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いーちんたん

北京ときどき歴史随筆

いーちんたんを偽語る人が・・・?

2016年03月28日 13時22分55秒 | 北京雑感
このところ、少し気になっていたのですが、
アクセス元のリンク・アドレスをたどって行ったところ、
こういうものに出くわしました。



「いーちんたん」のリンクが張り付けてある、ということは、
私が発言していることになっているのでしょうか???

まったく身に覚えのないことなので、
私の名を偽語っている、ということになりますか??

弟に相談したところ、

「公的な方法は難しいだろうから、
 一番確実にできることは、自分のブログの中で、自分になりすましている人がいることは書いておいたほうがいいんじゃないかな」

というアドバイスを受けたので、
ここにアップいたします。

これは私ではありません!!


http://a.hatena.ne.jp/laoshi

このアドレスでの発言は、すべて私ではありません!!


目からうろこ

2016年03月14日 16時58分50秒 | 北京雑感
話の途中になりますが、
あまりにも「合点!!」の記事を読んだので、皆さまと共有すべく・・・。


引くことをまったく知らない中国の残念な行く末

食料生産の歴史から見た中国政府の“気質”とは



普段から疑問に思っていたことを、見事に氷解させてくれた秀逸な理論だと思いましたー(笑)

オンライン財神爺

2016年02月12日 12時43分49秒 | 北京雑感
さらに春節&ウェイシン・ネタでございますー。


ウェイシン(微信、Wechat)は、中国版LINEと説明しましたが、
正確にいえば、LINEとフェイスブックの二つをあわせもったようなアプリ、とでもいいますか。


LINEで個人的な会話をし、
フェイスブックで日常をアップする、と使い分けが西側の標準かと思うのですが、
こちらはそれをウェイシンですべてできちゃいます。

まあ。国際的なアプリが全部禁止されているのですから、
選択の余地もへったくれもないんですが。。。。


2月9日のウェイシン(WeChat)で気になったのが、
かなりたくさんの人が、

「財神爺をお迎えー」というコメントとともに、
財神の絵をアップしていること。


  
  



・・・どうも、今年のブームらしい。


春節の2日目というのは、中国北方では、
財神様を家に迎える習慣があるとか。

昔は家に祭壇を設け、財神さまの像を飾って、
トリ肉、生きた鯉、餅などのお供え物を供えたり、
近くの財神廟にお参りに行ったといいます。


もちろん現代はそういった風習はすっかりなくなり、
都会ではもちろんないし、田舎に行ってもそんな光景を見たことはありません。

せいぜいが新年を機に、市場の露店で売っている財神さまの像を買ってきて、
ドアに貼る農村の人がいるくらいですかね。。。。


それが今年は、ウェイシンに皆がやたらと財神さまの像をアップしているのですな。




最近の中国の都会人の悩みは、ウェイシンにかける時間がますます長くなってきた、ということらしいです。

知り合い、友人、取引先の人、上司、顧客などの日記がアップされるため、
それを毎日、ちゃんとチェックし、必要があれば「いいね」をつけたり、
コメントをつけたりしないと、友人家族とのコミュニケーションも、経済効果に結びつく大事な相手とのコミュニケーションも
すべて滞ってしまうというわけです。


まさに日本人は「飲みニケーション」、
中国人は「ウェイシン・ニケーション」(笑)。



そんなわけで、一日に2時間どころか、4時間も5時間もかけて
ウェイシンのチェックに追われる人も多いとか多くないとか。。。。


そんな都会の中国人にとっては、
たとえば、一年の始めに、ドアに
「財神爺」(お金儲けの神様。「爺」は「だんなさま」くらいの意味なので、財神さま、ってとこですかね)
の像を貼って
「今年も財運に恵まれますように」
と願う習慣に関しても。


寝るだけのために帰って、寝るまでの間に一瞬しか眺められないドアに貼った財神さまよりも
朝から晩まで4時間も5時間もにらめっこしているウェイシンで眺めた方が、
ずっと目にしている時間も長く、心に響くってことでしょうかね。。。。

