毎日が高地トレーニング

標高950メートルの高原での日々。各地のお薦めトレイル、ジョギングコースの紹介です。

奥多摩一周トレイルランニング(鳩ノ巣駅~川苔(川乗)山~酉谷山~長沢背稜~雲取山~石尾根~奥多摩駅)

2012-05-17 13:51:51 | 旅行記

 2012年5月13日、酉谷山を経て長沢背稜から雲取山に向かい、石尾根を下って奥多摩駅に至るコースの日帰りトレイルランニングをしてきました。

 この1周コースは距離は長いものの、巻き道が多く、小ピークは登らずに済ますことができ、快適なトレイルが続きます。ただし小川谷林道が通行止めになっておりエスケイプルートが限られます。またエスケイプルート自体もロングコースになります。したがって、天候の良い日を狙って入山すべきでしょう。また日帰りであれば、日の長い5月~7月くらいが安全だと思います。

行程:鳩ノ巣駅近く駐車場4:40~川苔山6:38~日向沢の峰7:24~蕎麦粒山8:03~一杯水避難小屋8:53~酉谷山10:25~雲取山14:25~七つ石山15:26~鷹の巣山避難小屋16:29~奥多摩駅19:00

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前日夜鳩の巣駅に車で到着。車中泊です。

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鳩ノ巣駅前の案内板。近くの無料駐車場の場所がわかります。

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朝の駐車場。他にも車中泊の人が何人かいました。

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駐車場から鳩ノ巣駅方面に向かいこの踏切を越えていきます。

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鳩ノ巣駅です。

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踏切からひたすら登りです。ここは左進みます。

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山道に入ると眼下に集落が見えます。

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大根ノ山のノ神付近。林道と出合います。大ダワ経由で川苔山に向かう予定だったで、本当は左に向かうのが正しいのでしたが、標識に「本仁田山(方面)」と書いてあったため、地図を良く見ず、右の林道を進んでしまいました。こちらだと、舟井戸への巻き道になります。地図(昭文社)上の所要時間は大ダワ経由のほうが短くなっています。

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実際に進んだのは黄色の矢印コースです。

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ここで再び山道に入ります。

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朝日がこぼれる快適なトレイルが続きます。ほとんどフラットです。

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登りの階段もしっかり整備されています。

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舟井戸に到着(6:19)。明るい雰囲気でベンチもあります。

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舟井戸の少し上には小川が流れていました。ここで飲水。
(注:2013年4月末にこのコースを再訪するとここの小川は枯れていました。いつも流れているわけではないようです)

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防火帯の明るい尾根を登っていきます。

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川苔山(川乗山)頂(6:38)。朝早いので誰もいません。

百尋の滝方面は通行止めだそうです。

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今日は空気が澄んでいて、富士山もきれいに望めます。

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曲ヶ谷北峰付近。

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横ヶ谷平方面に下っていきます。

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踊平。林道のトンネルが下にあります。

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左は仙元峠までの巻き道。今回は、日向沢の峰や蕎麦粒山を通過していきたいので、右の登り道を選択します。

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日向沢の峰(7:24)。東には樹木がありそんなに日当たり良好なわけではありません。

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東京都、埼玉県の境界の尾根に入ります。ここも防火帯の明るい道が続きます。

長い道のりに不安を抱きつつも、晴れやかな気分になります。

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蕎麦粒山山頂(1473m)。1400mを超えるとまだ新緑には早いようです。そのため、枝枝のあいだから眺望が楽しめます。1か月後だとまた雰囲気が全然違うのでしょうね。

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日向沢の峰方面からの巻き道と合流します。明るい尾根道。

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秩父方面の山道はどれも荒れているようです。

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一杯水(8:48)。先人の努力に感謝です。

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一杯水から5分もかからないで一杯水避難小屋が見えてきます。

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一杯水避難小屋内部。詰めれば15人くらいは泊まれそうでした。きれいに整備されています。

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一杯水避難小屋の前はボーっとしているとまっすぐ進んでしまう可能性があります。

鋭角的に矢印の方向に進むのが長沢背稜縦走コースとしては正しいです。まっすぐ行くとヨコスズ尾根で日原に向かってしまいます。

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明るく快適な縦走路が続きます。

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ちょっとワイルドなエリアもあります。整備してくださるかたに本当に感謝です。

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七跳尾根への分岐点(9:43)。

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絵になるトレイルです!ピークを巻いて行くので本当に快適です。

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酉谷避難小屋が左の山腹に見えてきました。

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酉谷避難小屋(レンズの蓋が開ききらずこのようなあやしい画像になってしまいました。)(10:25)

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酉谷避難小屋内部。5~6人くらいで一杯になりそうです。でもとてもきれい。

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小屋の前に水場があります。

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酉谷避難小屋からは巻き道ではなく、酉谷山頂を目指す尾根道を行きます。

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酉谷山頂手前。緑が生い茂ると展望は利かなそうです。

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酉谷山頂(10:40)。他のかたのブログでここから間違って秩父の熊倉山方面に下ってしまったという実例がありました。上の画像の右のX方面に踏み跡がありますが、長沢背稜は左の矢印が正しいです。

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Xのほうが明瞭ですがこちらは熊倉山方面です。長沢背稜はO方面に進みます。

酉谷山周辺(特に埼玉県側は遭難も起きやすいので注意しましょう。)

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地図によっては酉谷山から行福ノタオに向かう道が記載されていないものもありますが、この様に明瞭なトレイスが付いていました。

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行福ノタオで巻き道と合流。

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再び快適トレイルの始まりです。出会う人はほとんどいません。長沢背稜ですれ違ったのは5人くらいで皆単独でした。深いエリアなので通の人向きなのでしょうか。

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突然尾根上にヘリポート出現。お世話にはなりたくないものの、心強さを感じます。感謝!

