谷沢健一のニューアマチュアリズム

新ドメインに移行しました。

クラブチームと独立リーグ(その1)

2007-10-18 | ニューアマチュアリズム
 9月の日本選手権千葉県予選を終えたある日、YBCのトップチームの2人から「監督の所に伺いたいのですが、ご都合は如何ですか」と電話があった。彼等の話したいことは推測できた。「おそらく北信越のBCリーグのテストを受けたいのだろう。新たに2球団増え、採用枠が広がるから」と予想はしていた。同時に「それぞれまともな企業に職を得ているのに、退職して北信越リーグに夢を描くのは、20歳台後半という年齢からいって、最後のチャンスと考えているのだろう」と思い、2人の考えをじっくり聞いてみようとも思って、夕食に招いた。
 1人はこう言った。「11月4日にBCリーグのトライアウトが実施されます。受かれば会社を退職します。これまで幾度となくプロ球団(NPB)のテストに挑戦してきました。今でも目標はNPBにあります。とにかく、ボクは毎日でも野球がやりたいのです。給料は10万でも15万でもいいんです。お金ではありません。前のクラブチームからYBCへ移籍してきて、本当に野球の好きな自分が分かってきたんです。YBCに入団したおかげで、南関東大会にも出られ、独立リーグやプロの2軍との試合にも出られました。その対戦で自分の力に自信を持てました。監督に教わった技術も実践でき、かなり身にも付きました。」
 もう1人はこう言った。「どん底からスタートしたYBCが、今どんどん強くなって良い結果を生んでいる途上だというのに、チームを抜けるのは残念です。監督にはよく試合に使ってもらいました。それだけでなく、就職口までも紹介していただきながら、本格的に野球をやりたいために退職してしまいました。BCのテストに受かる保障もありませんが、BCリーグの選手たちからも随時情報をもらっています。ピッチングの組み立てや守りの大切さをYBCで学びました。自分の潜在的な可能性を試してみたいのです。」