シニア花井の韓国余話

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張成沢グループ、金正恩に反旗を翻す可能性も

2012年01月08日 14時39分32秒 | Weblog
(韓国大手新聞、中央日報 12.1.4記事抜粋)
北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長をはじめとする平壌(ピョンヤン)の権力核心層が、金正恩(キム・ジョンウン)後継世襲に反旗を翻し、これによる政治的な波紋が広がる可能性があると、統一研究院(院長・金泰宇)が展望した。統一研究院は3日、報告書「2012年の北朝鮮情勢および南北関係展望」で、「金正恩の権力基盤と政治経験が完成されない状況で、北朝鮮パワーエリートグループは十分でない権力継承がさまざまな副作用を招くことを憂慮しているだろう」と分析した。
先月死去した金正日(キム・ジョンイル)総書記の妹婿(妹金敬姫の夫)の張成沢は葬儀期間中、初めて北朝鮮軍大将の服装で登場し、霊柩車の行列で金正恩のすぐ後ろに立つなど、後見グループのうち最高実力者に浮上した。報告書は「早期権力継承が‘過度な権力欲’や‘不孝子’など否定的なイメージで北朝鮮住民に映ったり、経済政策の失敗の責任が金正恩に転嫁される可能性があると判断すれば、後継継承が遅れる」と指摘した。今年に入って国策研究機関が新年の北朝鮮情勢展望報告書を発表したのは今回が初めて。以下は中央日報とJTBCが共同で公開する統一研究院の北朝鮮情勢展望の要旨。
◇金正日書記室の継承=金正日の死去を受け、権力層では感性が支配し盲従的な忠誠機制が発動するだろう。こうした雰囲気の中で誰が忠臣であり奸臣なのかを分別し、側近を配置するのが、金正恩にとっては至急の課題だ。継承が順調に進む場合、金正日の70回目の誕生日である2月16日まで追慕ムードを盛り上げた後、金日成(キム・イルソン)出生100年の4月15日を契機に金正恩が労働党総秘書や国防委員長に就き、体制スタートの効果を極大化する可能性がある。金正日は金日成当時の秘書室である錦繻山(クムスサン)議事堂を解体して自分の書記室を稼働したが、金正恩の書記室は存在が確認されていない。当分は金正日の書記室が名前だけ金正恩に変わり、統治活動の中心になる可能性があるという分析だ。金正日は報告書中心の「批准政治」を好んだが、金正恩は労働党の集合的指導体制を本格稼働することも考えられる。準備が十分にできていないだけに、金正恩独自の決心よりも張成沢・金敬姫(キム・ギョンヒ)の補佐に依存するだろう。
これとともに2012年の強盛大国建設に期待が膨らむ住民は虚脱感を感じ、金正恩体制に対する不安感も強まる可能性がある。これに北朝鮮は恐怖政治と当分の物質的恩恵で住民を統制し、内部結束を固めようとするだろう。
◇北風よりはサイバー攻撃=金日成の誕生日を行った後、5月ごろ北朝鮮が対南政策に関心を見せる余力が生じれば、金正日死去当時の韓国側の弔問態度にどう対応するか計算するかもしれない。過去とは違って韓国で北風が通用せず、対南挑発は韓国の反北朝鮮感情を高めさせるだけという点で、悪手は控え、サイバー空間を活用した選挙政局かく乱や韓国内の対立を煽る行為が深刻になるだろう。金正恩はあたかも「負傷した動物」のように体を潜めながら体制の保護に力を注ぐはずだ。
対外関係において北朝鮮は米国とのウラン濃縮中断合意を履行するジェスチャーを見せることで、政治・経済的な実利を得ようとする可能性が高い。これで朝米関係を進展させ、これを金正恩の政治的勝利として宣伝するだろう。基本的には政治の安定と経済の回復が切実な北朝鮮は、中国を後見国として活用する戦略を続けると予想される。


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