目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

3月23日はベルギーの日

2012年04月01日 | 核のこといろいろ
長くブログを書かずにいてごめんなさい。
3ヶ月の乳幼児と、3歳の反抗期の未収園児を持つことの大変さを日々痛感している毎日です。
その間におきている「ああ、なんて素晴らしいことだろう」ということから
「もうダメじゃ~。死んでしまう~」ということまで、
まるで何かに試されているかのように、連日連続でおきています。

その全てが、確実にブログネタではあるので、いつかアップしたいなあ、と思っています。


<こっから本題です>

さて、去る3月23日は「ベルギーの日」でした。
これは私がかってに制定した我が家だけの祝日です。


ベルギーの国民的菓子ワッフルを焼いてお祝いです。

何故、ベルギーの日か。

去年のこの日、佐渡で暮らしていた
ベルギー人の友人が、
原発事故が原因で日本人の友人(奥さん)とお子さんの家族3人で佐渡を去っていった日。
それが理由です。


その時の様子を、今なら(多少は)冷静になって振り返り、
改めて原発事故が奪った多くのものを思い返し、
そしてこんな惨事が二度と起こらないような「何か」をしたい。

あえて言うなら、そんな日。



生地は私が作り、焼きは我が家に1週間滞在してくださった
自称「農的ハウスキーパー」さんに焼いていただきました。(コチラの話はまたいつか)



1枚はストーブで焼いてみました。
火力が足りないので、2枚目以降はガスで焼きました。




彼らが去る前日に
「私、この日を『ベルギーの日』にしてお祝いするから」
「ワッフル焼いて、あなた達を思い出すから」
そんなことを言って別れをおしみました。

彼らが佐渡にいて、してくれていたことの数々は、
佐渡に暮らす私としては、全てが「先進的」なことでした。

佐渡という田舎を「アートの島」にしたいと公言し、続けてきた数々の活動は、
はっきりいって、全てが佐渡では「はじめて」のことばかりでした。


夏は世界的に活動している一流のダンサーや演奏家を招いてコンサートを開いたり、
冬は自宅を開放してぷち映画館にしたり、
多くの先進的なアーティストの個展をひらいたり・・・。

佐渡にどっぷりつかってしまっていたら、二の足を踏んでしまうことばかりを
おそれもなく、どんどんやっていました。
その軽快な行動力は、見ていて心地よかった。

もちろん悩みも沢山あったけれども、それで臆病になることはなかった。
きっと悩みをいくつ背中にのせても、体が重くなることがなかったんだろうな。
それだけ彼らは身軽だった。
アトリエ兼住居の、風呂なしトイレなしの住居を、
自分達でリフォームして、暮らしていました。


砂利だらけの駐車場にハーブの種をまき、
4歳の娘ちゃんには、自作の、板を打ちつけ、ペンキを塗った「ガスコンロ」の
おもちゃを与え、一緒に遊んでいた。

世間に発表するものだけでなく、
彼らの暮らしも生き方も、
何気なく作り出すもの全てがアートだった。


「アート」などと横文字でいわなくても、
暮らしの中にもっと楽しみを取り入れることで、田舎(佐渡)はもっと楽しくなる。
もっと自由になれる。
そんな投げかけをもらい続けてきました。


絵筆で一本の色をなぞり、他の誰かの奏でる音色を聞き、
アーティストがセレクトした映画をみて、
そしてお茶を飲みながら談笑する。
その傍らで子ども達が遊んで騒ぐ。
そんな空間を提供してくれていました。


そして、ベルギー人の彼のライフワークとしていたことが、
1枚150円で手作りのワッフルを販売すること。

佐渡バターと佐渡牛乳を使って、ベルギーのおばあちゃんのレシピ
で焼き上げた佐渡とベルギーのコラボワッフルでした。


当時の販売風景。たまたま撮った写真があったのでアップ。


ベルギーチョコも輸入して販売していました。
この木箱は、いただいて我が家にあります。



新作も作っていました。


今回の私のワッフルは、彼のレシピではありませんが、
ベルギーを思い出すには十分。
彼に習って、ちゃんと佐渡バターをつかいました。
つくづく贅沢なワッフルを、安価で提供していたんだなあ、と思います。