だから皆が、財神さまをウェイシンの日記にアップする。。。。
財神さままで、オンラインの方がありがたいっちゅうこってすかい。。。


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オンラインお年玉

2016年02月10日 12時19分50秒 | 北京雑感


また春節ネタが続きますー(笑)


春節&ウェイシン・ネタ(微信、Wechat、中国版LINE)ですわ。


今年のはやりで気になっているのが、「お年玉のウェイシン払い」。

新年のあいさつといえば、
日本人なら、やはり普段から疎遠にしている人とのコミュニケーションに
一年に一回出す年賀状を大切にしている人は多いと思います。

ところが、通信機器が普及して以来、
中国では「普通郵便」というのが、あっという間にすたれてしまいました。


社会主義時代、郵便物というのは、自宅には届けずに
すべて会社付けに届いたものです。

ところが改革開放以後は、ジョブ・ホッピングは多いわ、
無職でちょこちょこよくわからないコネで儲けて生活する人が多いわ、
賃貸のアパートは大家の都合で数ヶ月単位での追い出されること、引っ越しも当たり前だわ、で
ほとんど「宛先」が定まりません。

だから紙の書類を郵送する、という工程がほとんどなくなってしまいました。



でも新年のあいさつは、やっぱりしたい。。。。
しかしウェイシンで味気ない文字のやり取りは、やっぱり気持ちが伝わらない。。。。


というわけで、「気持ちを確実に相手のハートに伝えたい」場合、
「電子決済お年玉」郵便を相手にメッセージとして、届けることにする。。。。

新年のあいさつとともに、
「少しだけど、受け取ってね」
と相手がクリックして、初めて入金されるようになっています。


そうすると、
「ああ。ただのコピペの一斉送信のあいさつだけで片付けられていないんだ、
 大事に思ってくれているんだ」
というのが伝わる、という仕組み(笑)。


金額はごくかわいいものでいいようです。
10元(200円)、20元(400円)。。。。。

しかし会社の上司が部下にそういうものを送る、というのを聞くと、
上司になると、こんな出費までせんならんのかああ、とやはり気の毒になります。


それでもまあ。
日本の年賀状もすべてプリントアウトで一文字も自分の手書きが入っていないのは、
やはりあまりにも味気ないから、と少しは自分の手書きの文字を書き込んだり、
皆が手間暇をかけて、相手に真心を伝えようとしているわけです。

それが電子通信になると、
あまりにもあっけなく済んでしまう分だけ、
体で返せない分、現金で払う(笑)。

本質的には同じことなんでしょうか。。。


  


  財神さま


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北京の春節

2016年02月08日 11時32分07秒 | 北京雑感
さて。お墓の話から離れて、春節ネタが続きます。


本日は春節当日、昨日は大晦日でした。




日本人の友人が遊びに来てくれ、
二人で酒をあおりつつ、アクセサリー作り(笑)。



夜8時を過ぎたあたりに一度、まわりを散歩して酔いを醒ましに行きます。



 

  




  うちは王府井の近く。

  王府井のキリスト教会の近くを通り過ぎると、きれいにライトアップされておりましたー。




  その後、12時近くになってから、皆の爆竹を見に行こう、と再び階下に降りました。



  




  もおお、すごいフィーバーだっす。



  爆竹もええかげん危ないんですが、花火の規模と言ったらあーた。。。。(汗)





  でっかいダンボール箱に導火線がついていて、火をつけると、
  そのまま小規模な花火大会くらい空高くまで飛んで行って、どかんどかんと。。。。



  日本だと、素人が勝手に揚げられるようなスケールでは断じてないです。

  


  事実、お散歩の途中で前方で道の真ん中を占領して、いきなりどかんどかんと始まったかと思うと、
  30m以上は離れていたのに、頭の上から火薬のダンボールががんがん降ってきて、もう目が点。。。。。



  こういう規模のものをやる時は、半径数十メートル、一般者立ち入り禁止にしてやるんとちゃうますの。。。?
  

  などという常識は、もおお、まったく存在しないー!



  一般人がぼかぼかと揚げまくるのであります。





  ・・・・そして、もちろんその後始末を誰もしないので、




  




  なんと周辺には、どこから湧き出てきたのか、
  大量のお掃除おじさんが出現!!



