シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

旅客船沈没:国際フェリー船齢平均22年、深刻な老朽化

2014年05月11日 18時30分58秒 | Weblog
韓国大手新聞 朝鮮日報14年5月8日記事抜粋
本紙が全数調査、セウォル号より古いものが半数以上
10時間漂流した船舶も
業界「交換する余裕ない」、海洋水産部「大きな問題ない」
 旅客船「セウォル号」沈没事故を受け、韓国沿岸を航行する国内旅客船が老朽化しているという指摘が相次いでいる中、年間270万人以上が利用する国際フェリーも老朽化が深刻な状況にあることが分かった。
 本紙が5月7日、韓国国内の6港と中国・日本・ロシアを結ぶ国際フェリー29隻(21航路)を全数調査した結果、平均船齢は22年に達することが分かった。
 全29隻のうち、1994年建造で今年が20年目だったセウォル号より古い船は半数以上の17隻に達した。沿岸旅客船のうち船齢20年を超える船舶が24%(173隻中42隻)であることを考えると、国際フェリーの方が老朽化が深刻な状況だ。
 全29隻中、韓中航路で就航する15隻(平均船齢22.3年)は全て建造から18年以上の老朽船だった。最近に作られたのは1996年10月に進水したニュー・ゴールデン・ブリッジ5号(仁川-青島)くらいで、80年代に建造され25年以上たった船も15隻中6隻に上る。中国との間を往復する15隻は全てセウォル号同様、貨物と乗客を一緒に載せるカーフェリーであるため、過積載によるリスクを常に抱えている。
 韓日航路の12隻も平均船齢は21.5年に達する。そのうち高速船コビー3号(釜山-博多)とコビー5号(釜山-対馬)は77年に建造された船齢37年という国内最高齢の旅客船だ。東海岸の束草からロシアに向かうカーフェリー2隻も共に船齢20年を越えている。
 古い旅客船が国際航路に多いのは、国際条約に船齢制限が事実上ないからだ。沿岸旅客船は30年という船齢制限があるが、国際フェリーは社団法人「韓国船級協会」が検査後に安全証明書を発行すれば30年以上運航できる。しかし「韓国船級協会は旅客船を所有する会社の便宜を図って安全証明書を乱発しており、海洋水産部(省)もこうした状況を放置しているのではないか」という指摘もある。建造37年のコビー3号は、2010年に主要部品が外れた状態で出港して10時間漂流するなど、数回トラブルを起こしている。
 国際フェリー業界では「新しい船舶と交換するだけの余力がないため、老朽船を投入するしかない」と説明する。韓中航路の15隻中、最も小さい旅客船(1万2304トン)はセウォル号(6825トン)の約2倍で、1隻当たりの交換費用は1000億ウォン(約100億円)以上と推算される。
 海洋水産部は「国際フェリーは救命ボートを定員の125%(沿岸旅客船は100%)が乗れるよう備えなければならないなど、厳しい安全基準をクリアしているだけでなく、相手国の港湾当局から国際的な安全規則を遵守しているか監視・指導を受けているため、大きな問題はない」との見解を示している。
孫振碩(ソン・ジンソク)記者



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。