彼らが住んでいるベルギーは、(たしか)2020年までに原子力エネルギーを放棄し、
全電力を自然エネルギーにすることを選択した国です。

国民は自分で使う電力会社も選ぶことができる、ということです。
きっかけはチェルノブイリ事故だったそうで、
この国は確実に、未来にむけて歩みだそうとしているのだと思います。


できることならば、私たち日本人も前に一歩あゆみだしたい。
かの国が、チェルノブイリをきっかけに原子力から自然のエネルギーにシフトしたならば、
私たちは、フクシマをきっかけにそれができるようにしなくちゃいけない。

ただ失っただけの歴史にしてはいけない。

そんなことを思いつつ、ワッフルをおいしくいただきました。


1個が大きくて、半分しか食べられなかった息子。
「さっちゃん」みたい。







昨日、国際NGOグリーンピースの職員さんと核問題について電話でお話しました。
次回はそのことについて。
長くブログがアップされなかったことを心配してくれたHさんに今日のブログをささげま~す

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (神戸)
2012-04-02 19:49:05
神戸です。こんにちは。

先日は突然連絡してすみません。H氏から噂を聞きまして。。。

活躍をウェブで拝見しました。
義母の故郷が佐渡なので、これから時々佐渡にお邪魔すると思います。

宜しくお願い致します!
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Unknown (Maro)
2012-04-03 07:32:17
あの映画上映会の話、素敵だなー、と思って読んでたんです。
そのご家族が帰ってしまわれていたなんて、私まで悲しくなってしまいました。
でも、ご家族が残してくれたもの、宝物や課題を思って「お祝い」というのは素敵ですね。
ベルギーと佐渡でそれぞれに充実した日々が続きますように。
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Unknown (ひなとも)
2012-04-03 09:18:55
最近、市でもお見かけしないと思っていたら
そうだったんですね・・・
寂しいですね~(T_T)
以前、カメラの講習を 機会があったら
お願いしますとお話したこともあり
とても残念です。
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Unknown (神戸さんへ)
2012-04-03 14:49:17
ブログコメントありがとうございます。
我が集落にも一度だけ朱鷺が飛来しましたが、
それ以後はぱったりです。
いつか佐渡でお会いできるのを楽しみにしています。どうぞ宜しくお願いいたします。
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Unknown (maroへ)
2012-04-03 14:50:57
一緒にお祝いごっこに参加してくれた友人も
「お祝い」というのはいいね、と話してくれました。お祝い雰囲気のほうが気楽に色々話せますしね。
来年はワッフルを売ろうかな(笑)
彼らもベルギーでも充実した日々をおくられているようです。
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Unknown (ひなともさんへ)
2012-04-03 14:52:03
コメントありがとうございます。
そうなんです。多くの方が残念がっていました。カメラ講習会っていうのも素敵ですね。
彼らは本当にいろんな特技、技能をお持ちでしたね。
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Unknown (hiroe)
2012-04-03 22:12:46
 無事日常生活を送られているようで安心しました!
 私にささげてもらったのかしら!?と思ったけれど、Hさんって他にもいらっしゃるんですね。うぬぼれちゃいました。ハハ。
 
 毎年その日にワッフルを食べる意味が、そのうちこどもさんたちにも伝わることでしょうね。それはきっと大切なことだと思います。
 私もワッフル食べたら、ふとせつない気持ちと一緒に会ったこともないその人たちのことを思い出しそうです。
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Unknown (hiroeさんへ)
2012-04-09 11:25:57
コメントありがとうございます。
捧げているのは、Hさんあなたですよ~。
お手紙の一文で、すぐ書かなくちゃとなったのです。
お手紙で書き忘れていたことがあったので、またお手紙したいとおもっています。
ワッフル、Hさんにもめしあがってほしいなあ。
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