  大晦日、店もレストランもほぼすべて閉まり、労働者は皆、都会からいなくなって、
  北京がからっぽになるようなこの日、夜中の12時に掃き掃除でっせ・・・・。



  このあたりは紫禁城まで徒歩20分くらいの距離。

  世界に向けたお国のお顔ですから、常にきれいにしておきたいんでしょうかね。。。
  みっともないとこ見せたら、海外のメディアに書き立てられますからね。





しかし新年の幕開けをこの景気のいいド迫力の光と音で迎えると、
…確かに気持ちは、明るくなる!


「今年はええ年になりそうや!」


という気分にさせてもらえます。


花火を見せてくれたご近所の皆様、
ありがとうございました!

 



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ビフォーアフター

2016年02月07日 09時31分20秒 | 北京雑感
春節前、泣き笑いネタ、第二弾でございます(笑)。



  






「帰省前」、「帰省後」のビフォーアフターの図。



都会の高級カフェで気取った様子で過ごしている垢抜けた都会の女性が、
実は春節、家に帰ると、こんな生活をしていた・・・・という
ブラックジョークにもならぬ自虐図。



こちらの高学歴の人たちの、現実の自分を冷静に観察し、
客観的に受け入れられる点は、すごいと思います。。。。



こういう薪でたくような釜が残っている農家であれば、
まずまちがいなく、家にお風呂がありません。


シャワーがないところがほとんど。


数週間に一度、町に出て銭湯に行く生活。。。。




確かに壮絶なギャップ。。。。



こちらもウェイシン(We chat、中国版LINE)で回ってきた写真。
もう出所は、わかりません(笑)。





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ブタさんといっしょに

2016年02月06日 12時50分29秒 | 北京雑感


お墓の話から、ちょっと脱線です(笑)。





こちらでは明日が除夕(大晦日)、明後日が春節当日になります。



大晦日までは、市場やスーパーなどが開いていますが、
明後日からは、特に市場などは1週間くらい営業しないので、
さっき、急いで買い物に行ってきました。




さて。
毎年、春節の「爆帰省」では、泣き笑いするしかないような数々の秀逸なニュースが伝わってくるものですが、
私の今年のグランプリはこの二枚の写真ー!




  





  




これ、ウェイシン(We chat、中国版LINE)で出回ってきた写真だっす。
転載に転載を重ねているので、もはや元の出所など、誰にもわからない状態ですが。。。。


  
ど、どこの列車でしょうか?


改札をどう通ってきたのか、まったく理解不能です(汗)。


どこかの田舎の駅だと、ホームに行くまでの柵とか乗り越えて、
ブタさんとともに、ホームに侵入し、まんまと乗ってしまったんでしょうかね。。。。


手前の坊や、ブタさんの背中の上に足をおいて、
足休めにしているし。。。。(汗)



相変わらずのワンダーランドすぎて、
面白すぎます。。。。




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資料漁りに万聖書園に

2015年10月21日 20時54分47秒 | 北京雑感
さて。

スケート観戦の模様はもう少し続く予定ですが、
その間にちょっと最新近況を。






今日、10年前に書いた原稿を引っ張り出してきて、
次にブログで掲載して行こう、と整理をし始めました。



すると次第に、もう少し最新の本も読んでおいた方がいいのではないか、という気になり、
久しぶりに清華大学の近くにある「万聖書園」まで行ってきました。


いわゆる「独立系書店」の先駆けと言われ、
その中でも学生街のロケーションにたがわず、
マニアックな学術系書籍の専門店です。


  

外観は何気ないのですが。。。









  



どこを見まわしてみてもほしい本ばかりで、
目がハートになってしまいます。。。




ここへ来ると、思わず大散財してしまい、
恐ろしいことに。。。。





こちらではまだまだ図書館が不足しており、
使い勝手がよくありません。




私のような外国人が借りられる施設はほとんどありませんし、
収蔵している本にも偏りがあり、
「図書館で借りて済ませよう」という選択肢はあまりあり得ないのです。。。


  


  





  



