モンシェル流オフテク奥義書
乗車前(編)その3
バランス領域の原理を知ろう!3-6
<ウィリーの重心バランス>
ウイリーの語源はタイヤのホイールを英語で言ったら「Wheel」
本当の読みは「ホイル」じゃなく「ウィル」と言う感じである
そしてロングロングタイムあごー・・・←顎?(笑)
前輪を上げっぱなで走るこの技を当時の先駆者達が周りから見て
上がった前輪ホイルが太陽の光に反射してあまりにも光り輝き
大胆にして目立ちすぎの印象に残る事から
何となくつけたあだ名が「ウィリー」
そしていつしか時は流れ・・・
ここ黄金の国「ジパング」にて日本語と混ざり合い現在の「ウイリー」という名になる!
まぁ早ええ話が英語の上がりっぱなしの前輪「ウィリー」が
片田舎の日本語なまりに変化したという事ですなぁ(笑)
このウイリーはオフ走破に必要不可欠な3Dライディングを実現させる原点とも言うべき奥義の一つ
宙空に浮いたFタイヤを自在に操れる様になったらオフ者としても大いに自信に繋がるし
なんにしろ格好いいので2輪を志す地球上全てのライダーが120%憧れ身に付けたい奥義だ!
しかし現実それに引換えたった後輪1輪車のみで走行するこの大技は
当然失敗すると大変危険大なリスクが伴う事は言うまでもなく
ただ単にがむしゃらにクラッチ繋いでFタイヤ上げても
結局行き着く所は危険と無駄な労力が伴うのみで終了となる・・・
なのでまずはこのウイリーの重心バランス原理がどうなっているのかを
今回はじっくり学んで頂きたい!
①ウイリー重心のバランス範囲
まずはウイリーのバランス範囲がどうなっているのかを記述と致す!
前後のバランス範囲↓
画像の通り上がっているフロントタイヤ直線上のマシン角度からライダー本体の後方加重体勢の角度の範囲内である
フロントタイヤを上げるとある角度においてハンドルごと一気に軽くなる領域が現れる
その瞬間が横から見るとこんな感じの状態なのである!
ライダーはこの範囲内を超えないようにコントロールするという事だ!
なのでこのままウイリー走行を持続させるならば更に後ろにマシンを引き上げ
更に高い位置でバランス維持させないと成功は見込めず・・・
ぶっちゃけライダー目線でいうとこの状態で既にかなり上がっていて今にも後ろにひっくり返りそうな恐怖ギリギリに感じている状態・・・
なのでそれを解消する唯一残された手段はリアブレーキのみとなるのだ!
だからこそ日頃の点検メンテは重要なのは勿論の事
ライダーはいざこの瞬間にリアブレーキ能力をどこまで信じれるかが成功の鍵となる!
そしてこのバランス領域はシッティング(座り)状態だとライダーの体が半分に短くなった分
以下の通り更にその分狭くなってしまう・・・
なのでシッティングにおいては更にその分フロントを高く上げつつ
高度繊細な微調整の半クラッチパワー操作&リアブレーキ操作が求められる事になるのだ!
左右のバランス範囲↓
左右のバランス範囲は画像の通り基本的にハンドル真っ直ぐ状態でのスタンディングスティルに準ずるが
なんせウイリーにおいては後輪走行1輪のみなので更に厳しい状態なのは言うまでも無い・・・
言わばほんの後輪タイヤ幅しかないバランス範囲内において
左右のステップ加重+浮き上がったFタイヤ左右バランス操作(画像赤白←→ハンドル幅内)+次の②で記述する全ての操作を同時に行わないと
当然ながら実際には決して成し得る事ができないハイテク奥義といえる!
②ウイリー重心バランスの原理
ウイリー状態における基本的な前後の重心バランス原理については以下の通り
画像(赤←)がマシン推進力で(青↓)がフロントの自重方向
そしてライダー後方の(緑→)がライダー自身の加重移動方向で(赤緑→)がそれにプラスエンジンパワー方向となる
ウイリー状態においては前述した前後のバランス範囲内において
ライダー後方加重(緑→)+エンジンパワー(赤緑→)+マシン推進力(赤←)が勝るとフロントが上がり
最後はそのまま後方へまくれてひっくり返る
逆にこれら全ての力量に対してフロント自重(青↓)が勝るとフロントは落ちる事になり
最後は地面にタッチダウンとなる感じである
因みにFタイヤがトップまで高く上がった状態でエンストしたら次の瞬間
エンジン&マシン重量+それに全ての引き上げ反発力が加わり
両手からハンドルがいきなり引き剥がされ地面にドカン!!と叩きつけられるという
危険度特大のダメージを非情にも食らう事になる・・・
ステップをしっかり踏ん張りつつこれらの全ての操作感覚を掌握して
更にスタンディングスティルと同じ感覚でバランスが崩れそうな一歩前にバランス修正動作をしないとあっけなく失敗となるのだ!
ただ勢いのみでフロントタイヤを上げたはいいが
その後何一つ操作出来ずに瞬間的に襲ってくるパニック状態のまま
ただただマシンにしがみつくのが精一杯状態となり
最悪一瞬にして大怪我しないためにもこのウイリーやフロントアップに至る前の段階で
まずはターンや登り斜面における半クラッチ操作技術を完璧なまでに修得する事は勿論の事
更にはスタンディングスティルが出来る程のバランス修正スキルが最低限身についてから初めて挑む事を強く御勧め致す!
して今回のシメに以下動画を何度も繰り返し見つつじっくり研究観察してまずはその原理を掴んで頂きたい!
※しかしもし「ウイリー」が「ホイリー!」となっていたならおそらくその分現在の2輪界は世間的に軽視されていたのかもしれないなぁ・・・笑
まるでドラクエ呪文じゃねぇんだぞ!つって・・・笑