は最近軍部の主な外貨稼ぎ事業を労働党と内閣に移管させ、軍部の力を弱めさせた。李英鎬解任もこうした背景のためと把握されている。
当局者は、「李英鎬解任で空席になった党政治局常務委員をはじめとする最高位ポストを確保しようとする競争も激しいとみられる」と話した。特に「25日の最高人民会議を控え組織・人事問題と関連したあつれきは尋常でない水準だ」と付け加えた。北朝鮮は通常4月に1回通常国会に当たる最高人民会議を開くが、今年は9月に再度開催すると明らかにしておりその背景に関心が集まっている。
別の当局者も、「平壌(ピョンヤン)内部で権力闘争とみられる対立が現れているものと把握している」と話した。12日に北朝鮮が小麦粉1万トンなど100億ウォン相当の水害支援物資を拒否する過程で、労働党・内閣と軍部の間に対南路線をめぐるあつれきがあったということだ。9月初めに統一教会の文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁が死去した際も北朝鮮軍部と対南機関は弔問団派遣をめぐり深刻に対立したと当局者は伝えた。党統一戦線部では金養建(キム・ヤンゴン)統一戦線部長を団長とする高位弔問団派遣を望んだという。昨年12月の金正日(キム・ジョンイル)死去時に文総裁が弔問団を送ったことに対し息子である金正恩がこたえるのが望ましいという論理だったという。だが、軍部は李明博(イ・ミョンバク)政権との対立局面を挙げて反対し結局実現しなかった。
韓国政府と軍当局は北朝鮮がこうした複雑な内部対立を収拾するために意図的に緊張を作る可能性に注目している。北朝鮮は水害支援物資を拒否した12日から22日まで6回にわたり漁船を利用して西海(ソヘ、黄海)の北方限界線(NLL)を侵犯した。韓国軍が21日に警告射撃で漁船を退却させると、北朝鮮の西南戦線司令部は翌日になり「われわれの漁船ではなく他の国の漁船だ」と主張した。ワタリガニ漁をしている中国漁船という話だ。だが、合同参謀本部側は「中国漁船と北朝鮮漁船は肉眼で簡単に見分けられる」として一蹴した。
問題は北朝鮮が対南挑発を敢行するつもりなのかだ。軍当局は北朝鮮漁船のNLL越境時に一部北側海岸砲陣地の砲門が開かれるなど挑発兆候が感知された点に注目する。金正恩が8月西海最前方の島しょ防御隊を訪れ、「敵が挑発すれば滅敵の勢いで祖国統一大戦に続けよ」と指示するなど、好戦的雰囲気も高まった状態だ。当局者は「漁船を前面に出し韓国軍の対応態勢を調べた後に奇襲挑発を敢行しようとする兆候である可能性を排除することはできない」と話した。
チョン・スンジョ合同参謀本部議長が21日にジェームズ・サーマン韓米連合司令官とNLL侵犯に緊密に対応することにしたのもこのような雰囲気のためだ。警告射撃当時は空軍F-15を出撃させるなど緊迫した状況も広がった。統一部当局者は、「北朝鮮が12月の大統領選挙局面で北朝鮮変数を浮上させようと候補の輪郭が表われたタイミングで挑発行為を行う可能性がある」と話した。軍事的緊張造成で現政権が対北朝鮮政策に失敗したという論理を広めることにより選挙介入を試みるだろうという見方も提起されている。
一方では当面の挑発よりは名分を蓄積しようとする行動という分析も出ている。国防研究院のペク・スンジュ責任研究委員は、「北朝鮮漁船の南下はワタリガニ漁という経済的理由のためで、北朝鮮軍部がこれを黙認する様相だ。警告射撃と退却過程で衝突状況が起きた場合、対南挑発のための名分にしようとするだろう」と話した。北朝鮮が中国漁船のNLL侵犯だと言い逃れるのもその場では韓国側と対立しないという考えとみることができるということだ。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。