ターゲットは主に清代の西方政策と
明代の北辺防衛政策に関する本。



やはり目についたのは、私がしばらくほかのことにうつつを抜かしていた(笑)
この数年の間に出版された新しい成果の本が中心でした。




本当は時間があったら、
併設の素敵なカフェでのんびりしたいところですが。。。



   




何しろ買った本の冊数は16冊。。。
やっぱりしゃれにならんほど、ずっしり重いっす。。。。



ここに来るまでに乗ってきた地下鉄の乗りかえは3回。
ほとんどにエスカレーターのない階段だけの区間が存在しました。



行きはよいが、帰りはタクシーで帰りたいー。
時刻はもう3時を回っており、あと1時間もすれば、
タクシーは捕まらなくなるでしょう。。。。



・・・というわけで、甘いカフェのひと時を断念し、
ほうほうの体で出てきて、タクシーを捕まえて帰ってきましたー。





  




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着物を作りたいドラマ制作者に遭遇

2015年10月14日 10時36分29秒 | 北京雑感
分けたばかりの二つのブログが交差して恐縮なのだが、

いーちんたんハンドメイド版  --日常の徒然、洋裁やアクセサリー作り、ハンドメイドのこまごま・・・。
ランチョンマット用生地の買い出し


でも書いたとおり、布市場に行ってきた。

 

こんな感じの渋い生地のラインナップを買ってきたのだが、
左手前の茶色の縞の生地など、
絶対、日本の業者からのオーダーで生産した生地の流しにちがいない!
という風情のものである。


ぶつぶつ言いながら、あれこれと生地を物色していると、
先客がいて、これまた熱心にあれこれと指示して買っている。

坊主に刈り上げた頭に野球帽をかぶり、ファッションはトレーナー系という、
「俺ってワイルドだろ?」自慢の、如何にも黄河以北の中国男っぽい出で立ち、
顔を油でてかてか光らせた、如何にも油ギッシュな男だったが、
「これなんか『和服(ホーフー)』そのものでいいね。」

と、「日本の着物に見える」ことを最優先にして買うアイテムを選んでいるようだった。

ほおほお。
日本に「爆買い」にすでに何度か行っているクチですかね。。。
少しは日本文化にも造詣を深くなってくれて、嬉しいではないの。。。。


などと思いつつ、少し好意も芽生えてきた。


男が立ち去ってから、店のお姉ちゃんに
「さっきの人、和服和服ってえらくこだわっていたわね。」
と声をかけると、
「そうね。映画関係者みたいよ。日本人の役がいるみたい。」
と言うではないか。

その瞬間、芽生えていた好意は、さあああ、っと引いたわいさ。

テレビで見る着物を着た日本人なんざああ
1000%、こうにち作品のデフォルメされた漫画チックな悪役に決まっている。

ふええええ。
こうにち作品の量産業者さんでしたか。

。。。と知り、ほうほうの体で立ち去ったのであった。。。。



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≪お知らせ≫ いーちんたんハンドメイド版を開設

2015年10月13日 22時33分27秒 | 北京雑感
≪お知らせ≫ 「いーちんたん ハンドメイド版」 開設


このたび、歴史随筆以外のこと---。
私の普段の家事や手仕事に関する記事をスピンオフ版として
別にブログを開設いたしました。

いーちんたんハンドメイド版
  --日常の徒然、洋裁やアクセサリー作り、ハンドメイドのこまごま・・・。



この歴史随筆版では、主に中国の歴史に関するエッセイや旅行記を書いていますが、
私の日常がそれ一色かといえば、そうでもないわけです。

むしろ家で翻訳をじっとしていることが多く、
集中力が切れると、何かとちょこちょこ手を動かしています。


しかし歴史随筆版の読者の方々は、
推測しますに、男性の方が多いようですから、
私がこまごまとした家事をしていたり、アクセサリーや裁縫をしていたりする記事には、
あまり興味が沸かないのではないか、と思った次第です。

