24-7-31
部屋の片づけをしていたら未使用の扇子が出てきたので、開いてみると懐かしい匂いがした。後ろのポケットに差して近くの医者に出かけた。
会社に入社した昭和37年ころ、銀座でも古い事務所はクーラーは無いので、暑い日なぞ窓を開け、大型の扇風機を回したり、扇子をパタパタしながら仕事をしていた。風であちこちで書類が飛んでいた。
扇子が必需品のような時代、同業と交換したり、取引先に配って歩いたものだ。新しいビルは当然のようにクーラーが付き始め、いつの間にか扇子は珍しくなっていった。
相当時間がたっていたが、未使用の扇子の何か懐かしい、いい匂いを嗅いで昔を思い出した。昭和37年は東京オリンピックの開催の2年前、銀座界隈はどこもかしこも土木工事でホコリだらけ、信州の田舎から出てきた者にとっては少し不思議な時代だった。
東京オリンピックは、昭和39年(1964)10月に開催された。
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