JR9RVKの雑記的業務日誌

HF帯のモービル運用をメインに行うアマチュア無線局と、その免許人の備忘録。

静かな理由

2009年02月05日 23時56分21秒 | 雑感や疑問など

最近、ハム人口の減少を著しく感じる。ワッチしていても静かなことが多い。よく聞く理由として、“CONDXの低迷”、“若年層の離れ”、“無線以外の通信手段の普及”などがある。が、個人的には「他にこんな理由もあるのかもしれない。」と感じている。それは、“資格詐称者の運用自粛or廃局”である。

従来は、免許人の資格を知る手段として、局名録や、JARLNEWSに掲載されていたハイパワー局リストの閲覧くらいであった。現在はご存知のとおり、総務省HPの無線局等情報検索がある。ここでは、電波の型式(大半が一括表記であるが…)、周波数、空中線電力、免許の有効期限などの確認ができる。また結果的に、免許人の最低資格が何であるかも確認できる。

例を挙げると、このような判断ができる。
・空中線電力は10Wだが14MHz帯が許可されているから、免許人の資格は2アマ以上である。
・周波数が7MHz帯のみだが、空中線電力は500Wの許可を受けているから、免許人の資格は1アマ以上である。
・周波数が3.5/7/21/28MHz帯で空中線電力は10Wだが、一括表記の電波の型式が3HAだから、免許人の資格は3アマ以上である。
このようなことが総務省HPで確認できるようになったため、全国各地で資格詐称者が続出した。

さて、このような方たちは、大きく4つのパターンに分かれたようだ。
(1)現有資格の範囲内の運用に抑える。
(2)所有設備に見合った資格を取得する。
(3)資格のステップアップを諦め、廃局(引退)する。
(4)そのままとぼけて従来のスタイルを押し通す。

(1)は、身分相応のスタイルと言えるが、これまでの経緯上、肩身の狭い思いをしていることと思う。また今まで詐称していた経緯のため、本当に許可範囲で運用をしているのか?という疑いの目で見る方もいると思う。それと(2)が達成するまで、一時的に自粛または運用を凍結していることも考えられる。

(2)は、上記の中で最も前向きなスタイルで、遅ればせながら上級資格の取得に挑戦する道を選択している。恥をかいても、「やっぱり自分はアマチュア無線が好きなんだ!」という方たちだと思う。個人的に、この心意気には一定の評価をしている。詐称は誉められた行為ではないものの、これなら周囲もある程度は許すのではと思う。もちろん合格すればの話だが。

(3)は、けじめの付け方の1つだとは思うが、逃げた負け犬のようであまり感心しない。詐称していたかもしれないが、過去にはアマチュア無線界に貢献されたこともあったはず。それらがチャラになった上に、いい笑いものになってしまうのは、あまりに残念過ぎることである。短絡的な結論に至ることなく、もっと前向きに考え直して欲しいと思う。

(4)は論外、言語道断である。
このパターンの方は、殆どの局から無視されていると思う。唯一相手にしてくれるのは、同じ立場の方や詐称を知らない方、または信じたくない方だけだろう。また、よくあるパターンに“知らぬは己ばかりなり”というのがある。あまりに超OMなので、周囲が言うに言えない状況である。ある意味、これが最悪のパターンなのかもしれない。

これまでに聞いた資格詐称関連で、これが一番インパクトがあったという話を紹介しよう。
無線雑誌に大電力リニアアンプのレポートを執筆した局の情報を上記HPで検索した結果、4アマ10Wの免許内容だったとの事。ちなみにこの方は、上記のパターン(3)となったらしい。スキルが偏っていただけで、これをを多岐にできなかったこと(1アマ取得を選ばなかったこと)が残念に思う。


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