そこでこのようにジャンル別に分けることにいたしました。

私のもう一つの日常であるこまごまとした手仕事について書いて、
共有できたらいいなあ、と少し楽しみです。


またそういう何気ない日常の風景にも興味を持っていただける場合は、
時々覗いてやってくださいー。




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1年半ぶりの投稿・・・

2015年10月07日 14時12分42秒 | 北京雑感
なんと最後の投稿から1年半も経ってしまいました。。。

これまでの投稿内容の性質上、膨大な調べものをしつつ、書いていたので、
私生活が忙しくなると、途端に停滞してしまったというわけです。。。

これからも今までのように調べこんで書いていく時間は取れそうになく、
今後はやや緩めの北京での生活日記、時々、歴史の興味事項も書いていく、といった
スタンスに移行させ、ぼちぼちと更新させていければ、と思います。。。

またゆるりと、おつきあいくださいませ。。。


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雑談・現代中国人男の悲哀を背負ったキャラ・灰太郎

2014年02月16日 14時06分06秒 | 北京雑感
「大人」な要素がふんだんに散りばめられた『喜羊2と灰太郎』の中でも
秀逸のキャラが、悪者の灰太郎とそのツンデレおくさんである。


狼の灰太郎は、どうやら自分の実力には不相応な美人妻を娶ってしまったらしく、
いつもそのお高くとまったおくさんに罵られてばかりいる。

「お高くとまっている」ことを表現するために「老婆」(おくさん)と灰太郎がいつも呼ぶその妻は、
プリンセスのような冠を頭につけており、
灰太郎をぶったたくための鉄のフライパンを手にもち、灰太郎が獲物(羊たち)を得ることなく、手ぶらで帰ってくるたびに
そのフライパンで夫に一発見舞わせるのである。


灰太郎が羊を得ることができずに、
やむなくねずみやみみずなどの小動物や昆虫を取ってきて食べさせようとすると、
「わたくしにこんなものを食べさせようとするなんて、サイテー!!!」
とヒステリーを起こし、灰太郎をバンバンとフライパンでぶったたくわけである。


中国人にとっては、こういう風景は
「ああ。いるいる。こういう夫婦」
と共感をよぶ。


こちらでは、「優勢遺伝子最優先主義」というか、男性が自分よりも優秀な女性を娶るために自尊心の犠牲を払うことを厭わない部分があるように思う。
ちんちくりんなチビ・デブ・ハゲの成金が、自分よりも30cm以上も背の高いモデルや女優の女性を連れて歩いているのはよく見る。
妻が夫よりも地位も収入も高い、というパターンは、知り合いの周辺にもごろごろいる。
それだけ13億人がガチでぶつかり合うこの世界は競争が激しく、婚姻も含めたあらゆる要素を武器にしなければ、人よりもよい暮らしが望めないということもあるのだろうか。


そんな仁義なき競争の中で、
地位も財産もない灰太郎が、美人なおくさんを娶れた武器は、どうやらひたすら「舌先三寸」と「ご奉仕の心」らしい。
灰太郎の口先の甘いことといったらもう涙ぐましいくらいで

「おくさま、灰太郎目、参上いたしました。ご機嫌はいかが?」
「おくさま、そんなに怒らないでください」

と、妻を奴隷のようにうやうやしく立てる。



灰太郎の姿は、少し大げさではあるが、実際に男女比のバランスが恐ろしく崩れている中国では、
男性が涙ぐましい努力を重ねていることは事実であり、哀しいまでに世相を反映している。


そんな常に「できない」夫を罵り続け、フライパンを振り上げて追いかけまわし続ける灰太郎の「老婆」なのだが、
なんだかんだ言って、二人の間には、子供も生まれる。
劇場版では、「中年男の危機」を感じた灰太郎(ナレーションママ)が、
いつものように妻に罵られて、本気で肩を落として家から出ていこうとする。

夫が本気で家を去ろうとしていることに気付いた「老婆」は、なんと
「行かないで」と泣いて灰太郎の足元にすがりつくのである。


そういう構図も「いるいる、こういう夫婦」と
視聴者の共感を誘う。

し、しかし共感するのは、あくまでも「大人」でっせー。
子供は共感しようがなく、それを黙って吸収するだけでしょうなああ。


そういうキャラも制作者には、おそらく若い男性が多く、
普段の自分たちの悲哀を灰太郎キャラに投影させているのかしら、と思わずにいられない。


そんないじましい灰太郎は、どうやら子供たちの間でも共感を呼んでいるらしく、
最近は悪役なのに、妙に人気があるらしい。


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雑談・アニメ界の『紅楼夢』?

