09-12-8
「塩の道ウォーク」(井上如著)を読む。自分が歩いているような気になる。
【本の解説】
長丁場ウオークの楽しさ!日本アルプスを見上げながら辿る、秋葉街道→伊那街道→千国街道。
フォッサマグナが暴れたあと―静岡県の相良港を出発し、秋葉街道・伊那街道・千国街道を通り、
糸魚川港までの日本で一番長い塩の道を歩いた道中記。
峠歩き・古道・旧道踏査―道中は塩の道に関する博物館、資料館、牛繋ぎ石、牛方宿、馬頭観音
等の石仏、塩運びに関する説話等々、有形無形の文化遺産の宝庫
【塩とは何か】(以下著者)
・・・赤ん坊は母親の羊水の中で育つ。その羊水は海とほぼ同じ成分だという。だから私たちは海の
中で育つことになる。塩に命があるということだ。・・・
【塩の道】
塩の道はだからいのちを運ぶ道であった。柳田国男は塩の道について、
第一に、塩のは人と人を結ぶ最古の商品だという。
第二に、日本の山々を縫うようにして道ができて行ったのは塩のためである。
第三に、塩売りはもっとも見聞の広い遠路の旅人であった。つまり文化の担い手であった。・・・
【「歩かない」ことの持つ意味】
なぜこんなに歩かなくなったのか。歩かないと言うことは人間の人間としての修行をなおざりにしてい
ること・・・
だから人間が人間でなくなりつつある。・・・
そういうおかしなところへ人間は来てしまったいるのに、多くの人々は気付いていない。・・・
【楽しみながら歩けば風の色がみえてくる】
・・・早さじゃない。歩きで大切なのはどのくらい楽しむかだ。5分間でもいい、立ち止まることの大事さ
を言うために”楽しみながら”という表現を使っている。
【歩くと衆生を考えるようになる】
・・・
【読後】
すぐにでも歩きたくなるような魅力あるコースだが、交通、宿泊、費用など今後更に検討する。