祖母宅の玄関からの景色。
上沼田の一番上に位置し、標高は約470メートルくらいのところにある。
眼下の3枚の田は、今では2枚が荒れ(定期的に草刈りはされている)、1枚が畑として耕作されている。
正面の森、右側の森は、以前はもっと低く、向かいの山や集落がここから見えていたというけど、年々成長を続けた結果、眺めを奪いつつある。
防風の役割があったりで、一概に悪の存在ではないようだ。
左側には、「百尻」の屋号が付いていた家屋(空き家)がある。
沼田100軒目の家だったことから、その名が付いたらしい。1軒5人としても、500人を超える人が沼田に住んでいたことになる。
それが今では、上・下沼田あわせて40人前後。ちょっと寂しい感じ。
この眺めに、色々な物語が詰まっている気がする。
上沼田神楽の書にある演目は12演目。
今、何とか継承されている演目は8演目。残り4演目が、未復活の状態。
須佐之男命が馬の皮を剥ぎ、機織り娘の屋敷に放り投げる場面を表す、天の斑駒。
神々が天上界である高天原から地上会である豊葦原に降り立つ場面を表す、天孫降臨。
五行の理を表す、五郎王子。
そして、荒ぶる須佐之男命を恐れた天照大御神が岩戸に閉じこもり、世界が闇に包まれた状態を、神々の思案により光を取り戻す場面を表す、天の岩戸。
数年前から、「まずは天の岩戸!」をスローガンに取り組んではいたけど、中々実現に至らなかった。
で、「今年の山代共演は岩戸!」をスローガンに、本当の復活を目指す。
上沼田の岩戸は珍しい。神々が8柱も登場するのだ。
通常は、少なくて3柱、多くても5柱くらいではないだろうか。
昔は「衣装見せ」とも言われていたらしく、多くの舞子が、鮮やかな衣装を披露していたのだろう。そのためか何なのか、舞自体は至ってシンプルで、正直おもしろさには欠ける感じ。
でもとりあえず復活だ!
こうご期待!