2014年02月12日 19時16分13秒 | 北京雑感
ところでそんなこれでもか、という政府の手厚いアニメ産業支援制作から生まれた『喜羊2と灰太郎』だが最近、放映が禁止になったという。
そのニュースを聞いて、実は私は「ああ。やっぱりね」と納得したものである。
政府の援助を大量にもらっておきながら、こんな作品、ええんやろか、と思っていたところだったので。


というのは、この作品、けっこう笑えないくらいシュールな大人のメッセージがあちこちに秘められていて、
私はひそかに「アニメ界の『紅楼夢』」と呼んでいる(笑)。


『紅楼夢』といえば、美女たちと貴公子の戯れというハーレムのようなチャラいテーマですよ、と見せかけつつ、実はその中に刃物のように鋭い
あまたの体制批判を盛り込んだ、言論とうせいに徹底的に対抗するがための「隠れ蓑」作品である。
当時の文人は「モンゴル高原にホーミーという歌い方があり、歌い手が同時に二つの旋律を奏でるらしいが、『紅楼夢』がまさにそれである」という風に評している。


このアニメ作品、基本ストーリーは、狼が羊を食べたいと狙い、羊たちが仲間と団結していつもその魔の手から逃れる、という
『トムのジェリー』のようなドタバタ漫画である。


ところで私情で恐縮だが、2年ほど前から私は、姪たちを夏休みに中国に呼び寄せ、中国に親しんでもらおうという試みを始めており、
アニメで中国語の勉強になるかしら、ということで、この作品を見せていた。

大人である私も傍らで鑑賞することになり、横目で見ているうちに「むむむ、この作品、シュールすぎて笑えない」と、次第に「宝さがし」にはまるようになっていった。
子供向けのドタバタ喜劇ですよ、と見せかけつつ、制作者の「遊び」がふんだんに盛り込まれている。


たとえば、劇場版作品のテーマは、「取り壊し」。
狼の灰太郎がおくさんと子供と寝ていたら、いきなり屋根がクレーンで釣り上げられてなくなり、ブルドーザーで周りがさら地にされてしまった、というシーンから始まる。
トラのやくざな集団の「地上げ屋」に理不尽に出ていけ、といわれ、普段は敵対している羊の喜洋洋らもこの時ばかりは協力して、ともにやくざな「地上げ屋」という悪と戦い、勝利する、というストーリー。

最後には、トラの「地上げ屋」の手下のトラたちに水を浴びせたら、ペンキが剥げ落ちてネコに戻ってしまい、
えらそうに凄んで見せていたのは、ただのネコという「張子の虎」でした、という強烈な皮肉つきである。


ニュースではほとんど報道されないが、今全土では立ち退き問題のために、各地で壮絶な摩擦が火花を散らしている。
日本の地上げ問題とちがい、こちらは「お上」が率先してこれにかかわっているから、「民間の一部の悪徳商人のやること」と片づけられる問題ではないのだ。
こちらの高等教育を受けた若者らにとって、日ごろの酒の肴はそういったたいせいの横暴への愚痴であり、
子供向けの娯楽作品の中にその世界観が、ふんだんに盛り込まれている。

子供たちは「わああい、わああい、トラがネコになったああああ」と倒された地上げ屋を見て、無邪気に手をたたくのだから、これはまずいでしょうーーー。


せいふのお金をさんざんつぎ込んでようやく育てた鳴り物入りの国産アニメで、お上のお金をさんざん食って、こんなもの作ったら、まずいっしょー。
当局としては、まさに「飼い犬に手をかまれた」状態になり、「おめええ、ふざけるな」だろう。

名目上の理由は、「狼が羊を食べるというテーマ自体が、子供には残酷でふさわしくない」といった、今更なにをいう、という取ってつけたような口上だが。。。

おそらくは、子供向けの作品だということで、これまで検閲漏れしていたのではないだろうか。
そういう目でチェックしないから、けっこう長い間野放しにされ、制作者側はけっこう長い間、遊んで楽しんでいた。。。。。
しかしようやく「やばいでしょ」という評判がたつようになり、検閲の目にもひっかかった。。。ということではないだろうか。

