2012年8月19日、上高地から槍ヶ岳日帰り往復をしてきました。今までに新穂高温泉からの槍ヶ岳日帰り往復は5回していますが、上高地からは今回がはじめてです。
両者の違いを比較すると次のようになります。
(新穂高温泉から槍ヶ岳往復)
1.距離30km
2.標高差2090m
3.駐車場は無料。安房トンネルは普通車片道750円。
4.所要時間(私の場合)7時間50分~9時間00分(過去5回の実績より)
(上高地から槍ヶ岳往復)
1.距離 44km
2.標高差1675m
3.車は沢渡に駐車。(駐車料金は1日あたり500円。夜0時を過ぎると500円追加)沢渡から上高地までバス往復2000円。始発5:00 上高地発最終バス18:45(新島々行き、夏期のみ)
4.所要時間(私の場合)10時間52分(今回)
両ルートとも、はじめは林道を進みます。新穂高ルートはスタート直後から登り坂です。トレイルに入ってからは、石がごろごろしている箇所が多いです。一方、上高地ルートの林道はほとんどフラットです。11km先の横尾までで標高は105mしか増えません。どちらも、槍ヶ岳が近づくにつれて、勾配は急になっていきます。所要時間は、新穂高温泉からのほうが短いです。
静かなトレイルをのんびりマイペースで楽しみたいなら新穂高温泉から、活気ある明るい雰囲気の中を進みたいなら上高地からが良いでしょう。
行程:上高地バスターミナル5:40~横尾7:18~槍ヶ岳山荘10:41~槍ヶ岳山頂11:03~11:09まで~槍ヶ岳山荘11:26~横尾14:11~バスターミナル16:32(距離約44km)
上高地バスターミナル前の広場。みんなここで準備です。中央に水場があります。
河童橋前(5:45)
小梨平キャンプ場(5:52) 河童橋からすぐです。
明神館前から前穂高方面をみたところ。正面のピークは明神岳かな(6:16)
朝靄(あさもや)にしっとり濡れた道を行きます。左は梓川。
徳沢のキャンプ場。きれいなトイレが完備されています(6:45)
東側の山並みの陰になり、なかなか朝日が当たりません。
横尾エリアに入ってきました。
横尾山荘。ここまでは林道があるためか立派な造りです(7:18)
横尾山荘の正面にある橋。涸沢方面はこの橋を渡っていきます。
横尾を過ぎて、道も狭くなってきました。
一の俣(7:52) 常念岳方面からの沢との合流地点です。
徐々に山道らしくなってきました。
槍沢ロッジ(8:16) ここも立派な山小屋です。槍のてっぺんを見るための望遠鏡が設置されていました。
傾斜も急になってきます。もちろん歩きモードです。
ばば平のキャンプ地。展望が開けてきます。沢からホースで引いた水道があります。
雪渓が見えてきました。あとにも先にも雪上を歩いたのはここだけでした。
槍沢大曲り。水俣乗越はここを右に上がっていきます。北鎌に取り付く方法として水俣乗越を越えていくルートがメジャーになっていると以前に聞いたことがあります。
槍沢の底部は進みません。向かって右側の樹林~ハイマツ帯に山道はあります。
槍が穂先を見せてくれるのは、大分近づいてからです。
振り返ると一気に高度を上げたのがわかります。
やっぱり槍ヶ岳は絵になります。デジカメ取りまくりです。
東鎌尾根方向を眺めたところ。前日、槍の頂上とこの東鎌尾根上で落雷事故があったことは、この日帰宅後に新聞で知りました。山頂での落雷死亡事故は、肩の小屋の従業員が、メガホンで山頂に登らないように呼びかけたそうですが、応じずに起きてしまったようです。
槍ヶ岳山荘へ至る美しい最後のアプローチ。整備してくださる方々に感謝です。
急にガスが出てきました。
何度来ても結構怖いです。中学生のときが一番怖くなかったのは、なぜなのかな。かつては多少今と違う位置に鎖やはしごがありました。
このはしごを登ると山頂です。
登りと下りは別になっています。
槍ヶ岳山頂到着!(11:03) 雲の中に入り何も見えなくなってしまいました。幸い今日は、雷鳴はまったく聞こえません。
下山開始です(11:09)
登るより下るほうが怖いかも。お姉さんはゆとりの?ピースサイン。
ここまで降りて来るとひと安心。肩にはヘリポートがあります。お世話にならないようにしましょう。
多くの人がくつろぎ、活気があります。みな、ほっと一息って感じです。
槍ヶ岳山荘の売店。3000mの場所とは思えない華やかさがあります。
食堂もきれい。カレーライス、中華丼、牛丼、ラーメン、生ビールが1000円、ココア、コーヒー、紅茶が500円、カップめんは400円です。
さあ、下山開始です(11:30)
斜面の崩落を防ぐために整備をしてくださる山小屋のかた。奥のかたはネパールから手伝いにきてくださったそうです。ありがとうございます。
殺生(さっしょう)ヒュッテ。中学時代の登山でここに泊まりました。ちょっと寄り道していきます。
ひっそりとしていました。カレー1000円、うどん800円、ビール500円、柿の種100円、板チョコ250円でした。
これから下る槍沢の全景
落ちないように小枝で囲ってあります。やさしさが伝わってきます。
雪上は涼しいです。
槍沢ロッジまでくると道も良くなります。
北アルプスのメインルートだけあって、ちょっと硬めのトレイルです。
横尾に到着(14:11) 明るい雰囲気が漂っています。
明るく見通しのよい森林が続きます。
徳沢園前(14:43) ソフトクリームも販売されています。ぐっと我慢。
食堂のメニューもいろいろ。ビールもハイネケン500円、コロナ600円、ギネス600円と選べます。
ゆったりと景色を楽しむかたがた。登山以外の方も増えてきます。
明神館前(15:16)。日曜日の午後なので、人は少ないです。
小梨平(15:46)。あとちょっとです。ときどきにわか雨も降ってきます。
河童橋の100m手前。ちょっと気になるビジターセンター。立ち寄ることにします。
開園当初、展示品をどう調達しようか考えて、川の流木を運んできたとのことが書かれていました。
販売コーナーには、普通のお土産品とはちょっと違うシンプルな製品が多くお薦めです。私は、キツツキのバッジと野うさぎのストラップを買いました。
河童橋が見えてきました。この橋は、しみず橋です。
とても澄んだ冷たそうな水です。
上高地到着!このあとこのテーブルで地図で今日のコースチェックをしました(16:03~16:20)。
あとは400m先のバスターミナルに向かうだけ。夕刻のゆったりした空気が流れます。
水を集めて、梓川の川幅も広くなります。
バスターミナル到着!(16:32) 無事にかえってきました。めでたしめでたし。このあとバスで車を停めてある沢渡の市営第2駐車場へ向かいました。
市営第2駐車場にある足湯。ここには浸からず、別の温泉に行きました。
(まとめ)
上高地からの槍ヶ岳日帰り往復は、距離は長いものの、標高差が少なく、半分はフラットなコースなため、思ったよりも楽でした。感覚的には、横尾でなく、ババ平あたりが中間地点って感じです。かなり接近するまで槍ヶ岳は見えないので、その分、穂先が視界に入ってきたときの感動は大きいです。
飲料水は、槍沢大曲り(水俣乗越への分岐)の先でも沢の支流がいくつかあり、まったく困りませんでした。
登山者の多いコースです。クマ鈴を鳴らすなどして、歩行者を驚かせないようにゆっくり走りましょう。
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