シニア花井の韓国余話

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ソウル地域の大学、新入生の10人に3人は浪人生

2015年02月24日 08時52分27秒 | Weblog
ソウルに住む女子高生のキムさん(18)は2月11日、高校の卒業式が終わった直後にソウル市江南区にある浪人生のための予備校に向かった。キムさんは延世大と高麗大を目標にしていたが、大学修学能力試験(修能試験=日本の大学入試センター試験に相当)での成績がいつもより悪く、随時募集(入試前の募集による別枠選考)と定時募集(修能試験による選考)で目標とする大学に受からなかった。キムさんは修能試験の成績が出た直後に浪人することを決め、1月に浪人生のための予備校に登録した。2月初めに開講した予備校は午前8時に授業が始まり、夜10時まで自習する。キムさんの母親は「早朝6時に起きて家を出る子どもを見てはここまでしなければならないのかとも思ったが、あと1年だけ苦労して自分が行きたい大学に行けるなら、今後も後悔はしないだろう。子どもの同級生を見ても、中位圏の大学に受かった子たちは浪人している」と話す。キムさんの母親は、娘と同じクラスの父兄たちと共に直接「浪人生のための予備校ツアー」にも参加した。
 大学入試を専門に扱っている予備校「鍾路学院ハヌル教育」が、教育部(省)の運営する教育統計サービスに関する資料を分析した結果、2014年度の全国の四年制大学189校の新入生に占める浪人生(3浪なども含む)の割合は19.3%に上った。大学の新入生の5人に1人は浪人生というわけだ。
 地域別に見ると、ソウル地域の大学では新入生に占める浪人生の割合が全国で最も高い31.8%だった。次いで世宗市(27.5%)、仁川市(27%)、京畿道(24.1%)の順に新入生に占める浪人生の割合が高かった。鍾路学院ハヌル教育のオ・ジョンウン理事は「学生たちに人気のある首都圏地域の大学はカットラインも高いため、2浪、3浪して入る学生の割合が他の地域の大学に比べて高い」と話す。しかし、浪人生の占める割合は地域によって開きがある。いわゆる「教育特区」といわれる地域では浪人生の割合が高いのが特徴だ。本紙が国会のパク・ホングン議員室と共に2014年度の高校別の修能試験の成績を分析した結果、修能試験の受験生のうち現役高校生に比べて浪人生の比率が最も高かったのはソウル市江南区で74.3%に上った。現役高校生の修能試験を受けた人数が100人なら浪人生は74人だったという意味だ。次いでソウル市陽川区が54.8%、京幾道果川市が54.5%、ソウル市鍾路区が48.4%、ソウル市松坡区が47.7%の順だった。全国の高校のうち2014年度の入試での浪人生の割合が最も高かったのはソウル市陽川区のヤンジョン高で、浪人生の割合が109.9%だった。修能試験の受験生に占める割合が、現役高校生よりも浪人生の方が多かったという意味だ。
 このように特定地域に浪人生が偏る理由は、浪人をすれば修能試験の成績が上がるといった期待のためだ。入試の専門家は「浪人生たちの修能試験の成績がいいので、経済力があるソウル市江南区などでは特別なことがない限り浪人させる」と説明する。
 一方、修能試験の願書受け付けに占める浪人生の割合は、2012年度が21.7%、13年度が21.3%、14年度が19.6%とやや減った。大学入学生に占める浪人生の割合も同期間に21.3%から19.3%に減った。しかし、2015年度は修能試験の受験生に占める浪人生の割合が20.5%と、前年に比べてやや増えたため、今年の大学入学生に占める浪人生の割合も前年に比べて増えるものと専門家たちは予想している。
キム・ヨンジュ記者
韓国大手新聞 朝鮮日報15年2月22日記事抜粋


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