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北には浅間山が望めました。

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水松(あららぎ)山近くの分岐。まっすぐ行くと天祖山に行ってしまいます。右に曲がり少し登ります。

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尾根を乗り越え、しばらくは背稜の北側を進みます。苔蒸した杭が並び今までと趣を異にします。

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長沢山を過ぎると岩っぽい斜面も出てきました。

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柱谷の頭(12:40)  展望はききません。

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なぜか立ち枯れした木が多くなってきました。自然な樹木の世代交代?酸性雨の影響?

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三峰方面からの道と合流しました(13:16)

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芋ノ木ドッケ(13:18) 展望なしです。

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芋ノ木ドッケからは急な下りです。道が行く筋もあり不明瞭です。私この画像の中央を下ってしまいましたが、もう少し右のほうが正しいルートだったようです。

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三峰からのメインルートとも合流し、トレイルの雰囲気が変わってきました。グループ登山者とも出会うようになります。

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大ダワ(13:48)。明るい雰囲気です。ゆっくり休憩したら気持ち良さそう。

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女坂を選択。穏やかな登りの巻き道。

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雲取山荘手前にはたくさんのテント。

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立派な造りの雲取山荘(14:05)

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水道完備です!雲取に行くと10歳若くなれます!

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振り返ったところ。なお、大ダワ林道と三条ダルミへの巻き道は通行止めになっています(2012.5.13現在)。

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やや急な登りが雲取山頂まで続きます。

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雲取山頂(14:25) 男子高校生の集団登山があったようで、10代の若者でにぎわっていました。

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飛龍山を含む奥秩父主脈縦走路方面を西に望みます。

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山頂から雲取山避難小屋まではすぐです。

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20人くらいは泊まれそうです。とてもきれい。

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眼下に石尾根の広い道(防火帯)が広がります。あとは基本的に下りです。でも奥多摩駅までは長い。昭文社マップでの所要時間は下りで7時間30分くらいです。(現在14:33・・・到着は22時? まあ懐中電灯は2つあり、予備電池もあるのであせらずゆっくり小走りで進みます)

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雲取山荘からの巻き道と合流。

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登ってくる方は多いです。

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明るい気持ちになる山道。

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笹の小道。

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今夜はみなさん、雲取山荘かな。

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奥多摩小屋手前(15:01)

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奥多摩小屋。素泊まりのみのようです。

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奥多摩小屋近くの水場への道。尾根から5分だそうです。

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1700mエリアにいることを忘れます。前方は七ツ石山。

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自転車で下ってきた人たち。確かにここは自転車向きかも!

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七ツ石山は巻き道が長そうなので、登ることにしました。

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七ツ石山山頂(1757M)。(15:26) 背後は雲取山。

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歩いて(走って)来た道を振り返ったところ。

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巻き道と合流。

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尾根上にも道はあるようですが、巻き道を選択しました。

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南側の眺望はずっとこんな感じです。

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地図に載っていない貴重な水場。高丸山付近(巻き道)にありました。500ml補給。

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左が防火帯の尾根道、右が巻き道です。

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鷹ノ巣山避難小屋(16:29)

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ここもきれいです。

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時間がないので、鷹ノ巣山はパス。右を巻いて行きます。

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振り返ると避難小屋前の高台にテーブルが居心地良さ気に設置されていました。

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徐々に陽も傾いてきました。

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六ツ石山への分岐(17:34)

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ここから高度を一気に下げていきます。

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三ノ木戸方面への分岐。地図に記載されてい三ノ木戸山への進入路は確認できませんでした。

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尾根にそって進みます。

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城址のような小道。

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ぐんぐん軽快に下ります。

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植林帯に入ります。

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林道まであとわずか。

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林道に到着(18:31)。安堵の瞬間です。

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林道を下ります。画像では明るいですが、実際は大分暗くなっています。

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ところどころ近道があります。

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橋を渡って左に曲がれば奥多摩駅です。

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奥多摩駅に到着!(19:00)ぎりぎりライトは出さずに済みました。

約60kmの長い行程の終了に一人達成感に浸ります。

 この長沢背稜~雲取~石尾根の一周コースは、ロングコース尾根コースです。今回のトレランで気付いたことを下に記しておきます。

1.尾根上コースでありながら、水場は各所にあり、補給しやすい。

2.巻き道が多く、距離の割に疲れにくい。

3.景色のよいシーンが多い。

4.山小屋(避難小屋)はいずれもきれいで立派(さすが東京都です)。

5.標識はしっかりしている。しかし、距離や時間の表示はほとんどなし。

6.エスケイプルートが限られるし長い下山路になってしまう。

 はじめに書きましたように、日帰りなら5~8月の天候の安定した日を選んで入山しましょう。本来は1泊でのんびり楽しむべきコースかもしれません。日帰り予定でも、十分の食糧、着替え、複数のLEDライトなど万全の装備が必要と考えます。