借り名跡

先日の日本相撲協会の理事選で立浪一門を造反し、貴乃花親方に投票した安治川親方。一夜にしての退職撤回の経緯はさておき、報道の中でちょいちょい出て来る安治川親方の「借り名跡」について非常に解り易い解説が新聞に掲載されていた。

・・・安治川親方の名跡「安治川」は伊勢ケ浜（元横綱・旭富士）の弟子の幕内・安美錦が保有。事実上の管理は伊勢ケ浜親方で、安治川親方は同親方の厚意と保護を受け引退後も協会に残る事が出来ている。いわば賃貸マンションの住民が家賃を支払う事で住まいを確保出来る事と同じように、借り名跡は保有者との契約。マンションの住民が家主の意向を無視してリフォームすれば契約違反。今回の安治川親方の造反も同様で借り名跡の親方が「家主」の方針に背くことは社会通念上考えられない事。今回も立浪一門がクビを迫る以前に契約社会ならばどこにでもある常識・・・との事。

ふ～んそんな背景があったんだ。そうなると今回の一件も少し見方が変わって来るってものだ。ただ残念ながらこのような背景を取り上げるメディアは非常に少ない。世論からすると「消費者（借主）保護」の観点から安治川親方に軍配が上がるのだろうけど、記事にも出ているように「社会通念上」からするとやはり義理人情を欠いてはいけないようにも思える。仁義と改革・・・難しい問題である。

まあどちらにせよ昨日の突然の横綱朝青龍の引退の余波で、一週間後には私を含め世間はこの話題について全く無関心になっているだろうと思う。

有限会社やな瀬不動産