さんざんテコ入れしてきた作品なので、今さら放り出すにはあまりにも惜しい。
禁止される前は、テレビをつければほぼどこかしらの局で放映されており、
「いつでもどこでも」見られるくらい、洪水シャワーのようにさんさんさんさん、せっせせっせと中国の子供たちに降り注ぎ続けていたのだ。
今後も放映は再開されるかもしれないが、内容は、おとなしい無難なものに変わるのだろう。

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雑談・漫画アニメで優れた作品が生まれるということ

2014年02月08日 18時12分00秒 | 北京雑感
雲南の旅を少し休憩し、雑談風に少しつぶやきを。

先日投稿した『麗江・ログ湖9、広州の良識ある市民に感謝』に関する問答を振り返りつつ、思ったことがあった。
それは広州の子供たちが、学校で仕込まれているはんにち教育にも関わらず、良識ある行動をとってくれたことは、
日本のアニメや漫画の貢献が大きいのではないか、ということである。
昨今の海外への影響力を考えると、その点は、想像に難くない。

つまりは荒唐無稽こうにちドラマと日本産アニメ漫画の「ソフト・パワー」対決で、
日本に軍配が上がったということの象徴的な出来事なのではないか、と。

それは別に日本人の方が中国人よりも優れているとか、そういうことではなくて、歪んだせいじ体制の元では、
歪んだ動機の元で、歪んだ作品しか作られず、それが人の心を打たない、ということである。
子供の脳は正直だから、イデオロギーで物を考えず、素直によいものに心を委ねる。


ところでそんな日本のアニメ漫画のソフトパワーの威力を実感し、自らもあやかりたいと思ったのか、
こちらでは過去10年あたりで、せいふが成長戦略として大々的に国産アニメ漫画の制作を支援してきた。
莫大な資金を投入するわ、税制優遇政策を打ち出すわ。。。
その成果が、この数年ようやく国産ブランドとして、一定の影響力をもつようになってきた『喜羊2と灰太郎』などからも認められよう。


日本のアニメ漫画といえば、韓国や台湾は、80-90年代にはかつて、日本のアニメ作画の制作基地としても、日本のアニメにかかわってきた。
当初は安い労働力を背景に、下請けをしていたが、その人材の中から国産作品を描く人たちも出てきたということだが、
影響力のある作品が育ったという話があまり聞こえてこないのは、なぜだろうか。


そもそもアニメや漫画というのは、膨大な作業量が一瞬のうちに流れて行ってしまう、
まことに割に合わない作業の連続なわけである。
仕事量のわりに、見返りとなる経済効果が薄く、関係者全員にあふれるほどの経済的な恩恵が確実に約束されるというものではない。
つまりは、飯のタネになるには、あまりにも酔狂な産業なのだ。


私が小さいころ、周囲にアニメや漫画にかかわりたいという同級生はたくさんいたが、
とにかく皆が言い合っていたのは、「大変な世界らしい」ということだった。
有名になった作者ならともかく、最初は下積みで弟子として、死なない程度の薄給で、ほとんどただ働きで寝る暇の与えられず、何年もこき使われるらしい、と。

それでも好きで好きで、とにかく関わっていたい、という酔狂な人間が後を絶たず、
日本では人材には事欠かなかったからこそ、ここまで層の厚い産業に育ってきたわけである。
いきなり天才・宮崎駿監督が登場したのではなく、そこに至るまでの重厚な人材群と産業体制があり、
それにかかわる多くの人たちが、労働に見合わない経済的見返りでも喜んで働いてきた、という世にも珍しい世界だと思う。


その「好きだからこそ、飼い殺しでもいいから関わっていたい」を前提にしなければ、発展できないからこそ、
ほかの国がいくらマネしようと思ってもそうそう簡単にできないのではないだろうか。
もちろん今どきは、そんなことはないだろうが、それは昭和の時代の重厚な基礎があったからこそであり、そこまでたどりつく前に他国では産業として、成立するまでいかない。


