P+D BOOKSというのは現在入手困難となっている作品をB6判(新書より更に大きいが550円と安い)とデジタルで発売・配信してるシリーズである。学生時代には西陣‥と言っても上京の七本松中立売下ルにいたから 水上勉の五番町夕霧楼の舞台となった五番町は徒歩で10分もかからない。まあ まだ若かったから洋画系のエロ映画館ばかり行って怖い思いもした記憶もある。まあ部屋から近かったというのもあるし なによりも部屋は鉄筋のマンションの最上階で当然クーラーなんか無いから 京都の夏は地獄である。窓を開けても風が通らないのでほとんど蒸し風呂である。バイトも湯のし屋さんの干場だしクーラーとは縁がないわけで 我慢できなくなると500円握りしめて映画館に行って 画面なんかみないで 水冷式のクーラーの風の当たる位置で 前席に足をのせて寝るw まあエロ映画館だからほとんど人はいないわけで 涼しさに金払ってたわけで たまに股間に違和感を感じて目を覚ますと いつのまにか隣におっさんが座ってて 手が股間をなでてる・・なんて怖い思いをしたものである。そこも 東京にいる間に閉館になって 今あのあたりでは その趣味の人に人気のある千本日活しか残ってないのだが 当時から怪しい話はいっぱいあったので寝にいくには洋画系だったわけで・・・なんて話はどうでもいい。 で 水上勉の五番町夕霧楼も映画化はされたけど 原作読んでなかったんでP+Dブックスを図書館で借りて読んだが 今更買うようなものでもないので 削除。続いて借りたのが 今回読んだ倉橋由美子の夢の浮橋・・である。これは70年に中央公論の文芸誌 海で連載されたもので 68年に出たジョン・アップダイクのカップルズに対抗意識を燃やして書かれたもの・・という知識しかなく 当時でもブルジョワ文学と酷評されてたから 読む気もしなかったのだが何十年もして どんなんだろう?と読んでみると当時ならタブーであったろうスワッピングを題材にしたブルジョワ文学だったのね・・で あんなに学生から酷評されてたのか・・と理解である。盛り上がりも無くオチもなく ただただ退屈な代物だった。amazonのカートに入ってたのは71年に出た初版本だがすでに50年前の本である。出た当時ですら世間的評価は低かった・・まあ 当時受け入れられる素養はなかっただろうし ブルジョワ文学となればなおさらである。というわけで 読んでみたが 全然面白くなかったというのは50年たっても変わらんのだな・・と。ちなみにタイトル「夢浮橋」(ゆめのうきはし)は、『源氏物語』五十四帖の第54帖(最後の巻)で そこには興味があるのだが 本作はねぇ・・・
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