Praise the Lord!

聖書のことばを通して、生活の中で示されたことやインスピレーションが与えられたことをつらつらと書き記しています。

世界をひっくり返す影響力

2020年08月08日 | 日記
 私は平日、車で約30分弱の通勤をしていますが、日々あるラジオ番組を聞くことを楽しみとしています。この番組は米国フィラデルフィアにあるカルバリー・チャペルという教会の牧師が、過去に話てきた創世記から黙示録まで聖書全体を順にメッセージをしている内容が30分に編集されたプログラムで、朝の通勤時間帯に地元のラジオ局で40年近く続けられている番組です*1。続き物の番組というのは、TVの連ドラと同様、毎回「次はどうなるのだろう。。」という期待感があって、短時間であっても継続的に楽しめるもので、聖書のメッセージもしかり。このラジオを何気なく、朝の通勤時に聞き続け、多くの人々がキリストを信じる信仰に導かれてきたそうです。私は10年程前アメリカに在住していた時も車通勤でしたので、このラジオをよく聞いていたものです。運転中なので全て集中して聞けませんが、それでも一日を始める上で、心の糧を得られ、今日も頑張ろうという思いが与えられてきました。現在はスマホのアプリから聞いていますが、IT社会の恩恵を神様に感謝しています。

 今聞いている箇所は、使徒の働き(使徒言行録)で、キリストが十字架で死なれ、3日目に復活し、弟子たちに現れてから天に戻られた後のお弟子さんたちの宣教活動の様子が主に記されている書簡です。2千年前、ネットも、TVもラジオも何もない時代、人々は歩いて遠距離を移動していた時代に、エルサレムの小さなユダヤ教の一派と言われたグループが、どのように当時の世界に瞬く間にキリスト教を広めることが可能だったのか!?と驚かされます。しかも、自由に伝道できたわけでなく、いつも迫害されていたにも関わらず、クリスチャンは増えていき、とうとうローマ帝国もクリスチャンを迫害するより味方につけたほうが得策と考えたのか、キリスト教はローマ帝国で国教化されて容認されるまでになります。なぜこれほども影響力を持てたのか、その答えは、聖書に記されているように、人の力ではなく、神様の力、聖霊の働きで可能だったからです。

 この新しい宗教の布教に対する人々の反応は、素直にキリストを信じる者もいれば、既存の宗教で利益を受けていた人々のように恐怖を覚えた人もいました。後者は、なんとか使徒たちの宣教活動を阻止しようとしてきました。彼らが役人たちに彼らを訴えた時の表現は、「世界中を騒がせて来た者たちが、ここにも入り込んでいます。 」*2、英語訳ですと「世界をひっくりかえそうとしている者たちがここにも来てます」*3であり、何とか罪状をでっちあげて、逮捕させようとしました。まさに、キリストの弟子達が口コミで、また講堂や会堂で宣べ伝えていた内容には、世界をひっくり返すような力があり、多くの人が信仰に入っていきました。当時の世界観、宗教観、個人の人生観とは全く異なる、それらを根底から覆すような宗教を。この現象は、彼ら自身に力があったわけではなく、彼らを通して働かれている聖霊の力によって、人々がひきつけられ、信仰に導き入れられ、そして信じたばかりの人々が喜んで他の人に伝えていくという口コミで広がって行きます。良いニュースも悪いうわさも、あっという間に広まりますが、「人のうわさは75日」と言われるように、あまり長く人々の記憶に残されません。しかし、グットニュースは何世代へと語り継がれます。

 福音(ゴスペル)とは、グットニュース(良い知らせ)という意味です。何が良い知らせなのでしょうか。キリストを信じるだけで救われるというニュース。つまり、どんな身分であっても、どんなことを過去にしてこようとも、どの人種であれ、誰であっても、罪と悪魔の力から心が解放されて自由になれること、そしてキリストにあって聖霊が与えられ新しく、神様ために、目的を持って生きるように変えられていくという素晴らしい知らせ。そのために、神様が御子イエス・キリストをこの世に遣わして、私たちの罪が赦されるために、十字架にかかり、3日後に復活させて下さいました。そして、信じたらその人で完結するのでなく、2千年前の信徒たちのように、周りに大きな影響力を持つ可能性があるのです。

 一方、信じている自分自身を見ても、そんな影響力を持ったことはなく、逆にこの世の影響を受けてしまいそうな弱さを見いだす時、これはあの時だけ、特別の人にだけ与えられただけのことと思ってしまいがちです。しかし、神様は一人一人に他者とは異なる、ユニークな役割を与えておられていると信じ、いつか聖霊の力が自分を通して働かれ、下記のイエス様のことばのように、塩味のような良い影響力を持てる者になりたい、そのようなチャンスがあることを祈って行こうと思います。個々人が変えられれば、教会も力を持つように変えられる。そのためにも、日々時間を見つけ、聖書の言葉が自分の心に書き込まれるように、どんな時でも短くとも神様に祈り、全てのことに感謝を捧げ、日々過ごしていきたいと励まされます。

「あなたがたは、地の塩である。もし塩のききめがなくなったら、何によってその味が取りもどされようか。もはや、なんの役にも立たず、ただ外に捨てられて、人々にふみつけられるだけである。 」マタイによる福音書5章13節

*1 The daily Bible teaching ministry, “Straight from the Heart”, by Senior Pastor Joe Focht of Calvary Chapel of Philadelphia. It began in 1981 when Pastor Joe Focht started a small Bible study in a catering hall. With a strong emphasis on teaching God’s Word verse by verse, the church has grown to minister to approximately 12,000 people weekly with a variety of outreaches and ministries.
*2 使徒の働き17章6節 新改訳改訂第3版
*3 Acts 17:6 “And when they found them not, they drew Jason and certain brethren unto the rulers of the city, crying, These that have turned the world upside down are come hither also;” (King James Version)