シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

【社説】予約文化は先進化の度合いを測る尺度

2012年05月31日 22時48分43秒 | Weblog
韓国大手紙・ 朝鮮日報12年5月30日記事抜粋
麗水世界博覧会(麗水エキスポ)は5月27日、一日の来場客数が開場以来最多となる11万人を記録したが、パビリオンのうち一番人気のアクアリウムでも1時間待てば入場することができた。ところが翌日の28日は休日(旧暦の花祭り)にもかかわらず、来場客数が前日の半分にも満たない4万人にとどまったものの、アクアリウムの前では入場待ちの行列が最大で3キロに達し、来場者たちは7時間も待たなければならなかった。その原因は、エキスポ組織委員会がそれまで八つの主要パビリオンで行ってきた入場予約制を急きょ取りやめ、先着順で入場させる形に変更したからだ。イベントが行われる際、来場客が少ない場合は先着順で入場させ、逆に来場客が収容可能人数を上回る場合には予約制をとるのはごく一般的なことだ。そのため麗水エキスポでも、特に人気の高い8館はこれまで百パーセント予約制を導入し、30%は事前にインターネットで受付を行い、残りの70%はエキスポの会場で専用の端末機かスマートフォンなどで予約するシステムになっていた。ところが5月28日に予約制が急きょ中止となり先着順に変更された。これは、およそ200人の来場客が組織委の事務所に押しかけ、激しく抗議したことが原因だった。来場客たちは朝9時の開場直後、すぐに予約しようとしたが、当日の予約分がたちまちいっぱいになったため、事務所に押しかけ係員に激しく詰め寄り、暴言を吐きながら入場料の払い戻しや交通費、さらには損害賠償の支払いまで要求する騒ぎとなった。大混乱した現場を目の当たりにした組織委は「このまま予約制を続ければ、さらに大変なことが起こるかもしれない」と恐怖心さえ覚えたという。
 麗水エキスポで入場予約制が導入されたのは、スマートフォンだけですでに2500万台が普及するなど、韓国国内のIT(情報技術)インフラに対する信頼があったからだ。ところが実際にそのIT基盤を利用すべき人の予約制に対する理解の甘さや、組織委側が来場客の無理難題を容易に聞き入れてしまったことなどが影響し、自慢のIT基盤も名前倒れとなってしまった。そのため最終的には、あらかじめ計画的に予約してきた来場客も、何の準備もせずに会場を訪れた来場客も、双方が長い時間待たされるという原始的な形に逆戻りしてしまった。予約制はイベントの主催者側に時間的余裕を持たせ、待機中の人数と収容能力のバランスを取ることができる、非常に効率的な顧客管理法だ。航空機の座席やホテルの客室など、かなり以前から予約する客には料金を値引きし、予約なしに訪れる客には通常料金を支払わせるのもそのためだ。
海外の空港に行くと、航空機の遅れなどに抗議する外国人の様子をたまに目撃することがある。これはほとんどの場合、空港や航空会社が遅れの理由を乗客に納得のいく形で説明しないからだ。しかし、突然の悪天候やテロ情報に伴う緊急の検査などが原因で航空機の発着が遅れる場合、乗客は何も言わず静かにじっと待機している。抗議すべきか待つべきかの礼儀をしっかりとわきまえているからだ。1人当たりの名目国内総生産(GDP)が2万ドル(約160万円)を超えたからといって、自然に先進国となるわけではない。江原道江陵にある国立樹木園では1日の来場客数を5000人に制限し、完全予約制を導入することで非常に好評を博している。麗水エキスポもこれと同じようにできない理由はないはずだ。
(投稿者注)韓国人は一般的に規則を守るのが弱い。自己中心の考えで行動するきらいがある。
また、韓国社会は「声が大きい方が勝つ」傾向が強い。また、行政も声が大きい方に合わせる傾向がある。何事も反対する方が声が大きいものだ。デモも賛成デモは少なく、反対デモが多くなるので、行政側が突然規則を変えたり、廃止したりすることが多い。警察も、違反デモや暴力デモを取り締まらないことが多く、違法デモや暴力デモが当たり前になりなくならない。


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