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【記者手帳】少数の抗議で予約制取りやめた麗水エキスポ

2012年05月31日 21時47分30秒 | Weblog
韓国大手紙・ 朝鮮日報12年5月30日記事抜粋
麗水世界博覧会(麗水エキスポ)組織委員会が、八つのパビリオンで実施していた入場予約制を取りやめた5月27日、ある海洋専門家は「専門性がなく、責任を負う人もいない。8館の入場予約制は麗水エキスポが全国民に約束したシステムなのに、どうしてこんな風に突然放り出すことができるのか」と言ってため息をついた。入場予約制を活用すれば、インターネットや会場の端末機で入場予約をすることができた。並んで入場を待つ必要がない、合理的なシステムだった。だが、予約が取れなかった来場者200人余りが組織委員会事務局に押し掛けて抗議したことで、組織委は開幕からわずか16日で入場予約制を放棄した。
 そんな目に遭っても、組織委の反応は鈍い。委員会のスタッフは一時的に派遣されただけで、エキスポが終われば元の所属先に戻るため、先頭に立ってこの問題を解決しようとする人がいないのだ。組織委の姜東錫(カン・ドンソク)委員長がプライベートな席で「人事権がないためスタッフ集めが大変だ」と嘆いていたのも、こういうことだったのではないだろうか。
 組織委が誇っていた8館の「完全予約制」は、最初から完璧だったわけではない。入場予約制のパビリオンが80館のうち8館と少なかったため、来場者は「見なければ損をする」と思い込み、誰もがこの8館に殺到した。入場予約制のパビリオンを20館くらいに増やしていれば、無理なく来場者を受け入れることができただろう。また、1日に2館までではなく5-6館まで予約できるようにし、予約後に抽せんを実施していれば、来場者を分散させられたはずだ。
制度の実施中に問題が起きたなら、対策を講じれば済む。来場者の抗議が相次ぐのなら、一部は入場予約制、一部は会場で入場待ちをさせる方法に変えればよい。だが、責任を持ってこの問題に対処しようとする人が誰もいなかった。「全世界の観覧文化を変える」と豪語していた組織委は、あっさりと入場予約制を取りやめ、結局は来場者だけが長時間並んで待たされる羽目になった。組織委の態度は「これ以上抗議を受けたくないので、そんなに望むなら一度並んで苦労してみろ」と言っているようなものだ。
チョ・ホンボク社会部記者





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