2012年8月26日(日) 早月尾根往復で剣岳に登ってきました。初めての剣岳です。地図を眺めると、日帰り可能なのは、早月尾根しかなさそうです。
早月尾根は、以前は、積雪期の熟練者向けの登山ルートでした。昭和33年にコースが整備され、昭和35年に避難小屋、さらに昭和46年に伝蔵小屋ができ、一般ルートとなったそうです(昭文社エアリアマップ解説文より)
ヤマケイ8月号に日本の急登の特集が組まれていて、編集部のランキング1位に早月尾根が挙がっていました。
行程:馬場島キャンプ場6:45~登山道入口6:51~伝蔵小屋9:13~剣岳山頂11:07~11:30(再出発)~伝蔵小屋13:03~登山道入口15:04~馬場島キャンプ場15:10
馬場島キャンプ場の管理棟前の駐車場(無料)。40台くらい停められます。朝6時15分到着で1台分だけ空いてました。これより上流エリアに路上駐車の車が20台くらいありました。ちょっと下流の数百メートル離れた駐車場は空いてました。
キャンプ場入口。あまりキャンパーはいませんでした。トイレ、水場あり自由に利用できます。
キャンプ場上部の路上駐車。まだ停められそうでした。芝地に沿って左に曲がります。
帰らぬ人となった若者たちの慰霊碑。
登山路の入り口。右の階段を登っていきます。
この標識は標高が200メートル上がるごとに登場します。
現在地の馬場島は標高760M。山頂までは8.3kmです。非常にわかりやすくて親切な標識です。
竹で作った階段。地元の方々が外注せずに、自分たちで整備しているのでしょうか。この尾根に対する愛情が伝わってきます。また、この画像でもわかるように道は緩やかにカーブしていて先が見えないので、「この先に平地が・・・」と期待できて、結構がんばれます。実際、常に同じ傾斜でなく、フラットなエリアも散りばめられています。
松尾平。標高1000M。一旦平らになります。ベンチもあり休憩に最適です。
この早月尾根、多くの杉の大木が登場します。太さだけを見れば屋久スギに負けないくらいです。
急登とはいっても里山風のこのような走れるエリアもあります。
伝蔵小屋(早月小屋)が見えてきました(標高2200M)。小屋の手前に小ピークがあり、小屋に向かって少し下ります。
剱伝蔵小屋と早月小屋の2つの看板出ています。買いませんでしたが、ジュース類も売っています。馬場島から小屋まで5.4km、ここから剱山頂まで2.9kmと表示されていました。
小屋前でキャンプもできます。
これから進む稜線と剣岳が見えてきました。
残雪。8月26日です。少し前はもっと大きな雪渓だったのでしょうね。
岩場も登場。他のかたのブログにも良く出てくる岩場です。
天気が良いと急登でも明るい気持ちで臨めます。
通ってきた鎖場を振り返ったところ。下の谷が深いので結構怖かったです。
最後の壁。ペンキでマーキングがあるので迷うことはありません。
片側通行の部分では、集団の通過を待ちます。集団のあとにまた別の集団がきてなかなか登れない!トレランしていると気が急(せ)くのですが、あわてない、あわてないと自分に言い聞かせます。
山頂直下の標識が見え来ました。この標識の文字は判読不能です。しかし「正しいトレイル上ですよ」という意味で重要な存在だと思います。
剱岳山頂到着(11:07)
ヘルメットをかぶった方々をみると気持ちが引き締まります。一般人の山ではないんだなあ・・・と感じていると・・・
山頂でゲーム?に集中している子供たちもおりました◎
周囲は険しい峰峰で、その中心に剱岳が存在しています。
11:30下山開始です。ぐんぐん高度を下げていきます。といっても歩きです。
やっぱり雪があると心が躍るものですね。記念撮影したくなる気持ちわかります。
深い溝状の急な下り。
剱伝蔵小屋に帰還。画像中央のトイレは外見は立派ですが、中はあまりきれいでありませんでした。
何気ない道に見えますが、道が崩れないように麻袋の土嚢で階段が作ってあります。
滑らずに安心して下りられます。整備してくださる地元のかたに本当に感謝です。
最後、走れるフラットなトレイルが続きます。急登とは無縁のエリアです。
馬場島のキャンプ場にもどってきました(15:07)。のんびりお弁当食べるだけにきても心地よさそうな場所です。
朝、車で馬場島に向かうとき、気になった立山寺の入口です。帰りの道中、寄り道していきました。いい雰囲気の杉並木が続きます。
上市町の市街地にあるアルプスの湯に入って行きました。観光客よりも、地元のかたが中心の温泉のようでした。
早月尾根は、急登であるものの、登る人のことを考えてしっかり整備されていました。竹の階段や土嚢に地元の方々の汗を流した手作業のぬくもりが感じられて、下山後とても温かい気持ちになりました。登山口の立派な慰霊碑も、もっぱら自己責任といわれる登山において若者を悼む気持ちがあふれており、感銘を受けました。
「愛のある急登、早月尾根」そう私は名付けたいです。
とはいっても、エスケイプルートのない一本尾根です。水場もありません。しっかりした装備で臨みましょう。
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