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yokonohananikki's blog

花と遊ぶ。

彼岸の夕日

2017-09-24 19:42:54 | 本の話

昨日は、秋分の日でした。

土曜日が祭日だと、振替休日にならないので、忘れていました。

1日過ぎたけど、

朝、あんまりにお天気がよかったので、パチリ。

夕方になって、真西に沈む夕日を見て、気が付きました。

 

今日は、花の写真がないので、ナッチャンの写真など。

 

 

もう少し、お話ししたいなあ。

今、読んでる本の話などいかがだろう?

 

梨木香歩さんの本。

このひとの本には、花がいっぱい出てくるのです。

「西の魔女が死んだ」をはじめて読んで、

きっと、花を育てるのが好きな人なんだと思いました。

その後、何作か読みましたが、

深く入り込んでくるものが少なかったからかな、

いつの間にか遠ざかってしまっていました。

 

先日、何気なしに図書館で、見かけて、1冊だけ借りてきました。

「冬虫夏草」

これは、ゴローと言う犬を探しがてら、

イワナの夫婦の宿に泊まりに行くという話で、

河童だの、幽霊だのが現れるのですが、

ちっとも、不思議な気がしないのですよ。

 

京都の疎水あたりから、鈴鹿山脈をさすらう話でした。

 

 

その世界は、文体も含めて、まるで、明治か大正で、

思わず、夏目漱石や、志賀直哉を感じたほどでした。

この作者が、わたしよりずっと若い人だなんて、思えませんでしたもの。

 

この「冬虫夏草」は、章ごとの名前が、花や木で、

主人公の気持ちや思いを表しているんですね。

クスノキの匂いや、紫色の花びらの1枚にさえ、迷いや意気込みや、

そんな心が見えるのです。

 

じつは、この小説には、7年ほど前にその前編が出ていました。

「家守奇譚」。

今、それを読んでるのですが、

不思議な世界は、一層深く、サルスベリの木が妖麗で、

ちゃんと、登場人物の一人なんですよ。

 

お勧めと言うには、好き嫌いがあるだろうなあ、と思うけど、

これも梨木ワールドだなと、面白かったし、

本の選び方も、変わってきました。

ちょっと、水木しげるの鬼太郎の世界と似てるかもね。

 

次は、どんな本で、眠りの世界に入ろうかな・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


番外編 シーボルト日本植物誌

2013-06-01 22:25:48 | 本の話
図書館から、
シーボルトの「フローラ・ヤポニカ」日本植物誌を借りてきました。




きれいな表紙です。
ハイドランジア オタクサとシーボルトが名付けたアジサイです。
お滝さんと呼ばれた女性は、本当に愛されていたのですね。
1823年~1828年の間、わずか5年ですか、日本に在住したのは。


日本においてシーボルトが有名なのは、
鳴滝塾の存在でしょう。
蘭学、西洋医学の学問所だったと、歴史の時間に教えてもらった記憶があります。
けれど、
シーボルトは、医学ばかりでなく、動物学、植物学などを学んだスペシャリストだったようです。
この本は、その中の植物学に、どれほど造詣が深かったかよくわかります。
植物誌には、150の植物が、記されていますが、
この表紙のように、丁寧に詳しく記されています。




これが、幻のシチダンカ
この写真が見たかったのですが、カラーでなくてちょっと残念。


知りたかったのは、どんなアジサイが
欧州に届いたのかということ。
ライデンの植物園で改良されて、
明治になって再び、大きなアジサイになって帰ってきました。
それらは、西洋アジサイと一括されています。
その元のアジサイを見たかったのです。
写真になっているのは、13種類ほど。
みんな、まだまだ、野生の雰囲気を持っていました。


大きくなったアジサイがステキ、とも言えませんが、
人間の技術もすごいものがあるのですね。


ところで、もう、野生のアジサイを見つけることはめったにありません。
サワアジサイとも言われて、
目線の下、水辺に咲いていたのにね、
今は、お寺が名所になっています。
見上げるような大きなアジサイ。
もう少し、愛らしさが欲しいな、と思うのは、yokoだけでしょうか?


竜馬たちが日本を変えようと走り回ったときの20年程前のこと。
シーボルトもまた、激動の時代を生き抜いた人だったのかもしれません。