目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

2代目のくまのプーさんとごみ処理場

2010年02月09日 | えこな記事
「2代目」ネタをもうひとつ…。

このクマのプーさんのぬいぐるみは私が学生の頃、プーさんが好きな
連れ合いにプレゼントしたもので、嬉しいことに10年以上ずっと持っていてくれました。

お互い長いことお金がなかったので(今もですが)高額なプレゼントを交換した記憶がありません。
靴とか洋服とか、指輪とか?おもしろいほどそういうのをやり取りしませんでした。
このぬいぐるみも、ゲームセンターでアルバイトをしていた時の
UFOキャッチャーの景品でした(笑)


連れ合いが、このプーさんを1歳頃に息子にプレゼントして以来、毎朝「ぷっぷ~」と呼び、
「おはよう」の抱擁をして、気に入ってくれています。
一応、2代目ということになるのかな?

このプーさんを見ると、いつも思い出すことがあります。

それは、かつて住んでいた東京・三鷹市のゴミ処理場で見た風景です。
当時、三鷹市で「市民ごみ処理意見委員」みたいな役をしていて

意見を発言する以外にも、勉強会としてごみ処理場への見学をしたりもしていました。
ごみ処理施設内の集会場で、作業員の方のお話を聞いたのですが、

その部屋の中で、スチール棚に
何十、何百というクマのプーさんが所狭しとおいてありました。

小さな一集会室に置くプーさんとしては、異例な多さです。

聞くと「みんな捨てられたぬいぐるみですよ」と作業員さん。
作業員さんの好意(というのか?)で集会室に「救助」されて飾られていました。

大きなプーさんもあれば、小さなプーさんもいる。
立派なプーさんもいれば、かわいいプーさんもいる。
全部黄色いプーさんです。
そしてどれも哀れなプーさんでした。

買われた時は、喜ばれただろうはずのぬいぐるみが、飽きられて有料のごみ袋の中に
入れられて「ごみ」としてだされる。
その「ごみ」の量のなんと多いことでしょう。

人気キャラクターだから余計に簡単に捨てられるのでしょうが、
これ以外のぬいぐるみに至っては、何十倍もの数が焼却処分されていくのでしょう。

鮮やかなプーさんの黄色が目に焼きついて離れられません。
10年以上たった今も、あの捨てられたプーさん達を思い出すのですから。

だから、このプーさんは捨てずにいたいと思っています。
あまりにも哀れだったので。

捨てられることを前提に作られる商品の多さへの、
不可解な気持ちは、どうしても捨てられません。

ごみを少なくしたい、そう思って生活しているのに、
捨てなくては生活が成り立たない現状があります。

そして、燃えられたゴミはダイオキシンを大気にまき、
次にゴミを捨てる場所がないと、奥多摩の森をつぶして新しい処理場を作っています。

考えれば考えるほど、この構造は不思議で仕方ない構造です。

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4 コメント

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Unknown (白玉)
2010-02-10 07:28:46
たくさん作って売れば、お金もまわるし
それを仕事として生活している人もいるでしょう。
ある程度は経済活動のためにも仕方ないのだと思います。
みんなが消費を控え始めたら、
どんどん不景気になってしまう。
ゴミ処理も、それを生業として生活している人もいるでしょうね。
うーん。。
このジレンマはどうしたらいいのでしょう。

さて、うちにあるぬいぐるみのほとんどは
中古品です。
「ガレージセール」といって、アメリカでよくやっている個人のお宅で不用品を売ったりする
セールで買ったものがほとんどです。

アメリカは、消耗品に関しては
使い捨てが多いけれど、
使えるものに関しては日本よりも
リサイクルしようとする精神がある気がします。

ガレージセールで売らずとも、
寄付する場所もたくさんありますし。
リサイクルショップもあるにはあるけれど、
みんな気軽にガレージで売るから、
そんなにはやってない感じ。

日本もこの「ガレージセール」、
定着してくれないかなぁ・・と思っているのですが・。
(以前、メールで話したアメリカのリサイクルの習慣とはこれなのですよ^^)
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年代物っていいね (まろ)
2010-02-12 10:09:34
以前、120年前につくられた、そして今なお現役の羽織というのに袖を通させてもらったことがあります。
それは、今のその持ち主の方(もう60近くなる方ですが)が子どもの時、おうちにいたお手伝いさんのおばあさんが、若かりし頃奉公に出されて最初に自分で織って作った羽織なのだそうです。で、そのおばあさんが亡くなるとき、当時こどもだった現在の持ち主の方にくださったものだそうで、使い込まれて繕われていたり、初めて織っただけに、目が飛んでいたり、でもとってもあったかくて素敵な羽織でした。
120年、いろんなこと、つらいことやうれしいことやいろんな思いを包んできた羽織なんだなぁ、色んな祈りを包んできた羽織なんだなぁ、と思ったら、来ているだけで、心が熱くなるというか、不思議な元気をもらいました。
人はひとりじゃ生きてけないというけれど、時に一人ぼっちをたえなきゃならないときがあります。いつの時代だってそうだと思うし、独りの時を乗り越えることが必要でもあったりするのかもしれません。そういうとき、大切にされてきた物や、だれかに送られた言葉や、そういうものを通して、ひとりじゃないんだ、って力をもらうことがあると思います。そして逆に、消費されるばっかりの物に囲まれて生きるってことは、本当に孤独の中に置かれるってことなのかもなぁ、とその時思いました。
物を大切にするって、「もったいない」っていう以上の大事なことがいっぱいありますよね。
長くなっちゃった・・・。
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Unknown (白玉さんへ)
2010-02-12 12:49:50
ガレージセール、フリーマーケット、私も大好きです。東京ではおそらくアメリカ並みに浸透しているのではないか、と思います。(特に都心で)
家の前に段ボール箱に入った本を置いて「どうぞ持っていってください」って気軽にやっていましたし。
かつての井の頭公園は毎週のようにフリーマーケットが開催されていましたし、広報をみると毎週どこかでフリマが開催されていたように思います。私もしょっ中参加していました。やるほうでも。
隣に住む人は皆他人という土地柄が、こうした文化を浸透させるきっかけになったのだと思います。
と、同時に物のあふれすぎている土地でもありますからね~。
地方では難しい部分もあるかもしれませんね。
あ、でも佐渡でもオフハウス、盛況ですよ。
贈りもの文化が盛んですからね。

使い捨て文化がようやく見直され、そうでない方向でのビジネスチャンスも生まれ始めている今、経済の面からみても使い捨て文化は見直されてほしいと思っています。
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Unknown (まろへ)
2010-02-12 12:54:02
「もったいない」っていう意味合いで物を大切にする、という視点は私の場合、食べ物に多くて、洋服とかではあまり芽生えない精神でした。それはやっぱりまろのような理由が大きいかもしれないです。
「消費されるばっかりの物に囲まれて生きるってことは、本当に孤独の中に置かれるってこと」名言ですね。そうだね、そう思うよ。
私も古いもの(伝統芸能もそうかな~)が好きですが、そういうところ大きいかも。
縦のつながり、というんですか。中々日本では感じにくいものですが、感じられるような暮らしと生き方ができるといいね。
羽織の話、これはロマンのある「物語」だね。
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