東アジアの若者--、韓国にしても台湾にしても香港にしても中国にしても、
少しでも給料が高いと聞けば、少々のはったりをかましてでも、自分をバンバン売り込んでさっさと転職していってしまう。
そんな彼らが、薄給で「好きだからいいの」と、何年もアニメ漫画を描くなどということは、ほとんど想像もつかない。


それがかの地域、国々で国産アニメ漫画があまり育たない理由なのではないだろうか。
アメリカは、その労働力の問題を克服するために、CGに走り、なんとか採算を取る方向に走っているが、
日本アニメ漫画の手描きの味わいを維持することが、如何に容易ならざることか、ということである。

もちろんそこには、日本的な土壌である、社会主義的な保障体制、一億総中流の社会、という世界にも珍しい社会体制だからこそ成立するというところもあるのかもしれない。
こちらの人たちの世知辛さが日本の比ではないことを見ていても、つくづくそう感じることが多い。


だから中国せいふは、おんぶにだっこでお上がすべてをめんどう見る、という形で産業を興そうとしてきたわけである。
そうでもしなければ、民間の自然発生的な動きにより、市場原理だけでとても成立し得る産業ではないのだ。



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つぶやき、ウォールマートのパンはねらい目

2013年09月05日 12時16分01秒 | 北京雑感
中国にはパン文化がないため、こちらでは高級品である。

同じ麦食文化なら、マントウ、「餅」系のものは、もちろん安くておいしい。
特に「餅」系は、巨大なピザくらいの大きさに広げたもの、餡入りのものなど、すべてがモチモチの食感、焼きたてがどこにでも売っており、値段も労働者価格だ。
しかしやはり発酵ありとなしでは、求めるものがぜんぜん違うし、バターを練り込むクロワッサンなどの食感は、代用しがたいものがある。

街のあちこちにパン屋さんはあるが、値段はほかの加工品や定番メニューと比べると、かなり高めでコスパフォは圧倒的に悪い。
クロワッサン1個5-7元、菓子パン/おかずパンも軒並み6-9元はする。
一つでおなか一杯になるわけはないので、3-4個買うと、あっという間に30元近くになる。

これに比べ、麺は一杯7-15元程度だし、
私がヘビロテする「宮爆鶏丁どん」(鶏肉とピーナッツの四川風いためのご飯のせ)もボリュームたっぷりで13-16元程度。
毎回、1/3くらいは残して、お持ち帰りするくらいだ。
別にパンを買うお金がないわけでないが、常に最高のコスパフォを求めてしまう悲しい性のために、
パン屋さんに入るのを、うっっ、と思わず我慢してしまうのである。

パン屋さんで買い物をするのは、圧倒的に若い女性が多い。
どうせたくさん食べられないなら、目新しいものを食べたい、ということであり、
食欲のマンモス級の若い男子や労働者のおっさんなどは、そんなものでおなかを満たしていたら、いくらあっても足りないのだ。
わたくしも体格マンモス級なため、1-2個ではぜんぜん満足しまへん。

そんなところへ、近所のウォールマートがすばらしいパフォーマンスを見せてくれていることを発見!!
クロワッサンは、欧米企業らしく、すべておっさん規格やあああ。一気に5個入りセット!! 値段はなんと9.9元。
街のパン屋では下手すると、1個しか買えない。

フランスパンのような食感ながら、長さを1/5くらいにした(バニーニのパン?)固めのパンも5個入りで5.5元!
これで手作りのバジルソースや手作りの生ハムをたっぷりと乗せて、来客にも振舞えるというもの。

菓子パンも真ん中にたっぷりと生クリームを挟んだ楕円形のものが、なんと2.5元。
それは外では、7元は絶対するレベルだあああ。

さすがは欧米系。
商品企画の欧米社員は、きっと私と同じことを考えたことでしょう。
日常的に食べるクロワッサンのようなパンが一個7元とはどういうことだあああ???と。
企業とは、文化を伝えるもの。
気軽にたっぷりとおいしいパンを食べてほしい、というのは、信念だったのでしょうなあ。
味が一流なのは、もちろんである。

というわけで、ウォールマートさまさまだああ。
パンのために通いつめてしまいそう。