楽々雑記

「楽しむ」と書いて「らく」と読むように日々の雑事を記録します。

二つのトートバッグ

2009-10-19 00:30:14 | Weblog
唐突だが、バッグというとトートバッグに気がいってしまう。勿論、ショルダーバッグやリュックサックも好きだけれど、極端になで肩の自分のような者には肩にかけない形の方が安心だ。通勤用は別として、外出には、やはりトートバッグの出番が多い。その中でも気に入ったものばかり使うから自然とくたびれるのも早くなる。味、という都合の良い言葉で言い訳をしながら使い続けてしまう。もう少し丁寧に使えば良いのだけれど、そう気付くのはくたびれた後になってからだ。今使っているトートバッグは、LLビーンと同じ工場で作られたキーストーン社の物だ。これは、きれいに使っているからか、まだ汚れも少なくて生地もしっかりしていて頼もしい。
ちょっと前の雑誌を改めて眺めているとトートバッグの記事が目に入った。色々な人の様々なバッグが載っている中に使い込まれたLLビーンのバッグの写真があった。30年間使っているというバッグは、くたびれるどころか魅力的で、新しいバッグのきれいさなど「未熟者め」と言わんばかりだ。そのバッグを見てから古いトートバッグのことが気になっていた。同型の使い古しのバッグが実家の車のトランクにあったことを思い出して、機織用の古布が詰め込まれていたトートバッグを実家に戻った時に無理やり持ち帰ってきた。小さいトートバッグで実家へ向かったから、帰りは小さいバッグに夕食用にもらった惣菜の包みを入れてから、大きなバッグの中に小さなバッグを入れて帰った。家に帰ってから惣菜の煮汁が漏れ出していたことに気付く。折角のきれいなバッグが魚臭くなってはいけないから、帰宅後すぐに洗ってベランダに干していると、小さなバッグを初めて洗ったことに気付く。小さなバッグが大きいバッグの出現に危機感を抱いたのか、それとも、そろそろ洗ってくれというサインだったのかは分からない。まだまだ時間はかかるけれども、使わなければ味は出ないし、使うなら味が出ているほうが望ましい。全く勝手な悩みばかりだ、と気付いて反省しながら、並んだ二つのバッグを改めて眺めた。