先日買ったヴァン・ヘイレンの6枚組CD、毎日とっかえひっかえして何度も繰り返し聴いている。
ボーカルがデイヴ・リー・ロスの初期作6枚をまとめて聴いた感想を書く前に、10代の頃ヴァン・ヘイレンについてどう感じていたかを紹介しよう。
僕はヴァン・ヘイレンというのはジューダス・プリーストやモーターヘッドのような激しいヘヴィ・メタルだと思っていた。
というのも、当時読んだ音楽雑誌でそのように紹介されていたからだ。
今思うといい加減なものだと思うが、情報の少ない当時としては鵜呑みにするのも仕方ないだろう。
そして激しくヘヴィなメタルを期待して彼らの1stアルバムを聴いてみた。
すると、レコードから流れてきたヴァン・ヘイレンは、激しさもヘヴィさもない、ポップで陽気なアメリカン・ロックだった。
僕はかなりガッカリしたが、後に名曲「ジャンプ」を聴いて、「彼らはキッスと同じ、明るくてポップなロックンロールバンドなんだ」と認識し、イマイチだった1stアルバムも受け入れることが出来たのだった。
そんなわけで、今回2作目~5作目までは未聴アルバムだったが、どれも予想以上に明るくてポップなロックンロールが満載だった。
さらにファンキーな一面もあり、意外にバラエティ豊かな楽曲が並んでいたのも予想外だ。
そしてバンドの看板男、エディ・ヴァン・ヘイレンのギタープレイだが、彼はギターソロよりもリフワークにこそ真価が発揮されるタイプのギタリストだということがわかった。
エディというと、どうしてもライトハンド奏法を駆使した派手なギターソロがイメージされがちだが、僕には彼の魅力はそこではなく、リフメイカーとしての才能のほうが大きいような気がする。
彼のリフは個性的で実にかっこいい。
コードを崩したシンプルなリフでありながら、ハーモニクスを多用し、絶妙のタイミングでピックスクラッチを入れる。
そこへデイヴの味のあるハスキーヴォイスが乗ると、リフのカッコ良さが倍増し、楽曲がより魅力的になるのだった。
今のところの好きな順番。
炎の導火線>ダイヴァー・ダウン>伝説の爆撃機>1984>戒厳令>暗黒の掟
Van Halen Ain't Talkin' 'Bout Love HD