『胸騒ぎの恋人』(グザヴィエ・ドラン監督、2010年)を観た。
ゲイのフランシスとストレートのマリーは姉と弟のような親友同士。
ある日、2人は友人らとのパーティで1人の明るく社交的な美青年ニコラと出会う。
フランシスもマリーも口では好みでないと言いながらも、ニコラに一目惚れする。
そんな2人とニコラは友人として親しくなり、3人で遊ぶことも増える。
フランシスもマリーもそれぞれセックスの相手には不自由していなかったが、
無邪気なニコラと親しくなるに従って、ニコラへの想いを募らせて行く。
マリーがニコラに対して積極的なのに対し、フランシスはマリーを気遣ってニコラに対しては遠慮がちであったが、
3人で小旅行に行った先で、ニコラと楽しげに戯れるフランシスに嫉妬したマリーは、フランシスと取っ組み合いの喧嘩を始めてしまう。
その様子を目撃したニコラは、この出来事以降、2人と距離を置くようになる。
そんなニコラへの想いを抑え切れなくなったフランシスとマリーはそれぞれニコラに告白するが、ニコラはきっぱりと拒絶する・・・
(Wikipediaより)
ニコラに想いを寄せるフランシスとマリー、その三角関係の進み具合は、内容的にさして深みがある感じがしない。
でも、飽きなく見せる手腕は評価できるんじゃないかと思う。
映像が時にアートぽかったり、進行テンポも手際よかったりするためだろうか。
映像自体は目新しそうで、いつかどこかで観たような記憶が蘇る。
1960年代のジャン=リュック・ゴダール辺りだろうか。それも昔のことで定かではないが。
そうだ三角関係と言えば、『突然炎のごとく』(フランソワ・トリュフォー監督、1962年)があった。
青年ジュールとジムがジャンヌ・モロー扮するカトリーヌに同時に恋する話だった。
その作品を観たのは10代の時だったので、記憶もあやふやになっている。
ジャンヌ・モローが歌う「つむじ風」ももう一度聴いてみたいので、是非、再度観てみたい気がする。
そんなことを思わせるグザヴィエ・ドランの第2作目作品だった。