シニア花井の韓国余話

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世宗市計画:公務員1万4000人大移動、その悩みとは

2011年10月30日 18時41分08秒 | Weblog
(韓国大手新聞、朝鮮日報 11.10.24記事抜粋)
 企画財政部(省)の書記官として働く40代前半のAさんは、来年に妻と子どもを米国に送り、単身生活を始める予定だ。来年11月に同部の庁舎が忠清南道の世宗市(新行政都市)に移転すれば、単身赴任しようと考えていたため、この機会に家族を米国に送ることにした。一方、同部の40代後半の課長Bさんは、近ごろ妻との口論が絶えない。ソウル出身の妻が、子どもとソウルに残ると言って聞かないためだ。
 来年4月の国務総理室(首相室)庁舎運営チームを皮切りに、2015年までに16の中央行政機関と20の所属機関、16の国策研究機関が世宗市に順次移転する計画だ。これに伴い、世宗市に移動する公務員は1万4000人余りに達する。平均世帯員数(2.7人)を掛けると4万人近くに上り、付随施設の人員まで含めると、まさに「大移動」という言葉がぴったりだ。公務員たちの間では、ようやく移転の実感がわいてきたようだ。
 企画財政部に勤務する50代の局長は「世宗市に行っても、国会のためソウルに滞在することの方が多くなるので、長距離通勤をしようと思っている」と話した。業務量がさほど多くない女性職員の中には、世宗市への通勤のため韓国高速鉄道(KTX)光明駅(京畿道光明市)の周辺に家を探す人もいる。首相室が今年2月、世宗市に移転する政府部処(省庁)の公務員を対象に調査した結果、KTXなどで世宗市に通勤すると回答した人は13%に達した。一方、単身で世宗市に転居するとの回答も41%と高く、このままいくと、中途半端な大移動になると予想される。
 年齢や夫婦のワークスタイルにより、世宗市への移住に関する悩みの内容も度合いも異なる。20代から30代前半までは、結婚が最大の悩みだ。世宗市に引っ越した場合、出会いのチャンスが減るかもしれないとの懸念は多い。そのため、来年移転予定の公正取引委員会は、ソウル事務所に未婚の事務官を優先的に配置し、結婚してから世宗市に移住できるようにする方針だ。
 30代半ばから後半、特に共働きの公務員は、夫婦のどちらかが仕事を辞めるか、「週末婚」の形を取るという選択を迫られている。中高校生を抱える40代は、子どもを転校させるかどうかが最大の悩みだ。逆に50代の公務員は気が楽だという。農林水産食品部のある局長は「週末に世宗市周辺を回って畑用の土地を探している」と語った。
(投稿者注)
世宗市はソウルの南約150kmにある。
世宗市へは直接の鉄道はない。高速鉄道を使っても1時間30分はかかる。



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